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【読書が苦手?】読むのが遅くてツラい…そんなあなたのための5つの解決策

「本を読まないといけないのに、読むのが遅すぎて読む気がしない」
─ 実は、この悩みというのは非常に多くの人が感じている問題です。ただ、この「遅さ」は絶対的なものではありませんし、手の施しようがないものでもありません。

遅さの原因はいろいろ考えられるのですが、一番は国語教育の「一言一句を丁寧に処理する作業の名残」でしょう。

あるいは現代社会に特有の「ついついスマホを開く」習慣のために眼と脳が疲労してしまっていることも影響しているかも知れません。いわゆる「決断疲れ」のような状態(認知リソースの枯渇)が生じることで、本を開く気力が湧かず、開いても集中力が散漫で読んだ内容が頭に入って来ない…という状況です。

では、この問題をどう解消したらいいのか?
社会人の皆さんを対象とした速読&読書と学習の指導と研究を25年ほど続けて来た私から、具体的な5つの解決策をご紹介します!

目次

「読むのが遅い」とはどういう状態か?

まず「読むのが遅い」というのは、数字で言うとどういう状況なのかというところから確認しましょう。

日本人の読書スピードはどれくらい?

速読の本などには「日本人の読書スピードは、1分あたり400-600文字くらい」などと説明されていることがありますが、まぁおよそ間違っていませんが、ある意味で見当外れです。
読書スピードというのは同じ人であっても、書籍の難易度読む目的採用する読み方のスタイルによって変わるものですので、一概に言えないものだからです。
しかも、本を読むのが嫌いとか、読む必要がないと感じている人のデータは取りようがありません。

ですので、「フォーカス・リーディング講座を受けた人」という範囲での話にはなりますが、次の2つの図(グラフ)をご覧ください。
上の折れ線グラフ(面グラフ)の水色のグラフが「受講前」の読書スピードです。これは

普段、その人がよく読むレベルのビジネス書やノウハウ書を、普段通りの(それなりの質の)読み方で3分間読んだ時の読書スピード(分速換算)

という大雑把なデータですが、だいたい分速300文字から2400文字くらいまでの範囲に分布しています。
ボリュームゾーンとしては1000文字前後が多そうな印象ですよね。(2011年に作成したHPに掲載していた画像なので、サイズが小さく見づらいのですが、大きく出来ませんでした…)

次のグラフは大学生を対象としたものです。
80人くらいのデータを「もともとの読書量別の読書スピード(1分あたり文字数)」として表現したものです。読書量がどうあれ、トレーニングを受ける前「(前)」とされている赤色の枠囲み部分は、800-1300文字ぐらいの範囲です。

こちらは新書です。左側の縦棒が「速読講座受講前」の測定値です。「ひとまず、分かる程度に一読した」という読み方なので、理解の質はあまり高くない可能性がありますが、この時(90名くらい)は最低が260文字/分、最高が6413文字/分ってことで、24倍も差があります(ちなみに866.7文字/分は中央値です)。

ちなみに、過去25年間の測定記録を見ると、もっとも読書スピードが遅かった方は1分あたり98文字(普通の新書を1ページ読むのに5分くらいかかる計算)。同じ数値の方が3名おられました。
さすがにこのくらいのスピードだと「ストレスが大きすぎて本を読む気がしない」とおっしゃっていました。

後日談ですが、うち1人は3ヶ月後に、1分あたり4000文字で読めるようになり、人生初の読書体験を楽しんでいるという報告がありました。
もう1人は3日間で分速1200文字、3ヶ月後に2700文字に到達。この方も「読書がこんなに楽しいものだったなんて感動です」というお話をしてくださいました。
もうお一人は分速1500文字くらいで打ち止めとなったのですが、250ページくらいある本を「東京・名古屋間の新幹線での移動90分ほどで読み終えられるようになり、読書が楽しくなりました」というメールをいただきました。

ということでまとめますと、こんな感じです。

  • 平均は出しようがないが、データでみると、600-1000文字くらいが多い感じ
  • 遅い人は100文字くらい、速い人は6000文字を越える(過去に最初から8000文字くらいで読めている人もいました)
  • 同じ人であっても、書籍の難易度読む目的採用する読み方のスタイルによって変わる

「読むのが遅い」の正体

数字が分かったところで、「読むのが遅い」という悩みは、具体的にどのような状態なのでしょう?
言うまでもなく「遅い」というのは、客観的な事実ではなく「その人がそう思っている」という主観に過ぎません。

先ほどの数字でいうと分速1000文字くらいで読む人が「読むのが遅くて、読みたい本を存分に読めない」と悩んで速読講座に通ってきています。
1000文字って結構速いんですよ? 集中して一気に読めば、250ページのビジネス書とか新書を2時間で読んでしまうわけですから。

でも、先に書いたように、難しい本を「調査のために必要だから、ちゃんと読まなきゃ!」みたいに自分でストレスをかけてしまうと、驚くほどスピードが下がります。スピードが下がると、たいていの場合、理解度も下がります。流れが悪くなって、前後の意味(文脈)がつながらなくなってくるんです。

結局のところ、「読むのが遅い」というのは、

本を読んでも、思ったように進まずストレスを感じる状態

と考えて間違いありません。
同じスピードでも、雑誌のような短いもの、楽しみな内容なら、恐らく「遅い」とは感じないわけです。
読まなければいけない本、学ぶためのテキストなど「やりたいことじゃない」という気分と「負担感」があり、「ボリューミーで大変そう」なものに対して気後れしてしまっている、というのが本当のところではないでしょうか。

読むのが遅くなる6つの要因

「読むのが遅いというストレス」が「気分」の問題だっとしても、やっぱり「遅い」と感じているわけです。
そして、それは実は対処が可能なものでもあるのですよ。

1. 語彙と読書経験の不足

外国語のテキストを読むのはほとんどの方にとって大変です。これと同じように、日本語であっても、知らない言葉がたくさん出てくる本や言葉遣いやロジックが複雑な本を読むのは誰にとっても大変です。
どの程度の言葉(言葉)、言葉遣い、ロジックを「難しい」と感じるかは人それぞれです。そして、この苦労は経験値によって克服していくことしかないのですが、学生時代や若い頃に克服していないと大変に感じてしまいます。

2. 苦手意識による視野狭窄(不安⇒停滞⇒読み返し)

1の経験不足と直結するのですが、苦手意識が強かったり、何か仕事上の専門書など「ちゃんと読まないと!」というプレッシャーがかかる状況だったりすると、必要以上にストレスがかかり視野が狭くなってしまいます。
平常心で落ち着いて読めばスムーズに読めるはずのものでも過度にスピードが落ちがち…。その結果、前後のつながり・流れが悪くなって「あれ、今、何の話を読んでるんだっけ?」と停滞し、少し前に戻って読み直す…などということが起こります。

3. 目的不明による「何でも精読」思考

読書には何らか目的があり、「どの程度、丁寧に読むか」はその目的次第で決めていいわけです。目的と状況によってフォーカスを変えることができれば、「今は細かい話と事例はパスしよう」と考えることが可能です。
ですが、私たちは国語の授業で精読しか学んでおらず、どうしたらサラッと流し読みができるか知らない場合が多いのが実情です。また「読み飛ばす」ことに慣れていないと、分からなくなってしまうのではないか…という不安が強いために精読するしかなくなるかも知れません。

4. 読み方の固定(ムダに疲れる読み方)

私たちがテキストを読むとき、トップダウン型とボトムアップ型の2種類の読み方を無意識におこなっています。
しかし、多くの人はどのような状況でもボトムアップ型、つまり言葉を丁寧につなぎながら理解を構築していく読み方を採用していることが分かっています。(それに対してトップダウンとは、見出しなどの先行情報を元に意識・無意識の予測を元に読み進める方法です。)
ボトムアップ型とても疲れる読み方で、知らない言葉や理解しづらい部分があると立ち止まらざるを得ないという問題があります。

寺田

トップダウン、ボトムアップに興味を持った方は、李&山方(2021)「日本人大学生に対する読解指導を考える 説明文読解の実態分析から」や、天満(1989)『英文読解のストラテジー』を読んでみてください。

5. 心理的ハードル

これは「自分は遅い」という自己ラベリングによって、読む前からストレスを感じ、そのために必要以上に視野が狭くなって、前後の流れが悪くなるという悪いスパイラルに陥るパターンです。

6. スマホ習慣による注意資源の断片化

あなたも実感があると思いますが、よほど面白いと思えて没頭できる本でない限り、ちょこちょことスマホに注意をそがれそのたびに本を閉じるために読書が進まない…というパターンです。しかも、スマホを開くたびに認知リソースを消費しますし、スマホから本に戻った後でも意識の中にスマホのことが残っているため、なかなかスムーズに進まなくなります。それで、また集中力が落ちてスマホに戻る…を繰り返しがちです。

「読むのが遅い!」を改善する6つの処方箋

以上を踏まえて、どのように対処したら効果的に「読むのが遅くて、本が読めない!」を克服できるか、簡単に解説してみます。(先述の6つの要因と1対1対応ではありません!)

遅さへの対処①:「ギアを選ぶ」という発想を身につける

冒頭に書いたとおり、もともと私たちは「書籍の難易度読む目的採用する読み方のスタイル」という3つの要因で読書スピードが上下するものです。そして、この「読書スピードの上げ下げ」は意識的におこなうことも可能であり、この適切なコントロールは読書が得意な人の特徴ともされています。これを「読書の柔軟性reading flexibilty)」と呼びます。
これは意識するだけで実行できる部分もあります。「今は丁寧に読もう」とか「この話はざっと確認するだけでいいな」といった感じです。これは「何のためにこの本を読むのか」という読む目的(フォーカス)が明確になって初めて実現できます。
また、この読むスピードの抑揚はその場その場の判断だけでなく、トップダウン型の処理で「見出し」を確認することで「このパラグラフは流れだけ確認しよう」といった読み方が可能になるのです。
ぜひ、【読む目的(フォーカス)の明確化+トップダウン型処理】で車の運転と同じように、読書にも「ギアを選んで快適な読みを実現する」という発想を採り入れてみましょう。

遅さへの対処②:反復重ね読みトレーニングで苦手を克服する

「語彙」の不足は意識的に言葉の意味を確認する作業を何度も繰り返していくことで克服するしかありません。
これに対して「読みづらいと感じる難しい文章」は、それなりに短期間で克服することが可能です。
まず、あなたが自分が克服したいと思うレベルの本を1冊用意しましょう。そして4ページ以内(1ページでOK)で読む場所を決めます。この範囲をストップウォッチで時間を計りながら、「十分に理解できた」と思える読み方をしましょう。立ち止まったり、戻ったりしても問題ありません。
そして、また同じように読みますが、ここからは「すでに読んだ内容を確認するだけ」というつもりで、意識的にリラックスし、目の力を抜くように意識します。理解は1回目と同じように「十分に理解できた」と思えることが重要ですので、必要に応じて立ち止まるなどしてください。そして、最終的に「リラックスして、立ち止まらずに丁寧に読めた」と思えたら終了です。
これを何回か繰り返してみましょう。繰り返すほどに、初見でも滑らかに読めるようになっていくものです。
ちなみにこれは「repeated reading反復重ね読み)」と呼ばれるトレーニング方法で、その効果は各種の心理学研究でも認められた有名な方法なのです!

遅さへの対処③:瞑想(呼吸法)トレーニングで注意力を高める

私たちの読書スピードの遅さ、理解の質の悪さの大きな要因として「集中力の欠如」「注意力散漫状態」が上げられるのですが、スマホの直接・間接の影響もあり、かなり深刻な状態かも知れません。特に、読んでいる最中に意識が文字から離れ、気がついたら違うことを考えていたということも起こります。これは「mind wondering(心ここにあらず状態)」という名前が付いているのですよ!
そして、これを劇的に改善してくれるのが瞑想呼吸法トレーニングです。10分ほどの呼吸法トレーニングによって、mind wonderingが軽減されるという研究もありますし、よい瞑想状態が得られるようになると脳の使い方が変わり、理解のスピードが上がったり、疲れにくくなったりすることが分かっています。
ぜひ、毎朝3分+読書の前の1分の瞑想タイムを確保してみましょう!

詳しいことを知りたい場合はこちらの記事を参照してください。

遅さへの対処④:総合的な速読トレーニングに取り組む

速読トレーニングといっても、何でもかんでも超高速に読もうと思ってはいけません。速読であろうが「書籍の難易度読む目的採用する読み方のスタイル」という3つの要因で読書スピードが変わることに変わりはありません。
重要なことはこの読書スピードの切り替えを適切かつ大幅(大胆)におこなえることです。
基本は瞑想トレーニングですが、これに加えて、①瞑想効果により視野を緩めて楽に読む、②頭の中で丁寧に読み上げる癖(内声化の習慣)を薄めていく、③フォーカスを明確にする、④トップダウン型の処理を持ち込む、といった要素を組み合わせることで無理のない範囲で速さをコントロールすることができるようになります。
上に「読書スピード」のグラフをご覧頂きましたが、フォーカス・リーディングのトレーニング(3-4日の集中的なトレーニング+2週間ほどの実践的読書演習)で無理なくマスターすることが可能です。
目指すべきは「理解を下げてスピードを上げる」技術を身につけ、最速1冊10分ほどで概要を把握する読み方(スキミングという読書技法)と、今の2-4倍速で丁寧に読む技術を身につけることです。後者の場合でも、理解を損なわない読み方が必要であることは間違いありませんが、無理をしなければ理解が損なわれることはありません。

遅さへの対処⑤:AIにアウトラインを教えてもらう

トップダウン型処理の究極の形は「AIに書籍のアウトラインを教えてもらい、全体像をつかんだ上で、自分に必要な箇所を重点的に読む」ことです。あるいは、AIに書籍のアウトラインとともに要約を教えてもらい、AIが語った要約が適切だったかを確認していくような意識で読むと、処理が楽になるだけでなく、理解が上がります。これは「predict(内容の予想)」と呼ばれる読書ストラテジーのAI活用版といえ、読書に慣れるまでは悪くない方法です。
極端な話をすると、自分の問題意識と知りたいことをAIに伝えて、様々な本や専門家の知見を整理して教えてもらうのが一番簡単で時間が短くてすみます。ですが、読書力は衰えていく一方…という残念な自体は変わりませんので、依存しないように注意しましょう!
一番いいのは、自分で前書きと目次、後書きからアウトラインをつかみ、内容を予想する意識と力を手に入れることです!

結論:読書スピードは意識と設計で変えられる!

そういうわけで、読書スピードが遅くて本が読めない…という悩みは「気分」の問題であることが多く、基本的には目的意識と読み方の設計・コントロールで改善可能です。もちろん、さらにブラッシュアップして読書を得意になって、多くの本を読みまくりたい!と思えば、フォーカス・リーディングのトレーニングに取り組むのも有効でしょう。

とりあえずは、

  • 毎回、読書の目的意識を明確にする。
  • 読み始める前に瞑想(呼吸法)トレーニングを1分おこない、リラックスして開始する。
  • 暇なときは、「これを読めるようになりたい!」と思う本で反復重ね読みトレーニングをする。
  • もし電車の待ち時間と乗っている時間や人との待ち合わせ時間があったら、その時はこの本を取り出そう」というようにif-thenプランを採用して積極的に読書の時間を確保する。
  • しばらくはAIにアウトラインと要約を教えてもらって読むようにし、慣れてきたら自分で目次と前書きなどからアウトラインを確認して読み始めるようにする。
  • 時々、読書スピードを測定し(3分間、本を読んで1分あたりのページ数を計算する)、自分の進化を確認する。

こういったことを意識して実行していき、読書の苦手意識を克服してみましょう!

フォーカス・リーディングのトレーニングに挑戦してみる?

よろしければ、その考え方や目指す読書観、科学的な原理について、こちらで学んでみてください!

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