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【再読はムダ?】読書の記憶アップに効果大!「AI足場架け」読書法

お悩みさん

本を読んでも記憶に残ってないんですよ…

この悩みを抱えている人は非常に多いわけですが、実は「当たり前」なのです。

読書についての研究の古典ともいうべき『Comprehension – a paradigm for cognition(読解 – 認知のパラダイム)』(W.Kintsch)にも、長い文章はまとめられてしまって、ざっくりとした全体像だけが残り、細かい話が消えるよね…と指摘されています(完全な意訳ですが…同書第8章 Memory for Text)。

以前、速読の時に記憶に残らない理由と対処法について書いたことがありました。

もっと根本的な問題として、どういう処理が必要なのかということについても、もちろん書いています。

ただ、読んだ方からのご意見として「やり方は分かった。でも、面倒くさすぎて、やる気が起きません…涙」という声をリアルにいただきました。

お悩みさん

もっと手軽にできる方法ってないんですかね?

という声もいただきましたので、今回は「AIを活用した、学習効果の高い読書法」について説明したいと思います。

目次

学習効果を生む基本

フォーカス・リーディングでは、読書法の基本を身につけていただくために、いわゆる「アルゴリズム戦略」としてPQRS(Preview-Question-Read-Summarize)ストラテジーを学んでいただいています。
しかし、「記憶に残す鍵」は実はアルゴリズム(ステップ・バイ・ステップ)の読み方の手順にあるのではなく、途中に差し込まれた「頭の中の整理」にあります。

フォーカス・リーディングでは、PQRSストラテジーのプロセスに「リハーサルRehearsal」「リトリーバルRetrieval」「リラーニングRelearning」という3つの「R」を仕込んでいます。

この「思い出して整理する」作業が、一冊の本の中身を記憶に残す鍵だと考えているわけです。

このあたりのことについて、詳しく知りたい場合にはこちらの記事をどうぞ。

もっと気楽に記憶に残る読み方があった!

実はもっと気楽にできる方法があるぞ、ということが教育心理学研究のメタ分析論文で紹介されています。

タイトルにあるとおり「自己説明(自分で自分に説明するように心の中で語ってみる)」という手法なのですが、そこには記憶に残る5つの鍵が含まれているぞ、というのですよ。

1. 「誰かに教えてもらう」より「自分に説明する」方が効果的

感覚的には「自分で説明する」よりも「専門家に分かりやすく教えてもらう」方が効果がああるように思えます。
しかし研究結果では、学習者に「自己説明」を促すことは、あらかじめ用意された解説を読むよりも学習効果が高かったそうなのですよ。

論文では、その理由を「説明を生成するプロセス」が有効だったのだろうと分析しています。関連する知識を記憶から引き出し、新しい情報と結びつけ、論理的なつながりを構築する…という一連の脳の作業がよかったのでは、と。

一度学んだことを、もう1回読み直すことは、何も復習しないよりは効果があるけど、自分で思い出しながら説明してみるのがベスト!ということなのです。

2. 「時間をかければ良い」というわけではない

「自己説明って時間かかりそうだよね?」と思うかも知れませんが、時間をかけて丁寧にやることが問題ではなく、思います作業、整理する作業に鍵があるということで、型を学んで効果の上がる方法を、効率よくやりましょうということになりそうです。

3. 最も強力な問いかけ:「次は何が来る?なぜそう思う?」

学習者に自己説明を促そうって訳ですが、促し方として特に強力な効果を持つとされたのが「予測的自己説明anticipatory self-explanation)」と呼ばれるアプローチ。

これは、学習中に「次のステップは何か」を予測し、さらに「なぜそう予測するのか」という根拠を自分に説明させる、というもの。そして、これはAIに投げかけてもらうべき問いとして使いたいものなのですよ!

4. 驚くほど万能だが「2つの落とし穴」に注意

この論文では、自己説明が多様な分野、多様な学習タスクにおいて、安定して高い効果を発揮する万能な戦略であるとされています。
しかし、その一方で効果が見られなかった、あるいは逆効果になりかねない「落とし穴」となる問いかけも2種類特定されています。

多肢選択式(Multiple-choice)の問いかけ

選択肢を提示する形式の問いかけは、効果が見られなかったとのこと。
「選択肢というパワフルなヒント」が与えられると、自ら深く考えるプロセスを妨害するのかも?ということですね。やはり「自分の頭で思い出す」ことは重要ってことでしょうか。

□メタ認知的な問いかけ

学習内容そのものの説明ではなく、自分自身の学習プロセスを対象とする問いかけ(「自分のパフォーマンスについて説明しなさい」など)も意味がなかったそうです。まぁ、これは学習内容と関係ありませんからね…。

また、ぶつぶつとつぶやきながら学習するのも意味がないそうで…。あくまで、内容を深く理解するために思い出しながら整理することにいみがあるぞ、と。

5. 文化的な背景が効果に影響する可能性

面白いことに、東アジアで実施された研究は、欧米の研究よりも効果が高いとされたそうです。
どういうことか? 何かの遺伝子?
あくまで仮説ですが「普段、そういう作業を促されてないから、ほとんど誰もやってなかったってことかな?」と…。
東アジアの国に日本が入っているのか分かりませんが、思い当たる節がありますよね。

ということは「やったもん勝ち!」ですよ。えぇ。ぜひやりましょう!
(もう1つの仮説は「たまたまかも?」「研究の対象の問題かな?」というものだそうです。)

AIに自己説明を促してもらおう!

本を読む時に、AIに問いかけてもらい、それに答えながら読めばいいのでは?ということなのですよ。
ポイントは、

問題解決の次のステップを予測し、
なぜそれが正しいステップだと思うのかを説明すること

これが最強の自己説明パターンなので、これを促すようなプロンプトを入れましょう!

読んだ章のまとめと次の章の予測の促してもらおう!

具体的なAIへの指示プロンプト例:

私はこれから(テーマや本のタイトル)についての本を読みます。
– 本のタイトル:
– 章立て:(画像で与えてもいい)
章の終わりに「○章を読み終わった」と入力しますので、以下のルールで対話を進めてください。
前提:章ごとに、次の章で何が議論されるか私に予測させてください。あなたがその本の内容を知らなくても構いません。私の思考プロセスを促すための壁打ち相手になってください。
1. 第1章は「どんな内容でしたか?」と質問してください。それに対して、私が章の概要を入力します。
2.あなたは、それに対して簡単な講評と整理をおこなった上で、「次の章はこんなタイトルですが、どのような主張(展開)になると思いますか? なぜ、そう予測しましたか?」と質問してください。
3. 私が回答したら、簡単な講評と読む際のポイントなどについて、簡単なヒントを与えてください。
4.第2章以降は「先ほどの予想と食い違った部分、適切だった部分を整理してみてください。」と促してください。それに対して私が答えたら「では、次の○章について、タイトルは「(章のタイトルを入れる)」ですが、どのような主張(展開)になると思いますか? なぜ、そう予測しましたか?」と質問してください。
5.それを最後の章まで続けます。

必ず「理由」をセットに!

AIに指示を出す際、単に「次はどうなる?」と聞かせるだけでは不十分。
必ず「なぜそう思うか(理由)」をセットで聞かせるように設定してください。

正誤判定ができなくても「問い」を出させる

AIが、あなたの読む本の内容を知らない可能性は大です。その場合でも、一般的な「足場かけ」として機能させることができます。(ネットから必要な情報を探してきて、推測で講評してくれるはずです。)

面倒くさいと思わず、「効果」を狙って取り組もう!

自己投資としての読書で一番重要なのは、何と言っても「記憶に残る理解を手に入れること」ですよね?
面倒くさがって、楽ちんだけど記憶に残らない読書がいいか?
面倒くささを乗り越えて、大変だけど記憶に残る読書がいいか?
── 答えは分かりきっていますよね!

ぜひ、自分の進化を楽しみながら取り組みましょう!

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