フォーカス・リーディングって何?

フォーカス・リーディング®は「学習の効果を高めるための読書スキル/ストラテジー」として開発され、日本で初めて大学教育に採用されています(西南学院大学の通年の読書法講座)。
もともとはその人の持つ読書力(スキーマ)をベースとしつつ、心身のコントロール技術(瞑想状態の上に構築する観の目付の見方)によって読書スピードを加速する速読スキル(Speed Reading Skill)です。

速読=スキーマ×心身のコントロール×フォーカス

※スキーマ:認知の枠組み、長期記憶、読書力

その速読スキルをより効果的に活用するために読書ストラテジー(Reading Strategies)および戦略的読書アルゴリズム(Strategic Reading Algorythms)をシステムとして採り入れ、高速学習メソッド(Science-based Learning method)として完成させています。
 
なお、フォーカス・リーディングは現在、九州大学大学院(人間環境学府・教育学)博士課程の読書教育研究の一環としてプログラム開発されています。

心身のコントロール技術としての速読技術

速読は「目を速く動かす」、「視野を広げる」といった眼の機能を高めるトレーニングや「頭の中で音にしない」といったトレーニングでは実現できないことが科学的な研究で明らかにされています。

そこで、スポーツにおけるゾーンの状態をヒントに、鎮まり(瞑想状態, 脳のステートチェンジ)を作りつつ、観の目付と呼ばれる“対象を能動的に凝視して視野を絞り込まず、眼の力を抜いて楽に観る状態”を実現することで、活字の処理をスムーズにすることを目指しています。
 
あくまで活字の情報処理について、その人のもっとも自然で快適な状態を作るものに過ぎないため、今まで読めなかったものが読めるようになったり、一読して理解不可能な専門書が突然読めるようになったりすることはありません。
 
また、速く読めば必ず、何らか理解の質・深さが損なわれる(トレードオフ)ことを前提としており、それを踏まえて読書の価値を高めるために読書ストラテジーを採用しています。

速読スキル×読書ストラテジー

もし速読スキルが「自分のスキーマ(読書力)の範囲」でしか実現できないものだとしたら、「学び」には使えないということになります。
 
そこで、自分のスキルの及ばない領域に挑むために、読み方を工夫して戦略的(ストラテジック)かつシステマティックに読む方法を採用しています。これを読書ストラテジー(Reading Strategies)と呼び、特に読み重ね方のパターンを戦略的読書アルゴリズム(Strategic Reading Algorythms)と呼びます。
 
未知の領域を学ぶためのアルゴリズムは、次の図のようなU字型のプロセスを経ると考えられます(Uプロセス学習理論®)。

高速学習メソッド

戦略的読書アルゴリズムに加えて、認知心理学や脳科学をベースとした科学的な学習法に関する研究(教育心理学/教育工学)の知見を参考にして高速学習メソッドと呼ばれる学習法も組み込んでいます。
 
これにより、専門領域の学習や資格試験/学校の試験の学習などの労力とかかる時間を半減させながら、より効果の上がる読書(学習)が可能になります。
そこには、

  • 効果的な読書ノートの作り方
  • 記憶に残すための復習のタイミング
  • 自分の知性の及ばない難解な書籍やテキストを、ストレスなく学ぶための方法
  • 大量の専門書(資格テキスト)を短期間で反復するための速読法

といった細かなノウハウも含まれています。

戦略的読書アルゴリズム

欧米では、“Read To Learn”(学習志向の読書)のためのストラテジーやアルゴリズムの研究が盛んであり、その中でもPQRSストラテジーと呼ばれるものが非常にポピュラーです。
このフォーカス・リーディングでは、速読スキルをうまく活用するためのアルゴリズムとして、このPQRSストラテジーを採用し、メモの技術やノート整理の方法(Cornell Note Method)を組み込んで「読書を通じた学習法」にしています。
 
取り組む手順は次のようになっており、Uプロセス学習理論に沿ったものであることが分かるでしょう。

 
このUプロセスに沿って読書を進めていこうとすると、速読技術は絶対に不可欠になります。それはプロセス内の位置づけによって、フォーカスと読み方を変える必要があるからです。
そして、そのことによって初めて、自分のスキーマの及ばない領域の学習が可能になるのです。

フォーカス・リーディング修得の原理

フォーカス・リーディングは速読スキルと読書ストラテジー/戦略的読書アルゴリズムを組み合わせた、「効果的な学習のための、システマティックな読書」として学んでいただくことになります。
 
第一に、心身のコントロール技術をマスターし、それを活字情報の処理(文章処理)に転移させていきます。これにより速読スキルが手に入ります。
その後、身につけた速読スキルを「読書」に適用していくために読書ストラテジーを学び、使いこなす練習をおこないます。さらに高速学習メソッドを活用しながら、より実践的な読書法として完成させていきます。
 
トレーニングの流れを図にすると、このようなイメージになります。

 
これらの要素を、まさに高速学習メソッドに従って、確実にそして短期間でマスターしていただけるようプログラムを組んでいます。

フォーカス・リーディングで考える「読書」の定義

読書というと、一般的には「本(文字)を読む作業」としてとらえられがちです。
しかし、フォーカス・リーディングで想定しているのは「学習のための読書」であり、「自己投資/自己教育としての読書」です。そこで、

  • 何のために読書をおこなうのか?
  • なぜ、どのような狙いでこの本を読むのか?
  • 読んだ後に、どのような成果(知識・スキル・思考・マインド)と成長が得られれば満足か?

といった「Why?」を非常に重要視しています。自分自身の成長のデザインが描けてこそ、そのためにどのような本(どの本)を、どのような読み方で読めばいいのか? 読んだ後にどのような処理や出力を行うのか? が明確になるはずです。その時に読書をコントロールするために確認すべき要素は、読書の目的、読書に充てる時間、読むペース、読みの状況(アルゴリズム上の位置づけなど)です(読書のTPO)。

 
ですから、フォーカス・リーディングにおける読書というものは、読書のデザイン、選書から始まり、読書の後、時が経ってから確認できる成果と成長までを視野に収めた概念なのです。

読書の投資としての価値をどう高めるか?

フォーカス・リーディングで指導をおこなっている「読書」について語っている映像(フォーカス・リーディング入門講座の一部)をご用意いたしました。
お時間があれば、ぜひ視聴してみてください。

フォーカス・リーディングをどう修得するか?

フォーカス・リーディングをマスターして、自分の読書を変えたい、仕事の成果や専門性の向上につなぎたいとお考えの場合、次にご紹介する講座をご利用ください。

読書に非常に大きな苦手意識がある場合

次の項目に1つでも当てはまる方は、事前の自主トレを十分に積んだ上で、直接指導を受けることをお勧めします。

  • 読書に強い苦手意識がある、もしくは「読書は嫌い」と感じている
  • 学生時代にほとんど本を読んでおらず、社会人になってからも年3冊以下である
  • 読書数が極端に少ないわけでもないが、1冊を通して読む経験は少ない
  • 本を読むことは少なく、資格試験のテキストや新聞、Web情報程度

3ヶ月程度、読書トレーニングと速読の基本トレーニングに取り組み、読書のストレスが取れてから3日間講座に参加してください(サポートを受けながらのオンライン受講+フォローアップ講座受講などでもOK)。独りでやり遂げるのは難しいだろうと思います。

それほど高いレベル(難しい)書籍を読む必要がない場合

今、読書にそれほど困難を感じておらず、今読んでいるレベルの本、割と楽に読める本を、もっと快適に(短時間で)読めるようになりたいという方は、オンライン講座+フォローアップ講座でもいいかも知れません。
下の書籍のレベル一覧のLEVEL 3の読書を快適に読むことが目標です。

今、あまり手が伸びないレベルの本を短時間で読めるようになりたい場合

専門書、ビジョナリーカンパニーシリーズなどの重厚な教養書などを除き、新書やビジネス書などを幅広く読もうという場合(上に示した書籍のレベル一覧のLEVEL 4-5)は3日間講座+フォローアップ講座で速読スキルと読書ストラテジー(ノート法含む)をマスターしましょう。

専門書や教養書を多読したい場合

専門書、ビジョナリーカンパニーシリーズなどの重厚な教養書等、LEVEL 6-7の書籍を大量に読みたい場合は、5日間集中講座もしくは通常の3日間講座+上級3日間集中講座に参加し、高速学習講座とセットで効果的な学び方をマスターしてください。
フォローアップ講座への定期的な参加によるブラッシュアップ、場合によってはマンツーマンのオンラインコーチングなどもご活用ください。

フォーカス・リーディング講座の概念図

講座受講のことで何かご相談がありましたら、遠慮なくお問い合わせください。

もし、すでに受講をお決めになっていらっしゃれば、こちらからお申し込みください。

このフォーカス・リーディングの原理に関するコンテンツは、多くの受講生の皆さん、速読法を開発してきた先駆者、多大なる先行研究の知見の上に構築されてきたものであり、未だ発展途上のものに過ぎません。
したがって、開発者寺田昌嗣はフォーカス・リーディングの原理に関する記述や指導法について、その著作権を主張せず、いわゆるcopyleftとして教育者の皆様、研究者の皆様に利用・応用・発展していただきたいと考えています。
ただし、ブログ記事につきましては、著作権の一切を放棄しておりませんので、その点、ご了承ください。