自己投資としての読書⇒どんな本を、どれだけ読むべきか?

速読講座に参加なさる方は、
基本的に「たくさん読みたい!」と思っていらっしゃいます。
 
そして実際、速読技術はそれに応えうる技術です。
 
ただ、かといって闇雲に量をこなしても仕方がないわけでして…
 
実際、やたらとたくさんの本を読んでいるらしい(自称?)のに、
やたらと薄っぺらい人、知性を感じない人、ビジネスのレベルが低い人は
存在するものです。
 
なので!
 
そうならないために、速読講座の最終日には必ず
読書デザイン」という話をします。
 
簡単にいうと、自分の目指す世界をデザインし、
そこに確実に到達するために、どんな成長を描くのか、
そのために、どんな本を、どれだけ、どういうふうに読み重ねていくのか、
そんな話です。

最初に描くべきは「心技体」

そもそも、自己投資を通じて何を目指すのか?

「良き教育者として」
「一流の経営者として」
「商品を通じてお客様を幸せにする営業マンとして」
 
こういう「どんな存在を目指すか」ということを起点として、
そういう存在たるには、どのような心技体が
求められるのかを考えます。

「心」── ○○たるにふさわしい心のあり方

あなたの目指すロールモデルがいたら、
その人がどういうマインド、どういう意識・哲学を持っているかを
考えてみましょう。
 
基本的にはビジネスなり人間関係の中でこそ
鍛えられるべき要素ではありますが、
先人の生き方、世界の哲学・倫理学から
学ぶべきことも多いものです。
 
『ビジョナリーカンパニー2』や『ビジョナリーピープル』といった
人のあり方について語られた教養書は、まさにこれを学ぶための
バイブルといっていいでしょう。
 
基本的に熟読玩味、妄想しながら心で味わう読書です。

「技」── ○○に求められる技能

ここに来るべきは、プロであれば持っているべきテクニックです。
心理学テクニックかも知れませんし、トークの技術かも知れません。
 
あるいは最先端の情報や知識かも知れませんね。
 
ここは、数え上げだしたらキリがありません。
いわゆるビジネス書単行本は、大半がここに入ります。

「体」── ○○に求められる知力

これはその道のプロ、一流にふさわしい、
ベースとなるビジネス力が入ります。
 
テクニカルなことよりも、基礎教養や
判断力、決断力といった力がメインです。
 
あるいは、上の「技」の領域を活かすために必要な
言葉の力論理力思考力といった、いわゆる地頭力
ここに入るでしょう。
 
こちらもしっかり頭を働かせながら、じっくりかみしめながら読むことになります。

心技体ともに、ステージと共に変わっていくべき

心技体とも、突き抜けて上昇していくほどに、普遍性を持ち、
究極的には「人として」になっていきます。
 
しかし、「良き教育者になる」と考えた時、
当然、その人の発達段階にふさわしい要素があるはずです。
 
それに、あまりに抽象的で高尚なものを掲げても
雲をつかむような話になりそうですし。
 
今、自分がこの現場で求められているのは、
どんな知力、どんなスキル、どんなマインドなのか?
そう自問しながら、学ぶべき対象を
リアルにして行く必要があります。

体と技をバランス良く充実させるために…

体と技は、あまり明確な境目がありません。
技を磨いていき、実践を繰り返していくことで、
それはやがて「体」を充実させることにつながります。
 
そこで、ひとまずは「バランス良く、様々なジャンルの本を読もう」という考え方が
シンプルで分かりやすいかと思います。
 
こちらの図は、「ビジネス力を上げていく上で、読むべき5科目」として
受講者の方に紹介しているもの。
 
細かな解説は割愛しますが、こういうものを意識して、
常に自分の読んでいる本を俯瞰しておきたいところです。
 
子ども達の例でいうと、自分の好きなジャンルばかり読んでいる子は、
読書量が増えるに連れて、国語力・学力がやや低下していきます。
 
量が知力の向上に貢献しないんです!

 
これはきっと大人も同じ(はず)。
 
量が力につながるには「様々なジャンルの本を読む」ことや、
「今の自分の知的レベルを少し超えた本を丁寧に読む」ことが
必要なのです。
 
いろいろなジャンルをたしなむことで、言葉のセンス、
言葉の体験の幅を広げていきましょう。

どこまで学べばいいのか?

知識や情報は、求めだしたら際限がありません。
最先端のノウハウは、当然のことながら日々更新されていきますし。
 
もちろん、そこを教養として吸収していくのも、
1つの戦略として悪いことではありません。
 
ただ、2000年ほど前に哲人皇帝によって
記されたこの言葉は、記憶に留めて置いて悪くないでしょう。

(前略)もし以上が信条であるとするならば、これを持って自ら足れりとせよ。
書物にたいする君の渇きは捨てるがいい。
そのためにぶつぶついいながら死ぬことのないように、
かえって快活に、真実に、そして心から神々に感謝しつつ死ぬことができるように。
── マルクス・アウレーリウス著『自省録』より

 
もう1つ。
 
目的を見失って、学ぶことが目的になってしまわないよう、
同じ本から、厳しいアイロニーを1つ。

善い人間のあり方について論ずるのはもういい加減で切り上げて善い人間になったらどうだ。

 
とは言いながら、やはり「知は力なり」もまた真。
 
量を力に変える、価値ある読書をこなした上で、
アウレーリウスの言葉にどう応えるべきか自問しながら、
心技体の整った知的プロフェッショナルを目指しましょう!

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