読書の理解を高める「アルゴリズム読書」とは?

こんばんは。読書と学習法のナビゲーター、寺田です。
 
あなたは本を読んだ後、
読んだ内容が、ちゃんと整理されて
理解されて、しかも記憶に残っていますか?
 
これがなかなか難しいんですよ。(^^;
 
 
これは別に
「頭が悪い」とか「理解力がない」
というような話ではありません。

単に、理にかなった正しい読み方を知らないから!

というのが最大の問題というか原因です。
ひとことで言えば「学校教育の怠慢」ですかね…
 
たとえば、諸外国では多くの児童・生徒・学生が
「読書法」を小学校時代から学びます。
 
もちろん全員がしっかり学ぶということではなく、
学校や先生次第って部分はあります。
 
ですが、読書法・読解戦略などの
指導法についての研究も進んいて、
子供達もちゃんと学んでいます。
 
 
なんでもそうですが、
ちゃんとやり方を学んだ上で
試行錯誤するのと、
感覚的になんとなくっていうやり方で
試行錯誤するのとでは
努力に対する成果に大きな差が生まれます。
 
 
 
今回、冒頭で問いかけた
「整理されて記憶できているか?」
という問題は、読む際の読み方(処理)に加えて、
読んだ後の処理や、読み重ね方に関わる問題です。
 
つまり日本の学校教育でおこなわれている
言葉遊びのような、細かな読解ではなく
「文章・書籍の戦略的な読み方」
に関わる問題なのです。
 
これは1つには読書戦略(reading strategies
という「本の読み方のうまさ」に
まつわる技法が絡みます。
 
読みながら頭の中を整理するとか、
問いを立てながら読むとか、
読み終わったら要約を作るとか、
残った疑問を「著者への質問」として
整理するとか・・・
 
 
しかし、さらに大きな問題が残ります。
 
文章のミクロの理解(言葉と言葉のつながりの理解)だけでなく、
マクロの理解(書籍の構造、章立て、論点の理解)を
的確にとらえ、整理しておかないと
「本を理解した」という状態にならないのです。
 
そしてもう1つ言うなら、
何らか目的を持った読書をする場合、
「書かれていることを理解する」というのは
大前提であって、下地ができたに過ぎません。
 
その上で
「自分が求めていた目的に見合う学習が成立した」
といえなければならないわけです。

そして、この「書籍の理解」とか「読書の学習効果
という点については、
戦略的読書アルゴリズムstrategic reading algorithm)として
明確に技術として研究され、学生らに指導されているんです。
 
 
実際、諸外国の読書教育に関する学術論文を読むと、
「本の読み方(読書戦略)」とセットで
「本の読み重ね方」が当たり前のように
語られていることに驚きます。
 
この「読み重ね方」が「戦略的読書アルゴリズム」です。

戦略的読書アルゴリズムの例

PROR:Preread-Read-Organize-Review

下読み⇒読書⇒統合⇒振り返り
という一連の学習ステップとしての読書アルゴリズム。
 
フォーカス・リーディングの「3回重ね読み」は、
ほぼこのスタイルを踏襲したものと考えていただいて
間違いありません。

SQ3R:Survey-Question-Read-Recite-Review

下調べ⇒質問設定⇒読書⇒想起(重要ポイントの確認)⇒振り返り
 
これは1940年頃から提唱されてきて、
様々な学者から様々にアレンジされて
受け継がれてきた読書アルゴリズム。
 
読書法というよりも学習ステップに近い印象が
ありますかね。

PQRS:Preview-Question-Read-Summarize

PはPreviewでもPrereadでもいいと思うのですが、
とりあえず「ざっと眺めて(Preview)、自分の課題を確認し(Question)、
読んだ(Read)上で内容を整理する(Summarize)」という一連の
学習的読書アルゴリズムです。
※Sを「Solve:解決する」とする場合もあるようです!

PQRST:Preread-Question-Read-Summarize-Test

ぶっちゃけPQRSの後に「テスト」を加えたものです。
こちらは完全に学習のための読書ですね。

理想的な戦略的読書アルゴリズムとは?

いろいろなパターンがあるとはいえ、
基本は共通しています。

まず、ざっと俯瞰しておく

見出し・章のタイトルといったレベルでいいので、
読む内容(学習する範囲)を俯瞰的に確認します。
 
学習の準備であり、学習のための地図作りです。

そして問題意識(課題)を明確にする

ざっと読み流した上で
「この本から何を学ぶのか?」を
明確に意識してアンテナを建てます。

読むべき箇所を中心にメリハリをつけて読む

全部をべったり丁寧に読むのは
非効率だし、学習効果が下がります。
 
「今回の読書のフォーカスはどこに?」
 
という意識を持っておきましょう!

読んだ内容を反芻・整理する

本(テキスト)から離れて、
ノートを作りましょう。
ポイントとなることを整理しつつ、
自分の知っていた背景知識も絡めて。

最後に、全体を確認するつもりで流す

反芻・整理したものを再確認します。
拾い読み的に流してもいいでしょうし、
ノートと照合しながら読んでもいいでしょう。

型を持つことで技術のレベルが上がる!

読書で「型」を持っているということは、
迷いなく「確かな成果」につなぐことができます。
 
ここでいう成果ってのは
書籍の理解(ミクロ・マクロ)であり、
読書を通じて手に入れたい目的への到達ですね。
 
ここでご紹介した
 
慣れてくると、目的や書籍のタイプなどに応じて、
それを換えることができます。

「型」を持つことで、
柔軟に、効果的に実践できる。

 
これはスポーツや楽器などのスキルを学ぶ
経験から納得いくのではないでしょうか。
 
 
「型」に従って読書を続けていると、
徐々に読書の「目的」と「意味づけ」を
明確にすることで、型にとらわれず
自由な読み方ができるようになるはずです。
 
これが「守破離」です。
 
読書に慣れている人は、多分、
1ヶ月も実践すると「破:自由形」になるのでは
ないでしょうか。
 
逆に読書が苦手な型であれば、
半年、1年はこれらのパターンを参考にして
型にはまって読んでみてください。
 
その上で、徐々にバリエーションを作ってみましょう。(^^)

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