こんにちは。読書と学習法のナビゲーター、寺田です。
本を十分に楽しんで(もちろん理解して)読んだけど、それについて語ろうとすると混乱したり、頭の中が整理されておらず、人に読んだことを伝えられなかったりしたことはありませんか?
「読む=理解する」ととらえて、小説やエッセイを楽しむ感覚であれば、まさに「読む作業」だけで問題ありませんし、その質や記憶がどうあれ「読んでいる瞬間」がよければ問題ありません。
でも、それは消費活動としての読書。
あなたの書籍代というお金と、読んでいる時間という2つのリソースを消費する活動です。
それが悪いってことではありませんよ。もちろん!
「その場を楽しむ」ことが目的の消費行動は必要です。それで気持ちが晴れたり、気分転換になったり、何らかのリターンを手に入れているわけですから。
でも、それが「学習」を目的としたものであれば問題です。
学習は「未来を豊かにする」ことが目的ですから。
なので、学習のための読書には、日常の娯楽的、消費的な読書とは異なる作法が求められるのです。
例えばこんな感じのプロセスを経て、結実するイメージ。
そもそも1回しか読んでいなければ、それは「あー、そうか」と反応が生まれただけ。
そこから十分に腑に落ちるまで重ね読みをすることで、学習が完成します。
ただし、それもインプットが完了しただけ。出力につながる投資ではありません。
では、どういう出力や処理が必要なのか?
動画で語ってみましたので、よろしければどうぞ。
読書ノートを作る際に考えるべきポイント
読書ノートの目的
まず考えるべきは読書ノートを作る目的です。
- 「読んだ本」の内容を整理することが目的なのか?
- 読んだ本の内容を、自分の知性の中にリンクさせて、取り込んでしまうことが目的なのか?
- 読んだ本の内容を、単なる情報として整理して発信する(など何らか明確な目的の)ためのラフスケッチ作りが目的なのか?
こういう目的の違いによって書き方のフォーマットが変わります。
読書ノートの位置づけ、方向性
そして、もう1つ。
- ロジカルな言葉、思考を整理するためのフレーズ、生きた表現などによって、思考を整理したりストックしたりすることが目的なのか?
- 自分の中の情報とリンクさせつつ、アイディアを広げていくことが目的なのか?
その方向性によって、敢えて単語レベルで書き散らすのか、文・文章として表現していくのかが決まります。
文・文章として整理されていないものは、結局、また別の機会に(つまり後日)文・文章として落とし込む作業が必要になり、それをしないと結局、自分の整理された思考の一部として出力することができません。
期待する学習効果について
最後に期待する学習効果について。
- 自分の記憶の中の情報とリンクさせつつ、記憶として長く定着させたいのか?
- 書籍の内容を整理する意味も含めて、処理する作業を大事にしたいのか?
これによって、ノートを作るタイミングが変わります。
前者なら本を読んだ後、本を参照せずにノートを作ることになりますし、後者なら本を開いて中身を参照しながら作ることになります。
結局、1つシンプルに言えることは…
めんどくさく感じる作業、脳みそに負荷がかかる作業ほど学習効果が高い
ということですね。
読書初心者で、とにかく受け皿を大きくしたい、言葉を浴びたいという場合は出力、ノート作りなど考えずに読みまくるのも一つの方向性として間違いではありません。
もしあなたが、何かの専門家を志し、読書を通じて学んでいこうと考えるなら、「ひたすら多読する」作業と「負荷をかけて出力する」作業とを戦略的におこなっていく必要があります。
さらに詳しく学びたい方は、高速学習講座をご利用ください。(^^)