「良書」とは何か?

良書があるとすれば、
それはある読者がある本を
彼または彼女にとっての良書にした、
という事実を除いてありえない。
── 『読書のすすめ』より 大岡信「読書人になれない者の読書論」

本の価値は、基本的に「読んだ人」が決めるものです。
 
これについては、先日、こういう記事を書いたばかり。

価値ある本があるのではない。
本に価値を与える、あなたの問題意識、そしてフォーカスと、
それにふさわしい読み方があるだけ。

それが真実だと言い切っていいでしょう。
 
 
そういえば、教師時代を思い返してみると、
 「なかなかいい教材がないんですよね」とうそぶきながら、
結局は、規定通りの教科書と資料集しか使っていない先生ってのが
いらっしゃいました。
 
率でいうと95%くらい。
 
そういう先生たちって、資料集に紹介される書籍を原典に当たって
読んだことがないんですね。
もちろん、そこから検索対象を広げて、図書館を物色するなんていう
発想がありません。
 
学校には図書室という資料の宝庫があるにも関わらず。

「いい教材がある」なんてことは幻想に過ぎず、
図書館に眠る一冊の本が、「いい教材になる」だけ。

読者にも、目的にふさわしいフォーカスと積極的な意欲で
本との出会いを「一期一会」とできる人と、
なんとなく読んで、
「おもしろかった」
「つまらなかった」という
表面的な感想を語って終わる人がいます。
 
いい本、いい教材は「ある」のではなく、
あなたのフォーカスと姿勢によって、
いい本、いい教材に「なる」のです。

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