多すぎる書籍のあふれる時代は幸せか?

「若い人たちはあまりに無秩序に
 本が手に入るために
 かえって空白感と疲労感としか
 持っていないのではないか。」
── 遠藤周作著『狐狸庵読書術』

いつ頃からか、ちょっとした書店に
「販促装置としてのランキング棚」が
設置されるようになりました。
 
どうも、「本を選ぶ基準」が、
自分の好みであったり、問題意識であったり、
そういう内なるモノサシから、
売れ筋であったり、書店推しであったり、
外なるモノサシに変わって来たようで。
 
昔、書店さんがおっしゃってましたっけ。
 
「最近の若い人を中心に、
 立ち読みして吟味することをせず、
 ジャケ買い、ランキング買いをする傾向があります」
 
って。
 
 
いったいなぜ?
 
 
実は、本が増えすぎて「立ち読みすら面倒」に
感じる人が増えてきているようなのです。
 
ちなみに、この数字が何かお分かりでしょうか?
 
82,589
 
 
実はこれ、2013年の1年間に出版された本の数。
 
営業日換算で1日あたり330もの本が出版されている計算です。
 
基本的に、情報が増えることは、ある意味で幸せなことです。
 
それを使いこなす力さえあれば、
たくさんの情報は正しい判断を導く材料になりますから。
 
でも、多すぎる情報は、私たちの心を萎縮させ、
情報から目を背けさせるように働きます。
 
そして、何が良いかと考えた時、
類似した商品が多すぎるため「何かを選ぶ」という
意志決定に激しく大きな心理的コストが伴うのです。
 
そういえば、堺屋太一氏が著書『知価社会』の中で、こう語っています。

「知価社会」において販売拡大を目指す者は、
経済コストの引き下げ(値下げ)よりも
「意志決定コスト」の低減に留意すべきであろう。」

なるほど。だから書籍においてはカバーデザインが重要で、
書店の店頭に置いてはランキング棚の設置が重要なんですね…。
 
 
さて、そんな時代に生きる、あなた。
 
あなたは、豊富すぎる書籍と、どうつきあっていますか?
 
あるいはそれらと向かい合い、それに戦いを挑むために、
どんな力、どんなスタンスを持っていますか?

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