目次は読むべき? 時間の無駄?

本を読む際、最初に「目次を読め」という主張も多いように感じますが、実際、どうなんでしょう?

 
── 速読講座の受講者の方からよくいただく質問です。
 
この質問への答えは、あなたの読書スタイル、速読力によって変わります。

その1:最初から丁寧に読む。フォーカスを変える技術を持っていない場合

もし、あなたが速読をマスターしていないか、「1冊10分の概要フォーカスの下読み」が苦手とお感じであれば、目次はわりと丁寧に読むことをお薦めします。
 
さらっと眺めてもダメ。本文を読み始めた瞬間に記憶から消えてしまいますからね。
 
前書きを読み、目次を読むことで問題意識が明確になって、その本を読むTPOが明確になれば、間違いなく本の読み方が変わります。最初から、どういうポイントに的を絞って読めばいいかが分かりますからね。
 
あるいは、目次を読んだだけで、その奥が完全に透けて見えるようなら、その本はあまり読む価値がない本ということになります。その時点で書棚に戻していいのではないでしょうか。
 
下調べに十分な時間をかけ、その本を読む目的を明確にして投資対効果をどう上げるか考えよう、と。

読書の達人というより超人?松岡正剛氏の場合

『多読術』や『千夜千冊』などの著作で有名な松岡正剛氏は、著書『千夜千冊 虎の巻』の中でこう語っています。

これはかんたんなことで目次をアタマに入れるということです。そもそもどんな本にも目次というものがある。みんなそれを無視するか軽視していますが、これはダメです。本の著者も編集者もまずそこから仕事を開始している。ということは、目次にはその本の骨組みがあからさまになっているということです。これを活用しない手はない。
(中略)
そして、それが終わったら、やっとパラパラとページを繰っていく。(中略)そのとき、いま目次を見たときに感じて想像したことをすばやく見るんです。感じるんです。いいですか、まだ読むんじゃないですよ。

 ── 松岡正剛著『千夜千冊 虎の巻』 P.246

ちょっと長くなりましたが、実はこの後にも「目次読書法」と名付けられた読書法の奥義が語れています。
 
こういう目次の使い方をできるかどうかで、読書の質、効率・効果が大きく変わりますよ!

その2:1冊10~20分の速読技術をマスターしている場合

一方で、1冊10分の読書を手に入れた人は目次を読む必要はありません
 
だって、目次を読むのに3分ぐらいかかりますよね? それだったら、最初から10分で概要にフォーカスして読んだ方が断然時間効率がいい。
 
しかも、目次を読んで中身を妄想するってのは、ある意味でレベルが高いんですよ。私のような凡人では、並んでいる文字の行間が埋まりません。(笑) 逆に埋まるようなら読む価値がない、と。
 
そういうわけで、単に目次を眺めるのではなく、その章のタイトルと章のタイトルが並んでいる「間」の文章も、うっすらと受け取りながら概要を採ってしまいましょう、というのが、フォーカス・リーディング流の下読みです。
 
これができれば、その後でTPOを設定して、フォーカスの明確な読書が可能です。もちろん、そこで満足したら、再読しないという選択肢もありえます。

結論:目次を読むことは必須ではないが・・・

目次を読むことが大事なのではありません。もちろん必須でもありません。
ですが、本全体の構造を知り、著者の語りたいことと、自分の知りたいことの接点を見つけるための「俯瞰する作業」は、間違いなく必要です。
 
速読ができるなら速読でトップダウン処理をおこない、概要をつかめばいいし、それができないなら、丁寧に目次と戦う必要があります。
 
いずれにせよ、最初の下調べ的な10分をケチると、最終的にはコストを無駄にする可能性が高くなります。急がば回れの心をお忘れなく!

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