「早期退職教員に非はない」と言う人は視野が狭すぎる!

2013年1月に報じられた「退職金を減額されたくないがために、さっさと退職してしまった教員」の問題。
 
なぜかビジネス界からも「辞めた教員に非はない」なんていう擁護論も。
 
確かに同情の余地はあるよね、と思いながらも、「でも、なんか変だよね」と思いますよね?
 
辞めた人も、擁護する人も同じ病気にかかっているんです。きっと。
 
そして、これは私たち誰でも陥りがちなワナみたいなものなんです。
 
気をつけないと、あなたもビジネスで同じ過ちを犯してしまいかねませんよ…。

「一理ある」のに問題になる。── いったい何が悪いのか?

仕事の現場でも「あるある」

ビジネスの現場でも、お客さまのために「よかれ」と思ってやったことが、
会社全体にとって不利益をもたらしてしまう…というのは、よくあること。

クレーマー対策なんか、ちょっとの間違いが長期間にわたって重くのしかかるなんてことも。

私も昔、「受講者の成果を考えると、このスタイルは変えられません!」と言い張って、
当時の経営者(私のボス)であった石原明氏を困らせたことがあります。反省。
 
お客さまは満足するかも知れないけど、それでサービスが立ち行かなくなったら無責任だろ、と。
 
私の教師時代の話ですが、年度末の超大忙しの、まさにそのピークの日に、
「年休は労働者の権利ですから」と言い放って帰ってしまう教員がいました。

たいてい日教組系の方でしたが「権利」という言葉の正しい意味を知らないだけか…

どれも、一見して「そりゃ、まずいよね」と思うはずです。

「一理ある」に欺されるな!

確かに、それぞれの立場に「一理」あります。
でも、それは小さな親切・大きなお世話的な間違いなんです。
 
今回の「退職金を減らされるなんて、ありえない!」と、
慌てふためいて辞めた公務員の皆さん方にも、当たり前ですが一理あります。
 
「いや、だって退職までの給与を差し引いても数十万円の損失ですよ!」
 
と、私の身近な高校教師氏も力説してました。
 
 
でも、「盗人にも三分の理」ですよ。それに理解を示したらダメ。
 
そのウソと欺瞞を見抜く目を持たねば。
 
…というわけで、「退職金をもらうために職務を放り出した教員」をサカナにしつつ、
問題の本質の見方を学んでいきましょう。(^^*♪

問題と向かい合うと、問題の本質が見えなくなってしまう!

自分しか見えていない人の仕事術

雑で、お客さまからクレームが来るような仕事をする人がいます。
いやいやお手伝いをさせられている少年のようなマインドで働いている人。
 
そういう人は基本的に、視野の中に「自分と仕事」だけしか入っていません。
 
問題は、「この仕事(作業/task)をどうこなすか?」だけ。
「自分のための仕事」ですから、できるだけ効率よく仕事を仕上げたいわけです。
 
そういう人が「給料アップのために、仕事がんばるぞ!」と思うと何をし始めるか?
 
スキルとかテクニックを磨くんですよ。
何しろ、視野に「目の前の作業」しか入ってないから。
 
それでも少しはうまくいくはずです。ある程度なら、ね。
 
でも、それが本当にお客さまに喜ばれるものになるのかとか、
会社の発展、社会への貢献につながるのかということは別問題です。

そこで見えているのは「作業 / task」、
そのために発動されるのは「IQ」。

この解決の努力では、すぐに限界が来てしまいます。

一歩引いて見てみよう!

仕事には必ずお客さまとチームの仲間がいます。
 
そういう「関係者」の視点が持てると、振る舞い方も変わるはずです。
 
「お客さまに、どうしたら喜んでもらえるか」という視点が入るだけで、
努力の仕方も変わりますよね?
 
あるいはチームの仲間との関係も。
 
ただ、それでも後一歩足りないこともあります。
「今、目の前のお客さま」と向かい合っているだけ、
「今、ここにいるチームの仲間」と手をつなぎ合っているだけでは。
 
そのお客さまへの対応が前例となった時、どういうインパクトがあるか。
 
そこで求められるのは、会社経営者の視野、組織の視点
そして、少し先の未来を見まで見通す視野です。
 
そういうステージの高いところから俯瞰する視野と、
時間軸上のある程度のスパンを考慮できる想像力があると、
見える世界がまったく変わってくるはずです。

そこで見えてくるのは「仕事全体 / job」、
そのために発動されるべきは「EQ」。

IQとEQを磨いても見えてこないものとは?

お客さまと組織のことを視野におさめて仕事ができれば、
確かに会社としての仕事はうまくいきます。
 
でも、あと1つ求められる、とても大切なことがあります。
 
それが何だか分かりますか?
 
例えば、お客さまに、そこで満足していただいたとしても、
それでその人の将来は本当に豊かになるのか?

 
そもそも、社会全体には、豊かさをもたらす仕事なのか?
 
そんな視点だし、広い視野です。
 
本当に社会を豊かにする仕事と、ただお金だけを儲ける仕事の違いを作るのは、
純粋に、志の高さだけなんですね。

そこで求められるのは、「社会全体を俯瞰する視野」と「遠く未来を見通す視野」、
もっと言えば、高いステージから本当に価値あるものを追い求める精神。
 
そこで見ているのは task / jobを超えた「calling(神から与えられた仕事)」としての職務。
そこで発動されるのはIQでもEQでもなく、「SQ」。
Spiritual Quotient魂の知能指数)/ Social Quotient社会的知能指数)です。

常にものを見る高さを上げ、視野を広く保とう!

早期退職教員とその擁護者が見ていなかったもの

ここまで解説すれば、早期退職教員に見えていなかったもの、
はまっていたワナが何か分かるはずです。
 
彼らは自分の財布しか見ていないわけです。
 
そりゃ、誰だって突然「退職金削るよ」とか言われたら悲しくなります。
 
でも、それまでは突然「給料アップするよ」と言われてニコニコしてたわけでしょ?
給料を国家(社会)が決める代わりに、一定以上の水準と身分を保障してくれるってことで
契約したんじゃなかったんでしたっけ?
 
学校の先生の給料って、驚くほど高いんです。
だからこそ、今回、「景気も悪いんで、削りましょう」とやったわけ。
 

電力会社が「赤字なので値上げします」って言ったら、
「その前に給料削れ!」って怒りましたよね?

これが、熱心に生徒の指導とか部活の指導とかやってるような先生だと話が別。
彼らは1年365日、フルに働いて残業手当「ほぼゼロ」に甘んじています。
でも、彼らはそれが生徒のためだと確信しているから、お金を視野から外して
仕事をしているはず。
 
多分、そういう「教師(not 教員)としての使命」が見えている人は
今回の早期退職とは無縁でしょうね。

彼らは自分の財布、自分の老後だけを見て、
それによって授業とか校務分掌とか、元同僚にしわ寄せが行くのを
見て見ぬふりをしています。
 
彼らが関わってきた生徒達に与える影響を見えないことにしています。
 
もっともっと犯罪的なことに、自らが「教育」という文化の根幹を担う立場にありながら、
日本の文化を率先して破壊していることに目を閉ざしています。
  
私事より公、仲間のことを大事にできる心を育てるんじゃなかったんでしたっけ?
 
道徳とか公徳心って、どこに行ったんですかね?
 
職務を全うすることなく、もらうものだけもらって逃げる。
──これを責めずに、何を責めるというのか、私には分かりません!
 
せめて、そんなみっともない姿を見た子供達が、「あんな大人にはなるまい」と
反面教師として受け取ってくれることを祈るばかりです・・・。

視野を広げる、思考のステージを上げるにはどうしたらいい?

こういう残念な振る舞い、言動に後ろ指を指されないようにしたいものです。
 
そして、これは学ぶこと、日々心がけて実践することによって身につけることが可能です。
 
実は、この5年間、この「高いステージからものを見て考える」ことが
私にとっての最大のテーマでした。
 
5年の間に様々な本を読んできたわけですが、その教科書としてお勧めできるのがこの4冊。

ものを見る高さを作り、視野を広げるバイブル×3冊

『第8の習慣』

言わずと知れた名著『7つの習慣』の続編というか発展編です。
人の知恵(Intelligence)を「IQ(知性)」「EQ(心)」「PQ(体)」の3分野で説明してあり、
それを磨く方法と、その中核となる「SQ(魂)」を高めるための考え方について学べます。

 

『ビジョナリーカンパニー2』

これまた言わずと知れた名著。
SQに基づいた仕事のあり方を、全編を通じて体感することができます。

『SQ(魂の知能指数)』

上記2冊を読む前に、ぜひ一読しておいてもらいたい「Spiritual Quotientとは何か?」について語った本。
日本ではあまり売れていませんが、隠れた名著です。

この3冊は、まさに「生き方のバイブル」になりうる名著。
 
何度も何度も読み重ねていくことで、その哲学を自分の奥深くに浸透させましょう。

自分の視野はどう?と視野を広げるための、具体的なノウハウを学べる教科書

ただ、この内容を「では、どうしたらすぐに実践できるの?」となった時、
行動と思考を変える教科書が欲しくなります。
 
その最高の教科書というべき本が昨年出ました。
 
それが今回イチオシの書『すべてが見えてくる飛躍の法則』です。
 
『すべてが見えてくる飛躍の法則』

 
「視野を広げる」、「高いステージからものを見る」という、一見抽象的に見える作業を、
ここまで明確な言葉、リアルで輪郭のはっきりした言葉で語った本を見たことがありません。
 
視野を広げるという場合、ではどこまで見ればいいのかといことを、
様々なシーン、立場について具体例をふんだんに交えながら解説してくれています。
 
自分の今のステージで持つべき視野、
自分が目指すステージで持つべき視野が一目瞭然です。
 
思考のトレーニングをさらにしたければ、この本を2~3度読んだ上で、
石原明氏のポッドキャスト「経営のヒント+」を聞いてみて下さい。
 
石原氏がどういう視野でものごとを俯瞰し、
どういうスタンスで語っているかが分かります。
 
最初の1分で「今回のテーマ」が分かったところで、
ステージを上げてアドバイスするなら、どういう回答になるだろう?と考えると
思考の実践演習にもなります。
 
石原明氏のポッドキャスト「経営のヒント+」
 
 
ポッドキャストはともかくとして、ぜひこの4冊を学び、
高い視座から、広い視野で俯瞰できる目を養っていきましょう!

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