逆境でも成功してしまう人は何が違うのか?

逆境だろうが不況だろうが、
成果を上げる人は環境とは無関係に高い成果を上げています。
 
端から見ていると、いかにも軽々と、運まで味方に付けているかのように。
 
── やっぱり彼らはDNAが違うのだろうか?
 
── 運がいいのだろうか?
 
そんなふうにも思えてしまいます。
 
 
いつも思うわけです。「すごい成果を上げている人は何が違うんだろう?」って。
 
成功者と思う人に尋ねると、「やると決めるんです」なんて、軽々と言います。
 
でも、自分が「やるんだ!」と決めたら、本当に成功できるのでしょうか?

成功、それも偉大なる成功は、運やDNA、あるいは才能の問題ではないのか、
「やる!」と決める意志で何とかなる問題なのか。

 

これについて、ビジョナリーカンパニーシリーズの著者、コリンズが
数多くの企業を調査、研究してきた成果として、その答えを導きだしています。

「未来は予知できない。人生に紆余曲折は付き物だ。
 (中略)
 時代の変化に受動的に反応しているのではなく、自ら何かを創造している。
 単に生き残っているのではなく、勝ち進んでいる。
 単に成功しているのではなく、躍進している。
 すなわち、持続可能で偉大な企業をつくり上げているのである。」

── ジム・コリンズ著『ビジョナリーカンパニー4』

 
そう。
 
つまりコリンズは、「意志の力」である、としているわけです。
 
では、その意志の力とはいったい何者なのか?
 
コリンズが、その最新作『ビジョナリーカンパニー4』の中で
解き明かした「意志の力で偉大になる」その方法とは、
いったいどんなものなのでしょう?

ビジョナリカンパニーシリーズ第4作 ~自らの意志で偉大になる~

『ビジョナリーカンパニー4』
ビジョナリーカンパニー4

 
ビジョナリーカンパニーシリーズは、これまで非常に多くの企業を分析し、
偉大なる企業の仕事の流儀、偉大になるための条件について、
実に説得力のあるデータとロジック、そして文章(レトリック)で語ってみせてくれました。
 
それらは企業のマネジメントに関するものでありながら、
私たち「個人」にも十分に応用できる、ビジネスの哲学とでもいうべきものでした。
 
この4も、まさに人として、人生を充実させ、
どんな逆境も主体的に乗り越え成功を目指す者としての
「あり方」を学ぶ教科書といっていいでしょう。
 
ある意味で、1~3は目指すべき「あり方」を示してくれる本であり、
この4は、その「理想のあり方」に近づくための意欲と勇気を与えてくれ、
さらに、具体的な前進の仕方を示してくれる本
です。

「運」は「いい / 悪い」ではなく利益率で見よ!

本書では偉大なる成功を遂げている企業について、
非常に多面的な分析を加えています。
 
その分析は「運」という、およそ意志、実力とは無関係に見える部分にも及んでいます。
しかも、「運とは何か?」という定義づけまで明確にした上で!
 
成功した企業はやはり運がよかったのか?
それとも無関係だったのか?
 
これについて、著者コリンズは「運と運の利益率を混同するな」と、
何か天から降ってくるものに期待する私たちを諫めます。
 
私たちはついつい「なんか良いこと起こらないかな」と考えがちですし、
成功している人についても「運と才能があったんだよ」と、
「自分と無縁」なものとして思考を停止しがちです。
 
 
確かにどこで生まれたか、どういう環境に身を置いたか、
誰と出会ったかなど、自分の意志ではどうしようもない「運イベント」に
大きく左右されることは確か。
 
でも、超ラッキーな運イベントに遭遇した時に、それを最高に活かせたのか、
活かすことなく流してしまうのか・・・これは確かに重大な問題ですよね。
 
これについてコリンズはこう主張しています。

「高いROL(利益率)を実現するにはどうしたらいいのか。
 運イベントに直面したら、それまでの人生を棒に振る覚悟で全力疾走することだ。」

── ジム・コリンズ著『ビジョナリーカンパニー4』より(P.291)

それどころか、自分の意志と力ではどうしようもない不運ですら、
それをチャンスととらえる発想の転換によってビジネスを飛躍させることができる!
それこそが、成功者の真骨頂。
 
ちなみに、偉大なる企業も決して「運」に恵まれていたという事実はまったくないし、
逆に衰退していった企業も運に恵まれていなかったわけではない、としています。
  
は成功に直接結びつくものではないが、
運の利益率は成功の大きな要因になっている、というわけです。

運の利益率を最高にするために…!

本書によれば、運の利益率を最大化するのは、その企業の文化、
つまり意志によって積み上げられ、育まれてきた習慣そのもの
なのです。
 
どんな環境でも、365日、常に自分に厳しく振る舞い、前進し続ける意志。

調子の良い日も飛ばしすぎない。疲れを残さないために。
調子の悪い日も、恵まれない日も、最低限の進度は確保する。
第3章のテーマとなっている「20マイル行進」のエピソードは、きっと誰もが胸を熱くし、
明日からの身の振り方を考え直したくなるはずです。

様々、繊細に試す行動力、その損失を最小限に抑えながら、
 ここぞというタイミングで大胆な集中砲火する文化。

とことん可能性を試していく行動力、挑戦の心。
「どうせダメだ」という発想も「やるならドカンと一発」という無謀な発想もなし。
10個試し、その中の1つに可能性を確信できたらそこに集中砲火。
その慎重かつ大胆な姿勢は、私などついつい忘れがちです!

最悪を避けるべく、執拗なまでに調査し、準備する意志。
 安易で無謀な挑戦を避け、踏みとどまる勇気。

成功者は剛胆に見えるし、最終的には「胆力」、「覚悟」が必要だろうことは間違いありません。
しかし、「最悪」を避けるために撤退する勇気も含めた判断する力、意志の力の重要性に気づかされます。

いい時代でも、悪い時代でも、一貫した価値と行動を貫く強い意志。

いろいろ可能性を試すことと、無節操に「よさそうに見えること」に手を出すことが、
実は別物であることを教えてくれます。
クレドとともに、ここで紹介されている「SMaC」もカードにして日々確認し続けるといいかも!

そういう一貫した、規律ある文化を大事にすることが、運をつかみ、高い利益率を上げることになるわけです。

圧巻!徹底的な調査結果と、臨場感あふれるエピソード

本書の醍醐味は、その徹底的な調査と分析によって抽出された説得力満点のデータと、その迫力満点、臨場感あふれるエピソードです。
 
決して速読して「分かった!」と流すものではありません。
 
ストーリーに没入し、著者の視点で現実をとらえ、著者の視野で成功事例を目の当たりにすることによって、擬似的に壮絶なドラマを体験することができます。
 
一度体験して満足せず、ここからは速読技術をフル活用して、折に触れ何度も読み返すようにしたいところです。(幸い、翻訳者が変わったせいか、シリーズで最も読みやすくなっています。)
 
もし、あなたが成功する、今年はやる、と決めたのであれば、ぜひこの本から「成功者のマインド、哲学の強さ」を学んで下さい。
 
とりわけ起業した方、そうでなくても人生において何事か成し遂げたいと願う人は。
 
成功者の華やかな成功シーンの裏にどんなストーリーが展開しているのか、
まずはじっくりと味わいましょう!
 
『ビジョナリーカンパニー4』
ビジョナリーカンパニー4

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