随分前に、博多非凡塾・読書倶楽部の
課題図書として採り上げた『ケアの本質』。
20年にわたり地味に読み続けられている名著です。
ネットでもご紹介したのですが、
読んだ人から、2年賀経過した今でも、
「今でも大事に読み返しています」という
お礼が届きます。
日本語訳が悪いため、読むのを放棄する人も多そうですが、
じっくりと読み進めると、本当にすばらしい内容と出会えます。
看護学生にとって必読の書とも言われていますし、
実は、私が講師を務めていた
ビジネス書著者プロデュースの講座でも
やはり必読の書としてお勧めしていました。
ここでいう「ケア」とは、単に面倒を見たり、
手当てをしたりすることではありません。
前書きにはこう語られています。
「一人の人格をケアするとは、最も深い意味で、
人が成長すること、自己実現することをたすけることである。」
本書で語られるケアの概念は、
『7つの習慣』で語られるWIN-WINの相互関係をも包み込み、
さらに、ちまたにあふれる
「子育てノウハウ」や「カウンセリングノウハウ」に
奥深いところで、哲学的な支柱を与えてくれます。
さらに「ビジネス書著者プロデュースの講座の」と語った部分。
ここは、まさに「私がここにおり、この仕事をしている意味」を
深く模索する上で、非常に示唆に富む内容です。
あなたが、何かの分野で「プロ」を目指しているなら、
この本の後半に語られている内容を何度も読み直し、
自分自身に問い続けていくことをお勧めします。
前半部分では、
- お客さまと真摯に関わるとはどういう態度なのか。
- 子育てにおいて、親はどのように子どもを扱うべきか。
- 部下やクライアントの成長を支援するためには、どのようなスタンスが求められるか。
そんな、まさに「ケア」について深く学ぶことができます。
タイトルだけを見ると、何か看護やカウンセリングの現場の
学問のように見えてしまいます。
その実、サブタイトルにある「生きることの本当の意味」が
見えて来る、すごく深く、広い内容を扱う本なんですね。
もし、まだ読んでいらっしゃらないようなら、
ぜひ、手にとって読んでみてください。
時間をかけてじっくりと。
何度も読み重ねるたびに、深みが増してくる、
「良書を読む」ことの喜びを味わえること、間違いありません!
☆『ケアの本質』
博多非凡塾・読書倶楽部について
名著や古典といった、一人ではなかなか読めない、読んでも表面的な読み方で終わってしまう…
そんな本を課題図書にして、毎月1度、地味~に開催しています。
定例会は毎月第4火曜日に開催中。興味のある方はぜひお気軽にどうぞ。