速読を活用して社会福祉士の勉強をしてみると…

今日はお客さんからの依頼で、5時間ほど、
マンツーマンで高速学習指導をさせていただきました。

社会福祉士とは?

その方が受験するのは社会福祉士という資格。

病気や障害、生活状況などさまざまな理由によって、日常の生活を送ることが困難になった人の相談を受け、安定した生活ができるようにサポートする仕事です。
── Career Gardenより

科目は18あり、社会福祉関連の国家資格としては最難関だそうです。
テキストのタイトルはこんな感じです。(汗)

  • 人体の構造と機能及び疾病
  • 心理学理論と心理的支援
  • 社会理論と社会システム
  • 現代社会と福祉
  • 地域福祉の理論と方法
  • 福祉行財政と福祉計画
  • 社会保障
  • 障害者に対する支援と障害者自立支援制度
  • 低所得者に対する支援と生活保護制度
  • 保健医療サービス
  • 権利擁護と成年後見制度
  • 社会調査の基礎
  • 相談援助の基盤と専門職
  • 相談援助の理論と方法
  • 福祉サービスの組織と経営
  • 高齢者に対する支援と介護保険制度
  • 児童や家庭に対する支援と児童・家庭福祉制度
  • 就労支援サービス、更生保護制度

ただ、科目も多く、当然テキストも多いのですが、
択一式の出題であり、内容もそれほど難解ではないため、
合格率は27%前後で推移しており、「それほど難関の試験ではない」という印象です。
 
ちなみに、合格のための得点率は60%程度。
ただし、18科目のうち、どれか1つでも無得点があった場合、
不合格となります。
 
 
今回、指導を受けにいらっしゃった方は、
すでに速読技術をマスターしていらっしゃって、
読書には十分に活用していらっしゃいます。
 
また、社会福祉士という資格についてはまったく勉強したことがなく、
これから始めるに当たって、速読の効果的な活用法を知りたいということでした。

1.合格までの学習プロセス

この資格に限りませんが、

  • ベースとなる知識がない
  • テキストが膨大

という場合は、次のような「Uプロセス」で学習することを
お勧めしています。

 
これについて、ざっくりと解説しましょう。

1-1.SEEING:概観

まず、すべてのテキストを一通り学習しておきます。
フォーカスは「概要の把握」であり、「ざっと流す読み方」になります。

【ポイント】
必要以上に分かろうとせず、たんたんと流す。
「?」となった部分には付箋を貼ってスルー。

今日の方は、未知の世界のテキストということで、
かなりゆっくり丁寧に読んでいらっしゃって、
だいたい1ページ10-12秒くらいに落ち着きました。
 
このペースなら、だいたい300ページの本が1時間あれば処理完了です。
毎日1時間やれば、18日で全テキストをクリアできる計算です。

1-2.SENSING:理解の精緻化(Eraboration)

1-1と同じく、テキストを使用します。
理解を完全にし、テキストすべてを理解した状態を目指します。
ただし、一度の学習で分かろうとすると、ストレスがかかります。
数回のフォーカスを変えた重ね読みで完成を目指すことにします。

【ポイント】
3回繰り返し読んで理解を完全にし、
さらに何度も読んで十分な理解を手に入れる。

具体的にはこんな感じで読み重ねます。
なお、9s/pというのは「1ページ9秒ペース」という意味です。

  • 1.下読み(9s/pペース)⇒不明点ピックアップするつもりでさらっと。
  • 2.不明点、難解部攻略⇒1でチェックした不明点、難解な点を中心に丁寧に読解。
  • 3.ポイント中心にスキミング(9s/p)⇒全体を確認していくつもりで流し読み。
  • 4.全体のB理解速読(12s/p⇒6s/p)⇒全体を数回、丁寧に読む。徐々にスピードアップ。
  • 4の部分は1度で終わらせず、数回繰り返します。最初は1ページ12秒ペース。徐々に楽に読み流すようにして、最終的に1ページ6秒で読むくらいが理想です。
    その6秒ペースという場合、「読む」というより「字面を眺めたら、記憶から学習内容がわき上がってくる」という状態ですね。
     
    上図5の部分は、今回はやらないことにしました。
     
    なお、2-3週間ごとにすべてのテキストを一巡させていくのが理想です。
    後半になれば、処理スピードも上がりますので、2-3ヶ月あれば、
    以下の行程がすべて終わる計算ですね。

    1-3.理解の結晶化(Crystalizing)

    1-2までに何度も読んで、十分に理解できているわけですが、
    だからといって、それでテストに正解できるわけではありません。
     
    学習において重要なのは、入力よりもむしろ、出力=思い出すトレーニングをたたみかけることです。
     
    具体的には次のような手順でおこないます。

    • 1.基本テキストの穴埋め速読
      ⇒十分に理解したテキストをチェックペンで塗りつぶし、重要語句を完全暗唱しつつ、すらすらと読み進められる状態を目指します。
    • 2.基本問題集の瞬間照合
      ⇒1と並行して進めます。一問一答の問題を、さらさら読みながら、一瞬で答えが出る状態を目指してひたすら繰り返します。思い出すために考え込まず、一瞬で答えがでなければ付箋を貼って次に進み、後で答えを確認します。
      それが終わったら、次は短答式基本問題です。これも思い出すために考え込まず、一瞬で答えがでなければ付箋を貼って次に進みます。
    • 3.難解問題のノート抜きだし
      ⇒2で、3回以上間違えた問題や、どうしても3秒以上考えてしまう問題は、ノートに問題を写して、丁寧に答えを書いていきます。

    ※「動画からの…」は予備校などの動画視聴ができる場合の話です。

    【ポイント】
    思いだそうと頭をひねらず、気楽に何度も思い出す体験を重ねる。

    ここまでで、基本的な理解と記憶は完成している状態です。
     
    なお、ここでの学習原理についてはこちらの記事をどうぞ。


    1-4.実践問題に挑戦(Prototyping)

    いよいよ「問題への解答力」、実践的な試験対策です。
     
    1週間、あるいは2週間ごとに過去問を解き、

    • A.スムーズに解答できて正解
    • B.ちょっと考えたが正解
    • C.考え込んだ、もしくは不正解

    という具合に評価をしていきます。
     
    A以外の評価になった問題は、解説を十分に読んだ上で、
    必要に応じてテキストに戻ってやりなおしましょう。
     
    もちろん、「理解していたけど、こう解答しなければならないのか!」
    という程度の状態(つまり軽傷)であれば、
    次に解いたときに「前回、なぜ間違えたのか、
    正解を導くには、どう考えれば良いのか」が思い出せて、
    スムーズに正答できればOkです。
     
    正答できれば付箋を剥がします。
    ちなみに、「次に解く」のは、少なくとも3日後以降です。
     
    テキストは、次の順番で取り組んでいきます。

    • 1.過去問への体当たり
    • 2.模擬試験チャレンジ

    これらをどの程度の量、回数こなすべきかは、
    ずばり「試験まで、どれくらい期間の余裕があるか」によります。
     
    期間が短いようなら、1週間ごとに3-4回解いて終わりってことに
    なるでしょうね。

    【ポイント】
    定期的に実力チェック問題に取り組み、学習の粗を探し、補強していく。
    すべての問題をスムーズに正解できる状態を、ひたすら目指す。

    2.まとめ

    これだけ試験のテキストが多い場合、最初に速読技術と
    高速学習メソッドを学んでおいた方が、間違いなくお得ですね。
     
    今回、マンツーマン指導を受けにこられた方も、
    初めて挑む未知の領域の試験、しかも膨大なテキストに
    大きなプレッシャーを感じていたようですが、
    3時間ほどかけて、指導を受けながら学習してみて、
    思いの外あっという間に進んでいくことに驚いていらっしゃいました。
     
    司法書士、社労士、中小企業診断士などの試験も同じですね。
     
    がんばって勉強すれば道は開ける!というのは間違いです。
    効果の上がる、効率的な学習法を、まず学んでおきましょう!

    追伸

    もし高速学習メソッドに興味をお持ちでしたら、
    こちらをどうぞ。

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