「想像力が乏しい者に
無理やり読書をさせようとすると、
かえって想像力にけがを負わせる
ことがある」
── 古賀節子監修『読書と豊かな人間性』
読書が想像力を豊かにしてくれるという話を
よく耳にします。
しかし、もし、想像力がなければ、と想像してみます。
果たして本を読んで理解できるのか、
空想の世界を楽しめるのか?
想像力が豊かだから読書ができるってことでしょうか。
読書が先か、想像力が先か。
まさに「鶏と卵」のような関係ではありますが。
これについて、養老孟司さんの本
『バカにならない読書術』にこんなくだりがあります。
みなさん勘違いをしているのですが、読み聞かせをするから脳が発達するのではありません。脳が発達した結果として、読み聞かせた本の内容が理解できる。
この後に、それがなぜそうなのか、
どうしたら脳が発達するのかという
説明が続くのですが、長くなるので割愛。
ともあれ、冒頭の引用の意味が、
ちょっとリアルに感じられるでしょうか。
実際、読書が想像力を豊かにする力を
持っていることが真実であったとして。
体験というベースのないところに生まれた
耳年増的想像力は、あなたを幸せにしてくれるでしょうか?
読書の前に、まず体験を広げること、って考えるのがいいようで。