- 本を開くと眠くなる…
- 小難しい話になると、右耳から左耳に抜けていく…
あなたはそんな事態に陥っていませんか?
心って、嫌なモノを目の前にすると拒否反応を見せます。
一番分かりやすいのは眠くなるという状態ですが、他にも「見なかったことにする」というスルー技が展開されることがあります。
「見なかったことにする」ってのは、情報過多の状態でも起こってきます。心理学的な話らしいんですが、心が無意識に「無視」に向かうらしいですよ。
難しい本、文字がぎっしり詰まった本を開いたとき、あなたの頼れる脳みそ君は、そんな活字に対して拒否反応を見せていないでしょうか?
活字の重みに耐えられる体を作ろう!
ちょっと振り返って、自分の無意識の活字拒否シンドロームをチェックしてみましょう。
- 小難しい本を開いた時、猛烈に眠気に襲われていませんか?
- 分厚い本を開くことすら躊躇して、棚に置き去りにしていませんか?
- 一読して分からなかった文章を分かったことにして流していませんか?
世の中の情報のうち、重要なものはたいてい「活字」の形をしています。そして、重要な情報ってのは、それほど口当たりまろやかではありません。
文字がぎゅーぎゅーつまった本やサイトに出くわしても、気楽に読めるパワー。
意味が難解な本でも、根気強くロジック、レトリックを紐解いていけるパワー。
そういう活字の重みに耐える力が欲しいところです。
活字耐性を付けるための心得
ヘビーな活字情報と対峙しても、ガクガクブルブルしてしまわないために何をすべきか?
ストレートに考えれば「ヘビー級の本をたしなむ」のが正攻法と言えるでしょう。
でも、それってまさに心が折れますよね。:-P
難しい本に耐えられないからトレーニングしようってのに…。耐性が付く前に催眠術にかかって寝てしまうのがオチ…。
では、どうするか?
まぁ、サクッと考えて3つの方向性が考えられます。
1.仲間を作って、一緒にがんばる。
私が読書会やオンライン熟読講座を主催しているのは「絶対、一人だと読まないような本を読み抜く仲間が欲しかったから」という理由があります。
多分、参加している仲間も同じ気持ちのはず。
仲間と一緒だから乗り越えられることってありますよね。
2.「読みづらいベストセラーをたしなむ。
基本的にベストセラーってのは読みやすいものと相場が決まっているのですが、養老孟司氏、姜尚中氏、内田樹氏といった人たちの著書は恐ろしく難解なのに売れていることがあります。
そういう「実は難解!」というようなベストセラー書から入る方法も「あり」です。
売れ筋だし、とりあえず読めるところまで読もう、という気楽さで。
持ち歩いて、ちょこちょこと噛みしめ、反芻しながら読む。一章読み終えたら、全体をもう1度読み直して、全体像を作りつつ読む。そんなミクロの理解とマクロの理解のバランスを取る読み方がお薦めです。
最近、茂木健一郎氏の本の中でも『欲望する脳』なんかお薦めですね。
3.小説・時代小説など、内容にワクワクできるものから始める。
「言葉は易しくないけど、内容が超面白い」という本から入るのもお薦めです。
小説(ラノベを除く)特に時代小説などはピッタリ! 他にもエッセイほかノンフィクション系でも面白く、読み応えのある本はいくらでもありそうです。
例えば、米長邦雄著『人生一手の違い』なんて本は、私も人から薦められた本ですが、純粋に面白い本。
こういう本は、カバンに携帯し、暇を見つけて読むようにしたいところ。夜寝る前の催眠剤としても有効ですね。いや、人によってはハマッてしまって眠れなくなるか・・・?
今の自分を越えていける、歯ごたえのある本を楽しもう!
大切なことは「易しくない言葉を噛みしめて読んでいくのが楽しい!」そんな読書を、少しずつ、粘り強くたしなんでいくことです。
分かりやすい言葉で書かれた本を読んで、薄っぺらな達成感で満足しないこと。
最初は、ストレスのない「たのしさ」を大事にしてもいいので、徐々に本のレベルを上げ、ジャンルを広げ、自分の世界を広げていくようにしたいところです。
そうやって活字に対する親和性を高めて、活字耐性を作っておくこと。
そうすることで、いざ、ビジネスシーンなどで込み入った話を展開されても、さりげなく難解なロジックが展開されていても、無意識にスルーしてしまわず、しっかりと理解していける力が手に入ります。
夏って読書のモチベーションも落ちがちです。
そういう時に、開き直って「いい本を少し食す」という気持ちで普段読まないようなジャンルの本、敬遠しがちな本に手を伸ばしてはいかがでしょう?