「わたしらしさ」が「価値」に変わるために必要なこと

「あなたらしさ」って、実は難しい。

ビジネスの世界では「差別化が大事だ」と、
そこかしこで語られます。
 
あなたらしさは何ですか、とか。
USPが大事ですよ、とか。
 
── でも、私はいつだって私らしい。
それは誰かに認められなくたって。

 
この心のつぶやきは確かに正しい。
でも、その言葉に意味はないし、価値もありません。
 
道行く人は、誰しもユニークな服装をしています。
だからといって、それが「あなたらしい」と映るわけではありません。
まして、「魅力的」と映るわけでは決してありません。

イケてる人の「その人らしさ」って何だろう?

では、「らしさ」がにじみ出る「イケてる人」って、どういう人だろう?
 
すごく親しい人ではなく、多くの人から
「○○さんらしいね!」って言われるような。
 
そういう人は、たいてい「その人らしさ」を
明確に意識して振る舞っています。
 
さらに、たいていの場合、自分がどう振る舞ったら
相手に喜ばれるか、明確に理解しています。
 
その最たる人たちが売れっ子の芸能人やタレントさん、
人気が絶えないビジネスリーダーさん(著者さん)達ってことに
なるでしょうか。

「らしさ」を作る「軸」と「価値」

タレントさんだと、「画面(TV)に出るために」ということで、
あえて「作ったキャラ・芸風」で勝負することはありそうです。
 
しかし、それが自然なやりとりの中で出せなければ、
やっぱりいつの間にか画面から消えていきます。
 
では、ビジネスの世界では?
 
タレントさんの「キャラ」は、
ビジネスの世界で考えると
商品の持つ価値(メリット)、機能に相当します。
 
「あなた」自身が商品なら、
イケてる人、魅力的な人というのは、
往々にして「ぶれない人」でもあります。
 
自分の価値を理解し、自分の哲学を明確にし、
そこに揺るぎがない人。
 
ぶれない、揺るぎないというのは
信頼を勝ち取るための重要な要素でもありますよね。
 
事実、私たちは誰しも、
言動に一貫性のない人に価値を置くことはありません。
魅力を感じることもありません。
 
なんとなく生きてきた。
なんとなく働いてきた。
なんとなく振る舞ってきた・・・。
 
そんな「なんとなく」に、
誰も「あなたらしさ」を感じ取ることはありません。
 
だから、そんな「なんとなく」を捨て、あなたの思考と行動に一本の筋を通しましょう。ゆるぎない「あなたならでは」を育てましょう。
 
──ザックリ言うと、それが浜口氏・村尾氏による『マイクレド』の思想です。
 
『マイクレド』

 
本書が秀逸なのは、ただ「あるべき論」を語るだけではなく、どうしたらそんな「軸」が見つかるか具体的に解説し、さらにそのためのワークが用意されていること。
 
「あなたが憧れる人は?」
「あなたがよく誉められることは? 本当は誉められたいっていうことは?」
「人から叱られた言葉で、今のあなたの中で生きているものは?」
 
様々なワークを通じて、本当のあなたらしさ、あなたが大事にしていた価値、無意識に目指していた人間像、そしてあなたの持っている本当の価値が浮かび上がってきます。

あなたは、24時間、いつでも、どこでも「あなたらしいあなた」ですか?

ただ、自分らしさや自分の価値が見えてきたところで、環境に流され、日々、反応レベルの言動を垂れ流していては意味がありません。
 
自分ならではの価値、自分が大事にしている価値観を、徹底的に言動に落とし込み、習慣に変えてしまわなければなりません。
 
そのために24時間、自分を反省できる「鏡」を持ち歩くこと。
常にそこに立ち返り、自分の言動にぶれがないか確認すべき「軸」を持つこと。
それを完結に書き記したカードが、本書のタイトルとなっている「マイクレド」なのです。
 
本書には書かれていませんが、著者の一人である村尾さんのセミナーでは「信号を待っている時の表情」、「何もない日のファッション」・・・そんなものにも、常に「あなたらしさ」が宿っていなければならないと教えられました。
 
自然体が自分らしくなる。そんな自分になるために、作ったマイクレドは持ち歩かなければなりませんね。

「あなたらしさ」を「価値あるあなた」に変える!

本書には、マイクレドの作り方が細かく書かれているだけでなく、他者から認められる「ブランド」を手に入れるためのワークも採用されています。
 
あなたの「あなたらしさ」が誰かとかぶるってことは、実はよくあります。
残念ながら、それではブランドになりません。たとえば、芸能人であればキャラがかぶると、必ずどちらか一方が姿を消します。同じ価値は2つも必要ないからです。
 
だから「あなたらしさ」が「かけがえのないあなた」であるためには、自分だけを見つめるのではなく、社会を広く見渡さなければならない、と著者は語ります。

あなたは、社会から何を任されていますか?
その“任され事”を通じて、どんな世の中を築くことに貢献していきたいですか?

そんな問いかけをしながら、あなたが社会の中で、どう「あなたらしさ」を発揮しながら、「かけがえのないあなた」になっていくか思考を促します。
そう。「社会」そして「貢献」、これは彼らの考える「自分ブランド」の定義の重要なキーワードなのです。実際、本書では「自分ブランド」を次のように説明しています。

「自分ブランドは、社会と自分の“より良い結びつき”のために構築するもの」
「もっと、まわりの人に喜んでもらえる自分になる」

この思想は、引用されているフィギアスケートの浅田真央選手の言葉が、その本質を伝えてくれています。

「私が頑張ると、みんなが喜んでくれた。それが嬉しかった。

「自分ブランド」というと、なんだか「自分をどう売り込むか」にすり替えられて語られることが多い中で、なんだかホッとしますよね。
 
そして多分、そういう浜口さん、村尾さんの価値観こそが彼らのブランドの神髄であり、彼らと彼らのビジネスが多くのファンを魅了してやまない理由なのでしょう。
 
『マイクレド』

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