仕事に必要なのは「記憶力」か「速読力」か?

こんにちは。読書と学習のナビゲーター、寺田です。
 
先日、こんな話をメルマガの読者の方からいただきました。

サラリーマンとして働く身としては、本を速く読む能力よりも、
記憶力(想起力)を高める方が重要
なのではないでしょうか。
 
会社勤めでは、それほど創造的な仕事ばかりではありません。
仕事に求められる成果を考えると、大半は記憶力さえよければ
どうにかなるような気がしています。

この方の主張は(メールの前後の文脈込みで)

サラリーマンであれば、大量に情報を摂取する能力よりも
必要な情報を記憶・想起する能力の方が重宝する。

というわけです。
 
 
おっしゃることは分からないわけではありません。
 
しかし、ちょっと思い違いがあるように思うんですね。
 
それは何かというと、

仕事上、生きてくるようなレベルでの記憶力は、
大量の情報摂取の上に成り立っている。

ということ。
 
そもそも「記憶力」の本質の部分でいうと、
生まれた段階で記憶力というものは決まっているそうです。
 
だから「写真記憶」というすごい能力がありますが、
あんな記憶力はトレーニングしても身につきません。
 
ただ、記憶する力と思い出す(想起する)力は、
経験値とトレーニングによって高めることが可能になります。
 
この部分の記憶はこういう式で表すことができるのです。

記憶力=受け皿(スキーマ)×アンテナ(問題意識)×システム

 
まず「受け皿」(スキーマ)の部分。
 
この要素がすごく重要なんですね。
前提知識とか、周辺知識とか、そういった情報がベースにないと
そもそも憶えられないんです。
 
新しい情報は、既知の情報との関係性の中で、
知のネットワークに埋め込まれる形で記憶されるからです。
 
受け皿がない部分は「アンテナ」と「システム」で
補わなければなりません。
 
なので、本当のことをいえば、知的な仕事を
プロたるにふさわしいレベルでこなそうと思えば、
仕事の中核の部分の情報に加えて、その周辺部分も含めて、
大量に情報を仕入れていてこそ、その領域の情報を的確に
記憶できるものなんです。
 
アンテナ」の部分は仕事に対する問題意識なので、
今回の話にはあまり関係ありませんね…。
 
最後の「システム」の部分。
 
ここは記憶術という技術的な要素もありますし、
「繰り返す」とか「記憶のためのノート」などの手法
大きな要素になってきます。
 
一番大きな要素は「繰り返す」ということであり、
結局の所、その情報が書籍によるものであれば、
速読ができた方が記憶系の学習にも有利なのです。
 
このあたり、こちらの2つの記事が参考になるかと!


 
冒頭に紹介した文面にあるように
「記憶力(想起力)を高める」というのは、
結局の速読で大量の情報を摂取し、それを定着させるシステムを作る方が
確実なのです。
 
というより、それ以外ないといってもいいくらいです。
 
そして、創造的(クリエイティブ)な仕事を目指すとしても、
多方面にアンテナを張って情報をキャッチし、それを
データーベースとしてしっかりと構築しておかなければなりません。
 
そういう大量の情報が脳内で化学反応を起こすから、
クリエイティブな仕事ができるからです。
 
検索全盛の時代であっても、脳の中に生きた知識として
記憶されていなければ、知的な仕事はできないのです。
 
 
ということで、クリエイティブに仕事をこなすにせよ、
必要な仕事をそつなくこなすにせよ、知的職業で
プロフェッショナルとして生きていくのであれば
「記憶力」は必須の力ですし、それを支える情報力を作るためにも
速読技術は学んでおいていただきたいと思うのです。

関連するエントリー

  1. 【漫然と読んでない?】一流を目指す人が意識すべき、読書の3つ…

  2. 「プロたるにふさわしい」の条件って何だ?

  3. 「返金保証?」─ そんな無責任な!と考える訳

  4. 「早期退職教員に非はない」と言う人は視野が狭すぎる!

  5. やってる?「7つの習慣」的読書

  6. 「よし速読だ!」の前に、基礎力は大丈夫?

コメント

  • コメント (0)

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。

Optionally add an image (JPEG only)