速読で「脳の処理スピード」が上がるのか?

速読の本や、速読ソフトのうたい文句として、
 
「速読トレーニングをすると、脳の処理速度が上がる」
 
というものを見かけます。
 
私には「脳の処理速度」というものが、そもそも何を指すのかが分かりません。(-_-;
 
 
例えば、小学校1年生に足し算の練習をさせるとします。
 
何度も繰り返して取り組んでいるうちに、計算スピードが上がっていきます。
 
これは脳の処理が加速したんでしょうか?
 
 
あるいは数学の問題を解く場合、どれだけ慎重になるかで、
解答にかかる時間がずいぶんと変わります。
 
この場合、慎重さが脳の処理速度を変えるのでしょうか?
 
 
こんなことを考えると、「脳の処理速度」って何?
というより、それって一種の都市伝説だよね、なんて思うわけです。
 
 
視野の使い方、入力レベルの使い方が上手になると、
これまでのスピードよりも劇的に速くなる上に、理解度も上がることが多いものです。
 
でも「脳の処理速度」なんてたいそうなことを考えずに、
 
「文字の処理速度が上がった」
 
「読むスピードが上がった」
 
ととらえた方がシンプルで「うそがない」と思うわけです。

実際のところ、読書スピードが、理解度もアップした状態で5倍速になることは珍しいことではありません。
しかし、それは今まで無駄にストレスをかけて処理を滞らせていたり、正しい体の使い方を知らなかったためにスピードに制限をかけていたり、そんな「悪い癖を矯正しただけ」の話なんです。

 

似たような話で、集中講座受講者さんの中で、
 
「経営判断が速くなった」
 
という言い方をする方が、結構たくさんおられます。
 
 
経営判断が速くなる?(@_@ ?
 
 
最初はちょっととまどいました。
 
 
しかし、何人もの方から言われるようになって、
よくお話をお聞きすると、
 
1.価値ある本をじっくり考えて読む習慣が生まれ、思考力がついた。
 
2.多くの本を読むようになり、事例やデータ(数値)をたくさん
 摂取しているので、判断がスムーズにできるようになった。

 
ということなんですね。
 
 
全社員を受講させてくださった会社の社長さんからは、
 


 大量の質の高い情報を、確実に共有できることに価値があります。
 「あの本に書いてあった事例のように」というような話だけで
 会話が進んで行くのでストレスがありません。

という話をお聞かせいただきました。
 
 
また、別の方からはこんなメールをいただきました。
 


 年々、スピードを上げないと自分の仕事が
 回らないような気がしています。
 
 まるでパソコンのCPUが年々、早くなるように
 自分自身もそれが求められています。
 
 これは僕の勝手なイメージですが、速読というよりは、
 物事の本質に辿り着くための技術・・・
 
 速読・・・というよりは、なんというのでしょうか?
 
 ここが僕の語彙力がなく、うまく表現できませんが、
 ビジネスの本質、物事の本質を掴むスピードが上がり、
 結果として、仕事が早くこなせ、多くのプロジェクトが
 こなせているような気がしてます。
 
 多くの良質な情報、それは本であり、資料であり、Webであり、
 そんな活字情報をでどんどん吸収→処理する感じでしょうか。

こういうのを「脳の処理速度が上がる」と言っていいなら、
確かに「速読で脳の処理速度が上がる」という話です。

 
 
 
しかし、速読をマスターすること、あるいは眼の運動をしたり、
パソコンの画面を眺めたりといったお手軽で機械的なトレーニングで
天才になったり、できなかったことができるようになったりすることはあり得ません。
 
そんな妄想を抱いているとしたら、それは間違い。
 
あくまで速読をマスターすることによって、
読書習慣が変わり、読む本のレベルが上がり、
本当に力になる読書ができるようになるだけの話なんです。
 
 
速読という技術は、単に「学び」を加速し、
同時にその効果を高めるだけなんです。
 
ですが、上手に使えば、これまでにあきらめていたような
膨大な専門書や資料を、自分のものにすることも可能になります。
 
魔法の杖ではなかったとしても、
確かな武器としては活用可能ってこと。
 
魔法に期待せず、確実に、できるだけ迅速に、
学びの成果を上げていきたいものですね!

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