こんにちは。ビジネス速読ナビゲーターの寺田です。
3月11日に修了した東京開催の3ヶ月コースの事後サポートが
10日経過しました。
この10日間に提出されたレポートを踏まえて、後半10日間の
課題を動画メッセージでもってお届けしました。
速読トレーニングそのものは通常3日間ですが、そこで完全に
実用レベルに到達できる人は、せいぜい3割でして、それ以外の
方は、事後3週間のサポート期間で完成度を上げていくことになります。
自動車の免許と同じですね。
免許を取ったからといって、どんな状況でもすいすいと
運転できるわけじゃないぞ、的な状態です。
この期間中に、様々な本を、様々なフォーカスで読んでいきながら、
自分なりの、新しい読書スタイルを完成させてもらいます。
たいていの場合、前半の10日間で劇的に変わるのですが、
なかなか変われない方も、中にはいらっしゃいます。
何が原因か?
読書経験が乏しい?
── いえいえ。
トレーニングが足りてない?
── いえいえ。
実は、「心」の問題なんですよ。
こ・こ・ろ!
たびたび書いてきたことですが、速読のレベル、
速さ・理解度それぞれの高さとそのバランスは、次のような式で
表すことが可能です。
速読=スキーマ(データベース)×眼・集中力のコントロール力×フォーカス
読書量が豊富で、スキーマがべらぼうに大きいと、
それだけで速く読めるようになるものです。
楽天の三木谷氏、GMOの熊谷氏、
エリエス・ブック・コンサルティングの土井英司氏など、
「万」の単位で本を読んできた人達は、
トレーニングをわざわざしなくても、
速読ができてしまうものです。
フォーカス・リーディングでは、2番目の要素、
「集中力のコントロール」の本体である鋭い集中力を
徹底的に磨き上げることで、速読を実現しています。
残る1つの要素「フォーカス」…
これこそが問題の本丸なのです!
当たり前ですが、どれだけ読書経験が豊富であろうが、
集中力を高めるトレーニングをしていようが、
「一字一句を丁寧に読みたい!」と思えば、
自然とゆっくり読むことになります。
この「フォーカスの問題」は、
それをうまく設定する「心」の問題なんです。
どうしても「これまで通りの読書」、
すなわち、じっくり味わって満足感を得るような読書を
手放すことができなければ、
まったく速く読めるようになりません。
これは「これまでの習慣を手放す勇気・覚悟」の問題。
…なのですが、クールに投資対効果を計算して
割り切ってしまうことで乗り越えられる部分でもあります。
これについて、過去にこんな報告をしてくださった
受講者さん(某私立大学の社会学の教授)がおられました。
下読みとして、「1冊10分(理解度30%)」、ちょっと軽めの本ちゃん読み「1冊30分(70%)」、最後に「精読4時間(100%)」という読み方です。
という感じです。
確かに理解度70%くらいでざっと流したら、細かな部分が
とらえられず、少し物足りなさが残るかも知れません。
しかし、どれだけ丁寧に読んだとしても、
10分も経てば、詳細な情報は「ざっくりとした印象」の
中に溶けて紛れてしまうものです。
(それを後々まで憶えていられるとしたら、それは凄いことです!)
何か考える材料にするとか、引用するとか、「後で使う」という場合は、
どうせ読み直しますよね?
だったら時間の投資対効果を考えて、ざっと流しても
いいのではないかという「割り切り」ができそうです。
こんな考え方ですね。(^^)
右の項の分子にある「得られる価値・機能」は、
下読み+本ちゃん読み40分で読んでも、精読4時間でも
あまり変わらないとしたら、、、
どう考えたって、40分で読んだ方がお得ですよね?
そもそも「三読目で4時間」ってことは、これを一発勝負で
読んだとしたら、もっと時間がかかる可能性があるわけですよ。
こういう「割り切り」ができると、
実はスキーマとか心身のコントロールとか
いわなくたって速読できますよね?(笑)
もともと「速読」という言葉は「熟読」に対置される概念であって、
今どきのように「トレーニングをしてスピードアップ!」とかいう
言葉ではなかったワケですし。
ということで、速読をマスターしようと思ったら、
まずは「今までの読書を手放す」ところから始めましょう!
そして、上記のV=F/Cの式を頭に置いて、クールに
投資対効果を計算していいとこどりの読書を目指しましょう!