集中力の鍵は「静けさ」にあった!

速読&読解関連コラム

私が指導する速読トレーニングは、主に集中力のコントロール技術を磨き上げる作業です。
 
眼のコントロール力ももちろん磨いていきますが、これも集中力の使い方、集中と弛緩(リラックス)のバランスを取る練習と兼ねています。
 
眼を高速に動かすというのは、いかに頑張らずに、クールに眼に指令を届けるか、が勝負なんです。
 
だから、スピードが上がれば上がるほどに疲れなくなり、眼の動きが小さくなっていきます。これって、あらゆるスポーツと同じですよね?

スムーズ追跡という眼のコントロールトレーニング

フォーカス・リーディングのトレーニングの中で、この集中と弛緩(リラックス)のバランスを取る練習のメインとなるのが「スムーズ追跡トレーニング」というもの。
 
無意味な文字列を上(行頭)から下(行末)に見ていくテンポを上げていきます。
 
このトレーニングには、簡単には越えがたい「壁」が存在します。
それは、1分間で120行を見ていくペース。
 
誰もが必ず悩みます。
 
その壁、悩みの正体とは集中と弛緩のバランスを取ることの難しさなんですね。
 
1秒間に2行のペースでスイスイ見ていこうと思ったら、鋭く集中し、気合いを入れなければなりません。
 
しかし、ここで「がんばる=力む」になると視野が一気に狭くなりますし、眼が動かなくなります。
 
あくまで心静かな状態(弛緩)の中に、鋭く行に切り込む集中力を発揮しなければならないのです。

これが手に入ると、スポーツ、音楽、仕事…など集中力を発揮しなければならない場面でのパフォーマンスがキリッと上がりますよ!(`・ω・´)キリッ

何がパフォーマンスを下げているのか?

スポーツであれ、音楽であれ、熱く燃え上がる闘志は必要ですが、常にクールにリラックスすることが、最高のパフォーマンスを発揮する鍵になります。
 
『花鏡』の中で世阿弥が語った「目前心後」のクールさ。
 
私たちのの集中の仕方のどこに問題があるかっていうと、余分・余計な力をバリバリ入れてしまうってことなんですね。たいていの場合、そのリキミがパフォーマンスを下げる原因。

例えば、スムーズ追跡の話。
そもそも、視野は約100度くらいは上下・左右ともキレイに見えてるはず。それなのに、スムーズ追跡になると、とたんに「行頭、行末が見えません!」となるわけ。
「ちゃんと見よう!」とか「速く見よう!」とかいう執着が生まれることで、力みが生じてしまい、視野が極端に狭くなり、また眼(の動き)もフリーズしてしまうんです。

基本:集中とはがんばることではない。

リラックスして見る。

一点集中トレや集中力スムーズ移動トレを通じて「集中して見る」ことに慣れていただきたいわけですが、ここで心がけるべきは「リラックス」。
 
ただし、ここでいうリラックスというのは、体を緩めるのではありません。体の力を抜きつつ、おなかあたりに重心が安定するようなイメージ。書籍で説明している「上虚下実」であり、究極的には「鎮まり」と表現している状態です。
 
もし、トレーニングの最中に呼吸が浅くなっている、眉間にしわが寄っている、首や肩が突っ張る・・・という症状があれば、それはリラックスできていない証拠。

一点集中の段階から、目前心後上虚下実丹田呼吸を意識し続けて、すべてを自然体でこなせるようにしていきましょう。

「視野を絞り込まない」で見る ⇒ ひたすら心静かに「見るに徹する」

視野を絞り込むという作用は「もっと、ちゃんと見よう!」という心の動きから生まれます。
 
これって、集中しているのではなく、無駄にがんばってるだけの話。
 
自然体で見ることができれば視野は十分に広いわけですから、いかにして自然体に近づけるかっていうのがチューニングの課題です。
 
ここで重要なことは「がんばるぞ!」という心を発動させないこと。
 
目前心後をキープして、心を表に出さないように!が鍵ですね。(^^*

「しっかり見る」ことを意識すると、目を細めてしまいますよね? これをやめましょう。心はしっかり一点に向いているけど、目は細めないし、視野も狭めない。
慣れるまでは、力を抜くと焦点がずれたり、ぼやけたり、何を見ているか分からなくなったりといったことが起こります。ひたすら体と対話し、最適な見方を探ってください。

眼を動かす時も脱力!

この上虚下実+目前心後を、眼を動かして対象を捉える時にもキープしておきたいところ。
 
この「脱力して眼を動かす(コントロールする)」というのは、あらゆるスポーツに求められる要素。
 
厳密にいうと眼を動かすという気持ち(眼で見るという気持ち)を手放す必要があります。
広い視野でとらえつつ、その中で集中すべき対象に意識を向けたら、瞬時に眼が追随して対象を的確に両眼で捉えているという状態を、トレーニングによって作り上げます。
 
こちらの記事を参考にしてみてください。

沖縄でご活躍中のスポーツインストラクター冨底さんと彼が指導したビーチバレーチームでも、このアイボールトレーニングを採用してくださっています。このチームはわかふじ国体で優勝しています。(>amazonカスタマーレビューより)

壁を越える:視野の広がりを感じてみよう!

視野を広げる云々言う前に、実際に視野がどのくらい広がっているのかを知る必要があります。
 
だって、視野がどれくらい広がっているか気づいていない状態では、視野をコントロールできるわけがありませんからね。

ページ見わたしトレで視野の広がりをつかもう。

この「視野の広がりに気づく」ためのトレーニングがページ見わたしトレーニング。
 
いろいろなペースでページをぱらぱらめくりながら、まずは自分の目のどのくらいの範囲の文字がスッキリ明瞭に映っているか確認します。
 
視野の広がりに気づけたら、次に「文字をちゃんと見よう」という気持ちを抑えることで、視野がどう広がるか試してみましょう。
 
もし、視野が広がらないと感じたら、本を逆さまに保持して取り組み、まず視野の広がりを体験してみてください。

おもしろいもので、本を逆さまにすると、脳が文字を文字として認識しなくなるので、突然視野が解放されて文字がくっきり見えるようになります。これでイメージが明確になるはず!

ノリと勢いを発動。BUT 必死にならない!

視野を広げる感覚がつかめたら、それをスムーズ追跡の時に実現できるように、さらに体の使い方を探ります。
  
追跡トレーニングは「文字・行をちゃんと見る」トレーニングなので、ページ見わたしのように簡単には視野が広がりません。かといって、リラックスして視野をゆるめると、文字を明瞭に見ている感覚が弱まります。
 
しかも速くなるメトロノームに追いつこうと必死になると、それだけでストレスがかかり、さらに視野が狭くなる…。
 
速くなってきたら、呼吸を深めつつ目前心後を作り直し、鎮まりを意識的に作りましょう。
 
その上で、気合いを入れます。目前心後、上虚下実を壊さないようにしつつ、鋭く気合いをいれます。これを通じてりきみのない鋭い集中力を探ります。

スムーズ追跡トレを通じて、体の使い方、正しい集中の仕方を手にれましょう!

スムーズ追跡トレは別に目を早く動かすためのトレーニングではありませんし、ページ見わたしトレーニングは視野を広げるためのトレーニングではありません。
 
目指すは、最適な集中状態、最適な情報入力レベルを実現するための、最適な体の使い方を自分のものにすること。
 
ぜひ、仕事やスポーツでも生きてくる最高の体の使い方、弛緩集中法を手に入れてください!

参考にして欲しい本!

では、この鎮まりをどう作るかと言いますと、究極的には呼吸でそれをコントロールするんですね。
 
ということで、呼吸法を学びましょう。
 
『心を静める』 by 藤平信一

私に「鎮まり」ということについてレクチャーしてくださったお師匠様のような方の本です。
ちなみに、著者の藤平先生の道場には、SBホークスの松坂投手はじめ、一流の選手が入門して、この呼吸法を学んでいらっしゃいます。

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