なぜ、あなたの読書ノートは成果が上がらないのか?

こんにちは。読書と学習法のナビゲーター、寺田です。
 
速読講座の後に、こういう悩みをちょくちょくいただきます。

本を読んでも、時間が経つと結局「忘れてる」んですよね…
読書のメモとかも創ったことがあるんですが、あんまり効果を感じませんでした…

 
あなたは、読んだ本を記憶に留めておいて、思考や行動に活かせているでしょうか?
 
もし、それがうまくいっていないようなら、実は「読書ノート」が有効な解決策になるかも知れません…。
ただし、あなたが「これまでやってきたノート・メモのとり方」を捨てる覚悟があれば、ですが…!
 
それはヒトコトで言うなれば、

「点」を拾うメモを止めて、自分の言葉で書こう!

ということになりそうです。
 
これはズバリ、

学校教育で身につけてしまった悪癖を捨てるのだ!

 
ということでもあります。
あなたもぜひ、効果的な読書ノートの原則を学んで、読書を通じた学びの効果を最大化しましょう!

効果的な読書ノートとは何か?

これまでにも、いわゆる読書本や学習本では「○○メモ」みたいな形で、効果的なメモ術、ノートのフォーマットが語られてきました。それはそれで悪いことではありません。
 
ただ、そういう凄い実績を持つ著者の披露する習慣が書かれた本を読むときは、注意しなければならないことがあります。それは・・・

その方法が、たまたまうまくいったケーススタディ(事例)に過ぎない。

ということです。
 
それが、あなたにとって本当に効果的な方法かどうかは、自分でしばらく試してみて考えればいいことです。効果が上がっていないのに「いや、でも尊敬する○○先生が書いているんだから…」と盲信しないことです。
 
では、万人にとって効果的なノート法というのはあるのか?ということですが、それは「ない」と考えましょう。だって、好みも、目指す世界も、ベースとなる知識やスキルも人それぞれですから。
 
ただ、科学的な見地から効果的なノート法というのは存在します。ですので、まずはそれをヒントに今のノート法を工夫してみてはいかがでしょうか?

効果的な読書ノート vs 効果の上がらない読書ノート

実は「学習効果の高いノート法」というのは、随分と昔から研究されてきています。(e.g.Cornell Note-Taking System since 1950s)

残念なノート
  • 教科書などの教材に書かれた単語をそのまま抜き書きする。
  • 教科書などに出てきた順番に単語を整理して並べる。
  • カテゴリ分けや、整理して書く意図などを設定せず、漫然と書く。
  • 書くときは一生懸命だが、後で見直したり、書き足したりする仕組みがない。
効果的なノート
  • 自分の言葉で言い換えたり、整理したりしながら書く。
  • 教材から学んだ言葉と自分の元々持っていた知識を融合させる工夫をする。
  • テーマやカテゴリ、中心的なテーマなどを意識して書き方を工夫する。
  • 後で見直して書き足す、自分の言葉で要約する、新たなテーマを設定してまとめるなどの作業を仕組みにする。

非常にシンプルに整理して書きましたが、これらの知見は、数々の研究が積み上げられていく中で明らかになったものばかりです。

Mueller & Oppenheimer(2014). “The pen is mightier than the keyboard: Advantages of longhand over laptop note taking”
Slotte & Lonka(1999). “Review and process effects of spontaneous note-taking on text comprehension”
and so on.

脱・学校教育的「黒板写しノート」

この残念なノート法って、まさに学校教育の「はーい、黒板を写しなさい!」っていう指導の賜ですよね!(爆)
 
大人になっても、こういう黒板を写す作業の延長にあるような「本に書かれていることを抜き書きする」という感覚が抜けきれないと、どうしても記憶に残らない「書くことに満足する」だけのノートになってしまいます。

脱・「名言書き抜きメモ」

本を出版なさる方や、メルマガを発行していらっしゃる方などを中心に「書籍から名言をいただく」という発想のメモを大事になさる方も多いようですよね。これは、まさに書籍を「情報として活用するリソース」としてとらえるものであり、「書籍で学ぶ」というスタンスではありません。
 
名言は常に見返し、暗唱するくらいになれば、自分の行動を変えてくれるかも知れません。しかし、それをノートに書いて、あるいはブログに書いてお終いでは「学び」とはほど遠いスタンスと言えます。もし名言を書き抜くなら、その名言について自分で考えたことなどを文章化するなど、主体的に処理することが必要です。
 
私たちは主体的に教材やテーマに関わろいうという姿勢を持ったとき、そして自分のすでに知っている知識や考えと融合させられたとき、本当の意味で効果的なノート法(学習法)を実現できるものなのです。

Bonwell & Eison(1991).”Active Learning: Creating Excitement in the Classroom”
Slotte & Lonka(1999). “Review and process effects of spontaneous note-taking on text comprehension”

脱・タイピングノート

最近だとEvernoteだとか、MindManagerだとか、パソコンやタブレットなどを使ってメモを残す人も多いと思います。これはこれで「記録を残す」という点で便利です。
しかし、こと「学習を目的とするならば」という点で、IT機器の利用は避けた方が無難です。
 
ペンで手書きにすることで脳に負荷がかかります。またスピード的にもスペース的にも無駄が生じるため、工夫して整理しようという意識が働きます。このことが、記憶に残す上で重要なのです。
 
キーボードはスピードが速く、また耳や目から入った情報をスムーズに出力できるため、どうしても「書かれた(聴いた)言葉通りに打ち込む」傾向が強くなります。ある研究では、工夫してメモをするように指示しても、キーボードを使った場合、学んだ言葉をそのまま断片的に記録する傾向があったと言います。
 
また、マッピング式ノートと呼ばれるノート法も、ただ単語を書き並べるノートと較べると学習効果が高いものの、上記のような効果的なノート法で表現されたような方法と較べると、学習効果が低かったという結果が出ています。手書きのマッピングでもそうですから、キーボードでのタイピングではなおさらだろうと推測できます。
 
それらのメモはあくまで「言葉を忠実に記録に残す資料」としてのメモの場合に使うのがお勧めということになりそうです。

Mueller & Oppenheimer(2014).”The pen is mightier than the keyboard: Advantages of longhand over laptop note taking”

効果的なノートの具体的な例ってどんなの?

効果的なノートの要件は上に書いたようなことになるわけですが、その代表的なノート法として、アメリカの教育現場で長らく指導され、応用されてきたのが「Cornell note taking systemです。

Cornell Note Takingのサンプル

Sample ofCornell Notes in Chemistry
citation from https://jameskennedymonash.wordpress.com/
  
いかがでしょうか?
 
なんとなくイメージがわきましたか・・・?
 
こういう実例を参考にしながら、学校教育的なノートを一日も早く卒業し、効果的な学習法を確立したいものですね!


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