読書量と読書スピードの関係は? ─速読指導研究報告【1】

こんばんは。読書と学習法のナビゲーター、寺田です。
 
2月から4月のゴールデンウィーク前半まで、
合計4回、大学生を対象とした速読講座の開催しています。
 
3月末までに福岡・東京で合計3回の講座を無事に開催し、
大学生計32人が受講してくれました。
 
現在、その成果を学会誌に投稿すべく論文にまとめています。
今回は、その途中経過をお伝えします。

読書量と読書スピードの関係

今回の記事のテーマは、
読書量と読書スピードには、
どのくらいの相関関係があるのか?
 
普通に考えれば「そりゃ、ある程度は比例するだろうね」と
想像がつくわけですが、これまでその関係を示すデータは
ありませんでした。(私が見たことがないってだけですが。)

「学年が上がるにつれて黙読スピードが上がる」という研究はあります(Massimo Ciuffo et al., 2017)。
そこからの類推で、同じ学年・年齢でも、黙読スピードは上がるだろうという予想は立つわけです。はい。

 
以下、今回の参加者32名のデータです。
 

◆「0 300」等の階級の数値は、小学校高学年以降の約10年間に読んだ本の概数を表します。
◆300というと多そうに見えますが、一番低い階級の子たちのデータは【55,55,70,75,105,135,135,165,210,225,270】という具合です。
◆「前ビジ」は「3日間講座の最初にビジネス書『伝説の社員になれ』を読んだスピード』、「後ビジ」は「講座の最後に…」、同じく「新書」は岩波新書の『学力を育てる』を読んだスピードを意味します。
◆単位はいずれも「文字/分」です。

わずか32人のデータですし、
そもそも32人が同じ理解度で読んだ保証もなく、
まったくもって、客観性が高いとは言えませんが…
 
とりあえず、それほどの差は出ていませんが、
読書量が増えるにつれて、読書スピードは伸びると言ってよさそうです。
 
が!
 
面白いもので、最上位の4人はやや読書スピードが低くなっています。
 
これ、ちょっと不思議だと思いませんか?
 
ちなみに、この4人の読書量の概数(約10年の総計)は
【900冊,945冊,1470冊,1950冊】
となっています。
 
この数字も実はあまり信憑性はなく、
傾向を見るための腰だめの数字に過ぎません。
 
もう少し説明しますと、
調査の段階で、「1ヶ月でどのくらい読んでいましたか?」
という設問の回答から「年当たりの冊数」を概算しています。
 
例えば、「月10冊以上」という回答からは
「年間150冊」と概算してしまっているんですね。
 
ですが、そのうちの1人に聞いたら
「月に20から30冊くらいですかね?」なんて
答えていましたので、実はもっと多い可能性があります。
 
いやいや、もっと多いんだったら、
もっとスピード上がってるだろ?なんて思いますよね?
 
それだけ読んでいて、なんでスピードが上がってないの?
 
そう思いますよね?
 
恐らくは、様々な難しい本を読む過程で、
じっくりと読む習慣ができてしまったのでしょうか。
 
だから、推測に過ぎませんが、
スピードはともかくとして「理解の確かさ」を
もし調査することができたら、
このグループはずば抜けて高い可能性が
あるのかも知れません。
 
 
というざっくりとした解説をしたところで、
今回はおしまいにしようかと。(^^)
 
また、気が向いた時続報を書こうと思います。

Twitterで気ままにレポートしております!

気楽なんで、Twitterでレポートをアップしてることも
多いので、よろしければフォローしてみてくださいませ。

関連するエントリー

  1. あなたの「読んだ」がアテにならない、その理由

  2. 学びの成果の責任を、講師がどこまで負うべきか?

  3. 誰もがはまる?! 速読の「落とし穴」?【#1/3】

  4. 読書で「学び」が生まれる瞬間

  5. 速読力が鈍ってきたら、何をすべきか?

  6. 速読で本の読み方がどう変わるか?

コメント

  • コメント (0)

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。

Optionally add an image (JPEG only)