知的レベルを上げたい人は何冊読めばいい?

速読&読解関連コラム

こんにちは。読書と学習法のナビゲーター、寺田です。

読者さんA
頭をよくしたいのですが、実際、何を読んだらいいでしょうか?

 
そんなご相談をいただきました。
(若干、言葉を変えておりますが、
 趣旨としては変わっていません。)
 
なかなか難しい問題ですよね。
 
実際、賢くなりたいとか、頭を良くしたいとか、
そう考えて本を読む人は多いと想うのですが、
あんまりよくなった実感がない…
そう感じる人も多いはず。
 
そういえば、こういう質問もありましたっけ。

読者さんB
速読でたくさん本を読んで、賢くなりたいと想います。
何冊くらい読めばいいと想いますか?

 
速読でたくさん読んだら賢くなれるのか?
そんな質問です…。
 
 
あなたなら、どう考えますか?

賢くなるってどんなこと?

そもそも「知的レベルが上がる」とか
「賢くなる」というのが、どういうことなのか?
そこを確認しておきましょう。

1.語彙が豊かになる

語彙が増えると、今まで気付かなかったことに
気付けるようになったり、今まで読めなかったものが
読めるようになったりします。
 
何かの専門分野について学ぼうと想うなら、
次の3段階の語彙を考える必要があります。

1-1.一般用語

何か専門的な概念を支える、
社会的なこと、科学的なことなど
一般的な知識や語彙です。

1-2.学術用語

専門的な概念を表す、
中高生でも理解できるような
比較的分かりやすい言葉です。
 
中学・高校の教科書をイメージすると
いいでしょうか。

1-3.専門用語

大学レベルで学ぶような
専門的な概念を表す言葉です。

何を読むべき?

何か専門的なことを理解できるように
なりたいと想えば、まずは新書など、
一般読者向けに書かれた本に挑戦すると
いいですね。
 
岩波新書新潮新書あたりの新書をスムーズに
読めるようになると、かなり語彙が
身についてきたと考えていいでしょう。
 
その次が講談社学術文庫など、
専門領域に踏み込んだ本。
そして、そのものズバリ専門書。

2.抽象的な概念が理解できる

いまどきのビジネス書や自己啓発書を
どれだけ読んでも賢くなりませんよ、
と私が言うのは、先の1と、この2が
まったく満たされないからです。
 
とても具体的で、小学生が読んでも分かるレベルの
平易な表現で書かれています。
 
抽象化された、小難しい話でも、
的確に意図を汲み取り、
自分の知っていることをベースに
類推しながら処理していける、
そんなアタマを手に入れいたところ。

何を読むべき?

度ストレートにいくなら哲学書がお勧めです。
岩波現代文庫の哲学選書シリーズあたりを
手に取っていただくといいかな、と。(^^)
あるいは「ビジョナリーカンパニー」シリーズのような
ビジネス教養書もお勧めですね。

3.言葉やロジックが混み入ったものをスムーズに理解できる

平易に書かれた本を理解するのは
誰でもできることです。
そして、そのような本をどれだけ
たくさん読んでも、語彙ももちろん
増えませんし、理解の回路も鍛えられません。
 
相手のロジックの粗や齟齬に
的確に反応できるアタマ。
 
分かりづらい話の真意、裏を
的確に読み取れるアタマ。
 
そんなアタマを手に入れたいものです。

何を読んだらいい?

お勧めは古典です。
ただし、現代語訳されていないもの。
 
もう少しハードルを下げるなら、
1980年代以前に出版された岩波新書
講談社現代新書新潮新書

とりあえず、賢くなりたければ…

賢くなるということは、
今まで分からなかったことが
分かるようになるということ。
 
なので…

一読して分からない本を読む

一読してスイスイ読める、理解できる
という本はダメってことです。
 
もちろん、それらを完全否定する必要はなく、
自分の知らなかった概念や世界を体験するのには、
有効です。(^^)
 
あくまで「賢くなる」という言葉を、
上記のように限定的に捉えるなら、
ということでご理解ください。

それを、何度も読む

そういう本は一度、通読しても理解できません。
 
丁寧に読む作業を数回繰り返して、
徐々に全体像(構造)と細部がすっきりと
理解できる状態を目指しましょう。

さらに、その本の内容を要約してみる

これはかなりハードですが、
実際のところ、これが一番効きます。
 
なにしろ、曖昧な部分があったり、
全体の構造がつかめていなかったりしたら、
絶対に書けませんからね!

そういう本を月1冊を目標に読み重ねる

語彙を増やすには、同じ言葉を
様々な文脈で体験する必要があります。
 
そうすることで、未知の言葉が、
自分の既有の知識のネットワークの中に
適切に配置されていくのです。

賢くなるというのは、さらに…!

実は、同じように本を読んだとしても、
賢くなるレベルもペースも、同じにはなりません。
 
その鍵を握るのがメタ認知能力です。

  • 自分の理解度をモニタリングして、理解の弱い部分をとらえ、それをどう克服できるか考える。
  • 書かれている知識を、他のカテゴリのものと比較したり、類似点を捉えたりしつつ、それらの知識の構造を把握する。
  • 自分の読み方、理解の仕方をモニタリングし、そのやり方そのものを理解した上で、未知のものにも修正しつつ適応する。

こういったことを把握しながら読書ができると、
どんどん賢くなっていく可能性が高まります。
 
そして、そういう読み方を鍛えるためには、
上記のような難しい本を読むことであったり、
読書戦略を意識的に活用し、意識的処理を
丁寧におこなうことが必要になります。
 
 
ということで

読者さん
何冊読めばいい?

 
というご質問については、

寺田
冊数よりも、質を重視して、難しい本を丁寧に何度も読みましょう!

 
というのが私からの回答ってことになります!

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