「(本居)宣長は『古事記』について書いたときに
偉大であった。しかし偉大な宣長でさえも、
オランダの文化について書いたときには、
あれほど間違っていた。」
── 加藤 周一著『読書術』
本を読んで学ぶことは素晴らしいことです。
本はあなたを未知の世界に誘ってくれることでしょう。
しかし、本で読むだけで完結していては、
あなたは単なる「耳年増」になってしまっている
可能性があります。
『私の読書法』(岩波新書)の、この文章はこう続きます。
まちがわないためには、多分、書斎を出て、
オランダ人のましなのをたとえ一人でも
つかまえる必要があったのである。
常に「現場での体験をベースに」。
心がけたいものです。