速読で理解と記憶が上がる、は本当か?

先日、子ども速読講座に、こんな問い合わせが入りました。

受験生のママ

子どもが中学受験なのですが、読むのが遅くて国語の成績が上がりません。冬休み中に速読指導をしてもらえませんか?

速読をマスターしたら、すんごいスピードで読めて、理解も記憶もバッチリ!みたいな宣伝があふれていますので、ある意味でしょうがないかなーって気持ちもあります。
 
そんな魔法のような、都合のいい話があるわけないでしょ・・・

速読は読書の万能薬か?

こういったご相談は、社会人の方からも寄せられます。というか、速読講座を受講したいという方の一定割合が、それを求めているといってもいいかも知れません。

悩める社会人

とにかく読書が苦手で、それを克服したいんです。たくさん読めば解消するだろうと思って、それで速読をマスターしたいと思いました。

確かに世間の速読教室速読講座の宣伝を見ると、速読トレーニングによって、理解もできてスピードも上がって、しかも記憶もアップするなんて説明されています。そういう宣伝をたくさん見せられると、そんな甘い幻想を持ってしまうのも分かります。

速読で読書の苦手意識がとれるか?

断言しておきますが、速読で読書の苦手意識がとれるとは思わない方がいい。読書の苦手意識がどこから生まれてきているのかを、きちんと把握した上で、適切な手を打ちましょう。「適切な手」というのは、おそらく速読ではない何かです。
 
もし本当に読書が苦手で、理解するのが遅いのであれば、まずはじっくり咀嚼しながら本を読みましょう。分からない部分に線を引き、前後の言葉を結びつけたり、調べたことを書き足したりしながら。
 
最初は、平易な本でかまいません。じっくりかみしめて、丁寧に読んでみてください。その上で、同じ本を何度も読みましょう。少しずつリラックスを深め、眼の力を抜いて。
 
慣れてきたら、ちょっと難しめの本、言葉が濃いめの本をチョイスして、これまた丁寧に何度も読みましょう。理解をモニタリングしながら、スムーズに読み進めつつ、十分に理解できていると実感できるまで読み重ねるのです。

岩波新書の5回重ね読みを続けた結果?

過去に、1年半にわたって、週1冊ずつくらいのペースで岩波新書を読み続けた方がおられました。同じ本を最低5回、読み重ねます。
その方は、小学校時代から国語が苦手で、読書が大嫌いだったそうです。
 
それを何とかしたくて、フォーカス・リーディングの3日間集中講座へ。通った速読教室は、うちで7つ目。(笑)
 
でも、どこもダメでした。うちでもダメでした。なので、そこから1年半、週1回のレポートを出してアドバイスを受けながら、とにかく岩波新書を読み続ける日々を送っていただきました。
 
その結果、1年半後には、大抵の新書を1ページ6秒から9秒くらいのペースで、まずまずの理解度を保って読めるようになりました。マジカルな速読トレーニングでは、まったく効果がなかったわけですが、適切な打ち手のおかげで、読書を自由に楽しめるようになったのです。そして、1年半後に、マンツーマンのフォーカス・リーディング3日間集中・上級講座を受けて、無事に「快適な読書」を自分のものにしていただくことができました。
 
とことん丁寧に活字と戯れ、丁寧に丁寧に読み重ねること。
こういった地味で、なかなかハードな作業を少しずつ積み上げていった先にしか、読書への苦手意識の克服も、読書力の改善もありません。
 

  • 自分の理解をモニタリングしながら読み進めること。
  • スムーズに読めると実感できるまで何度も読み重ねること。

これらのトレーニングは、読書教育研究の世界では「読書力を高める効果」が確認されています。

お手軽な速読トレーニングで能力は高まらない!

もしお手軽に、何か手っ取り早い魔法を求めるような空気が日本に広がっているとしたら、ちょっと日本、やばいな…なんて思います。
もちろん、速読技術が読書を身近にしてくれることは間違いありません。それでも、それは「成長・変革の負荷を下げ、スピードを上げてくれる」だけの技術です。手っ取り早く、すぐに成果が上がるようなものではありません。
 
IQの重要な要素であり、すべての学力の基本とまで言われる読書力が、ちょっと目のトレーニングをしたり、マジカルなトレーニングをしたりしただけで劇的にアップするなんてあるわけがない!── 冷静で理性的な大人なら、すぐに気がつかなければなりませんね。

速読で読書力を高めていきたければ…

とはいえ、読書に極端な苦手意識があるなら、読書のストレスを取り除き、リラックスして読み流すような技術は持っていた方がいいことも確か。それは「読書が身近に感じられるから」です。
 
例えば、こちらのブログの社長さん。やはり読書が苦手で苦手で、それを克服して自分を変えたい、会社を変えたいということで受講なさいました。

受講当初は、フォレスト出版などの、文字が少なめのビジネス書や自己啓発書しか読めませんでしたが、100日間にわたり、1日1冊の読書を続け、さらにその後、新書にレベルを上げ、150日ほど1日1冊を読み続け…その後は少しペースダウンしたようですが、最終的に2年半かかって、たいていの新書を1冊10分で速読(概要把握)し、その後、20分から30分ほどで、丁寧に読み重ねることができるまでに成長なさいました。
 
新書は一気に3回読み重ねていたらしいのですが、どうしても3回読むのに2時間くらいかかります。それで、始業の3時間以上前に出社して、静かな社屋で1冊読んでいらっしゃったそうです。「そのために、毎朝4時に起きていました」と語ってくださったのを憶えています。

読書に苦手意識がある方へ

苦手意識を克服し、本当に価値のある読書体験を、しっかりと積み重ねていきたいとお考えなら、ぜひ「3日間で終わる」などと考えずに、もっと長いスパンで自分の価値を高めるための投資を考えてみてください。
 
時間をかけた分、大きなリターンを生むのが「読書」なのですから。
そして、そういう「自分の壁を越えるための読書」であれば、「少しでも値段を安くするために、サポートなしのコースでいいや」ではなく、最高のリターンが得られるような選択をなさってくださいね。
 
2020年の仕事を、ビジネスを、より価値の高いものにしたいと願うあなたの、速読講座、読書法講座へのご参加をお待ちしています!

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