「読者は己の魂を奪われることで
新しい己の心を獲得する。」
── 谷沢永一著『人間通になる読書術・実践編』
魂を奪われるような読書・・・
さてはて、そんな体験をしたのはいつのことだったか。
大人になって「学び」とか「投資」として
本を読むようになると、
どうしても「アタマ」で読んでしまいます。
頭で読む読書は、どこか本との間に、
微妙に距離をとりがちです。
「ふーん。そうやねー。」
「ほー。そうなんだ。」
一歩間違うと、他人事のように、
そして上から目線で読んでしまいます。
「書き方がいまいちだよね。」
「この著者のこの主張、なんか分かりづらいよね。」
胸を借りて学ばせてもらっていたはずが、
いつの間にか評論家気取り?
気をつけねば・・・!
頭で、
本と微妙に距離をとって、
他人事のように読めば、
そりゃ記憶に残らないってもんです。
人生、変わりませんよね。
もっともっと本の中の世界を
自分事としてとらえて、自分丸ごとで
体当たりしていくような、のめり込んでいくような、
そんな読書もたしなんでいかねば、ですね。
知識ではなく、自分の魂のあり方そのもの、
心そのものに変化をもたらしてくれるような読書を。