超売れ筋のベストセラー書『GRIT』をご存知でしょうか?
日本語で「やりぬく力」ということで、何かを成し遂げるのは才能(いわゆる天才)ではなく、意志の力なんだということを、学術的な視点から主張しています。
そういえば、一昔前にマルコム・グラッドウェルの『天才!』という本が話題になり、その本の中で語られた「一万時間の法則」という言葉が、それなりに世間に認知されるようになりましたっけ。
その「一万時間の法則」についても、この本で言及されています。
ゴルフインストラクターとして名高いデイ・ペルツによる『パッティングの科学』には時間ではなく、「繰り返した回数」という観点から、こう語られています。
新しい技術を駆使した良好なストロークを2万回繰り返して、筋肉に記憶させることが必要である。
あなたはきっと私に「2万回のストロークですか。ものすごく多いですね。1万回、5千回では駄目でしょうか」と言うだろう。答えは「ノー」である。行動修正の研究によると、筋肉の長期記憶は1万回の反復運動をした時に定着し始める。新しいストロークがしっかりと使用可能な段階に達するには、2万回の反復が必要である。
いずれにも共通することですが、(私たちの実感とは違い)いわゆる「天才」は科学的には認められておらず、目標を持ってやり抜く力こそがスゴイ成果を作っているんだよ、という話なんですね。
やっと、ここからが本題。
では、天才ならざる私たちが、この本を読んで、「おー、そうか。天才じゃなくても成功できるのか!」と思ったとします。
でも、読んで感動した。吠えた。・・・では、3日たったら、また淡々と非凡ならざる日常生活を繰り返すことになります。
そうしないためには、どうしたらいいか? ── つまり投資としての読書を成就させ、自分を成長させるというリターンを手に入れるためにはどうしたらいいか? ── それが今回のテーマなんです。
まず、やるべきこと ⇒ 自分の行動をチェック!
まずは、成功する人の行動習慣とかパターンが列挙されていますので、それをノートに抜き書きしましょう。
もちろん、単にキーワード的に書き出すだけではなく、短くて良いので解説も添えて。
その上で、自分の日頃の行動を振り返って、それができているかどうかチェックしてみてください。
それがすべてできていれば、あなたはきっと成功しているはず。
もし、そうじゃないと感じるなら、どこに問題があるのか、何度も読み返し、さらに自分の行動を振り返ってみましょう。
リストを名刺サイズのカードに書き出して、毎日の行動をチェック!
もし、できていない項目が見つかったら、それを疑問文の形でリストにし、日々読み返しましょう。
- 「意図的な練習」を心がけましたか? 惰性に走っていませんか?
- 目的に公的な価値を含めてイメージしましたか?
そんな感じで、自分に問いかけるわけですね。
これを毎日、ことあるごとに読み返します。
文化が変わらなければ、結果は変わらない!
私たちが、この本に書かれているように、何かを成し遂げるにせよ、その逆になるにせよ、その結果は私たちの行動が生み出しています。
その行動は、その行動を選択した思考が生み出しています。
では、その思考はどうして生まれたのか?
なぜ、本を読んで知っていることなのに、ついつい違う選択をしてしまうのか?
それは私たちの身体に染みこんでいる文化が、それを生み出しているからです。
図にするとこんなイメージです。
この「文化」を変える必要があります。
そして、それには毎日自分に教え続けるしかないんですね。
名刺サイズの紙にリストを書いておいて、ことあるごとに取り出して念仏のようにつぶやきましょう。
そして、あるべき自分の行動をイメージしていきましょう。
そういえば、ことのばのBLOGにこんな記事を書いたことがあります。同じ話ですね。
[blogcard url=”http://www.kotonoba.jp/column/kuchi-guse/”]
ということで、ぜひぜひベストセラー書「GRIT」を、あなたの人生を変える教科書として有効活用してください。
教科書として活用するってのは、読んで終わりじゃなく、反復して叩き込み、自由に出力できるようにするってことです。
動画で語ってみました!
蛇足(でも、遺伝子のパワーは強いよね…)
なんていろいろ書いてきましたが、こちらの記事の中盤に「やっぱり遺伝子にはかなわない」ということを書いておりまして…(汗)
[blogcard url=”http://www.kotonoba.jp/column/difference-of-scholastic-ability/”]