スピードを使いこなせ! このエントリーを含むはてなブックマーク 

Q1.スピードを上げると理解が崩壊して、まったく入ってこなくなることがあります。
 どうしたらいいですか?
Q2.同じスピードで読んでも、本によって理解度がまったく変わってきます。
 どういうチューニングをしたらいいでしょうか?

速読が使いこなせる状態になっていない初心者の方が必ずぶつかる問題です。
 
速読の大前提として、
1.スピードを使いこなすためには、速読モード入力レベルの繊細なチューニング技術が必要。
2.スピードを一定レベル以上に上げると、必ず何か(深まり、味わいなど)が落ちていく。

という要素があります。
 
スキミングD(概要フォーカスのざっくりしたスピード重視のスキミング)」は、それを大前提としながら、「速さ」のメリットを活かしていこうという読み方です。
 
ただ、その前提をクリアしていたとしても、使いこなすには超えなければならない壁があります。
 
というわけで、速さを使いこなす上で知っておくべきポイントをまとめてみました。
 
速読トレーニングは一通りこなして、速読らしきモノは手に入ったけど、まだ使いこなせていないという方、日常の読書を通じて速読の感覚を磨いていきたいという方は、ぜひご一読を。
 

前提1:同じ視野(の広さ)で読めると思わない!

入力レベルを下げることで視野を広げ、一度に処理できる情報量を増やすことができます。
しかし、この「視野の広さ」は視野角といった物理的なものではありません。視野に入っている情報量の問題です。
 
だから、「スピードを上げる」というのは、「入力レベルを下げて視野を広げる」ことが必要なのですが、同じ視野の広さ、同じリズムで処理できるとは限りません。
 
誰でも手軽に読めるように配慮されているビジネス書の単行本と、ドラッカーのハードカバーでは、言葉の密度も違います。(あと、翻訳の「わかりやすさ」という問題も。)
 
ですので、まず押さえておくべきはこういうことになります。

同じ視野で読もうとしてはダメ。
同じ入力レベル(入ってくる感覚、強さ)になるように、意識と視野をコントロールすべし。

 

前提2:同じ理解度で流せると思わない!

速読(というか「読書」)の大前提ですが、頭の中であれこれ思索やシミュレーションをしなくても理解できるということは、その本の内容についてのスキーマ、すなわち脳内データベースがそれなりに充実している必要があります。

もっと丁寧に解説するなら、その言語の文法がしっかりインストールされていること、社会的背景を深く理解していること、そのジャンルについての知識+実践体験があること、が必要ですね。

 
読み方をトップダウンに変えることで、「理解度30%」といったざっくりとした読書が可能になりますが、それを支えるのはスキーマ
これには2つのニュアンスがあります。
1つは、読み飛ばしたところを知識で補うということ。もう1つは、広い視野でスキャンするだけでイメージが立ち上がってくるような処理回路があるってこと。
 
これが不足した本、ちょっとチャレンジングな本を読もうとすると、相当程度の情報を意識的に処理しなければなりません。そのためには、入力レベルを上げ気味にして(視野を絞り込み気味にして)やる必要があります。
 
ここで、いつも通りに(スキーマが存在する本を読む時と同じレベルの処理で)読もうとすると、意味が全く入ってこなくなります。
 
理解度が30%でも筋が分かる本と、理解度30%ぐらいのつもりだと完全に理解が崩壊する本があるわけです。後者の場合、「ちょっと雑だけど分かる」程度がボーダーとなり、それを下回る理解が存在しないんですね。

そういう場合は、重ね読みパターンも【D】+【B】ではなく、【C】+【A】などに変えなければなりません。あるいは重ねる回数を3回以上に増やすか。

 

対策1:スロースタートで文字との距離感を探る。

では、どうしたら適切な入力レベルを設定し、スキミングDの読み方ができるかという話ですが…
 
まず、その本の著者が使っている言葉との距離感を図るために、ひとまずスロースタートで丁寧に読み始める必要があります。
 
視野は「広げる」のではなく「ちょっと緩める」ぐらいのつもりで読み始めてください。そして、最初は「読む」レベル~「分かる」レベルぐらいで処理していきましょう。そこから徐々に入力レベルを下げていき、読むリズムを上げていくようにします。

こうすることで、トップダウン処理の「トップ」=「理解の核」を作ることもできますので、後でスピードを上げやすくなります。

 

対策2:とことんクールに受け止め続ける。

「読める!」にせよ「ダメだこりゃ!」にせよ、そのたびに「いい」「悪い」の価値を判断して心を動かしていると、微妙なチューニングができなくなります。
 
大切なのはクールに鎮まり、とことんチューニングし続けること。その時に大事なことは「いつも通りの視野」を一生懸命に作ることではなく、「その本に見合った視野を作り、適切な入力レベル」を実現することです。
 
「どうしたらいいの?どうしたらいいの?」てな具合に不安と戦うのではなく、淡々と適切な視野、リズム(スピード)を作りましょう。もし、その過程で理解がおろそかになったら、戻って読み直せばいいことですね。
 

日常の読書の中でのトレーニングの進め方

速読トレーニングと並行して、日常の読書は「それはそれ」として続けましょう。無理に速く読む必要はありません。
 
ただ、せっかくトレーニングをしているのであれば、本を読み始める前に腹式呼吸をしたり、一点集中トレをしたりして、自分なりの「速読モード」、「鎮まり」を作るようにしてください。

「深く息を吐く」、「携帯待ち受け写真で一点集中&残像トレーニング」など、自分なりの儀式を持つことで、だんだん速読モードに入るスイッチが入りやすくなります!

そして、トレーニングでおこなったことで活かせそうな要素があったら、少しずつ意識してみましょう。

意識しすぎると、それが雑念になって理解度が落ちますのでご注意!

もし、あなたがある程度のトレーニングをこなした状態なら(例えば、「速習!」のStep 20あたりまで終わっているレベル)、集中的に多読してみてください。もちろん、学びのためではなく、経験値を積み、慣れるための多読です。
 
大事なことは、「体験」を積み上げること。「いやー、今回はできたな」とか「ダメだったな」というように、結果だけ見て価値判断をしても意味がありません。
 
取り組んでいる最中の体の感覚、理解の感覚などプロセスにフォーカスして、しっかり体験すること。それをクールに観察する目前心後の心が重要です。
 

関連するエントリー

『スピードUpのために考えるべきこと×2』
 
今回の記事とはまったく違う視点で「速さ」を求める場合の注意点と対策を紹介しています。

いただいたコメント

 こちらのコーナーを利用させてもらいます。74歳の老読書子ですが若かりし青春を浪費したことを悔いながら、勉強(?)しております。(今は世界史と日本史を高校の教科書を買ってきて問題集と歴史地図を傍において)速読への挑戦も何回目かになります。(速習)「フォーカス・リーディング講座)をアマゾンから注文するとその証拠プリントがあれば速耳教材が頂けるそうですがよろしくお願いいたします。

投稿者 横田房次郎 : 2011年3月23日 21:05

横田さん、ご無沙汰しております。
 
速耳教材はメールでのお届けとなりますので、メルマガへの返信で結構ですので、メールにて再度ご連絡いただけませんか?
 
お手数をおかけしますが、どうぞよろしくお願いします。
●●

投稿者 てらだ : 2011年3月24日 14:00

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