速読の前に、読書の基礎力足りてる?


メールや電話でのご質問、あるいは受講を決めてからのお悩み相談でよくあるのが「読書力が足りないので、速読で本をたくさん読んで力を付けたい」というもの。
これがいかに筋違いかってことは、こちらの記事に書いたとおりです。
本当の意味で高いレベルの速読技術を使いこなすには、心技体の「体」がある程度充実していなければなりません。
もし、下の条件に当てはまる人は、3ヶ月程度かけて読書の基礎体力を補うトレーニングをしておきましょう。
もちろん、この条件に当てはまる人でも速読をマスターしている方はたくさんおられます。しかし、挫折した人(途中であきらめた人)を見ると、この条件に当てはまる人が多いのも事実です。
時々「本は読んでいませんが、資格試験の参考書はかなり読み込んでいます」とおっしゃる方がおられますが、それは残念ながら読書力の足しにはなりません。仕事上の書類を読んでいるなんてのもそう。
読書というのは、単なる「情報の処理」ではありません。
一方で、言葉を読み解き、言葉どうしの関係を紡いでいくというミクロレベルの作業をします。またその一方で、大きなストーリーの展開を構築していくマクロレベルの作業をしなければなりません。
小説になると、さらに複数の登場人物が絡み合ったり、場面の転換で時間が巻き戻されたりといったことが起こります。これを丁寧に1枚の作品として織り上げていかなければならないわけなので、エッセイやビジネス系の書籍よりも大変です。
もちろん、読書経験が豊富な人であれば、それらの作業を自然体、無意識にこなせるわけです。しかし、それが「自然に」できない人は、意識して丁寧にその作業をしていかなければならないというわけです。
岩波新書3回読みトレーニング
「3回読み」としていますが、以下の説明にしたがって取り組んだ上で「3回ぐらいでは、スムーズ、軽やかに読みこなせない」と思ったら、最大5回ぐらいまでは読み重ねてください。
なぜ「岩波」新書か?
文字の密度の高さ、教養としての適度な専門性などを考えた時、岩波新書(の赤)が負荷をかけるのにもっとも適切だと考えています。
20年ぐらい前だと、岩波の赤ってちょっと軟派なイメージがあったのですが、こういう時代になってしまうと、これでもかなり「ヘビー級」扱いにしていいのかなという印象です。
取り組み方
1.岩波新書の赤を用意する。(岩波新書(赤)の例)
基本的に本屋に行って、中身を確認して購入してください。
(興味の持てるジャンルから選んでください。)
2.丁寧に一読する。ただし、何度読み返しても意味が分からない部分は流す。
一読目は、細切れに読んで問題ありません。
ただし、少なくとも5日~1週間以内に読み終えること。
それなりにヘビーな本です。脳みそを使う感覚を体で味わってください!
3.二回目の重ね読みに取り組む。
前に読み流した「難解な部分」をしっかりクリアすること。
細部に必死にならず、全体の流れを意識しながら読んでください。
やはり1週間以内に読みましょう。
4.三回目の重ね読みに取り組む。
前の2回よりもリラックスして読むことを心がけます。
また、章の変わり目で、そこまで読んだ内容を振り返ります。
これによって、常に「現在地の確認」と「全体像の把握」をおこないます。
5.もし三回目で全体像がしっかりつかめ、理解度が高いと満足できれば終了。
もし、内容の理解に心許なさを感じたら、あと2回、
全体像をつかむことを重視した読書をおこなう。
ポイント
速読講座の受講をお考えなら、受講前にこのトレーニングで3~6冊程度をこなしておくことをお薦めします。
もし、岩波新書がヘビーすぎると感じたら、他の新書からスタートしてみてください。その場合でも、やり方は基本的に同じです。
ひょっとすると1冊を終えるのに1ヶ月ぐらいかかってしまうかも知れません。長い目で、自分の読書力を鍛えていこうという気持ちで取り組んでください。
最終的には
・下読み:理解度C(50~60%程度の理解)で1~1.5時間
・本ちゃん読み:理解度A~B(理解度80%以上)で1~2時間
・振り返り:理解度D(30~60%程度の理解)で20~30分
にまで引き上げることを目標としたいところです。(もちろん、内容によりますので一概には言い切れませんが。)そこにいたるのは、もちろん速読講座受講終了後で問題ありません。
なお、あわせて、ページ見わたしトレーニングも取り組んでおいてください。これについては、別の記事で解説します。
もし、速読以前に「読書力そのものを高めたい」とお考えでしたら、いろいろなバリエーションで読書トレーニングをご提案させていただきますので、ぜひ早めにご相談くださいね。(^^*
※過去に1年半かけて小学校レベルの本から徐々にレベルアップしていった方もおられました。
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