ビジネス速読術講座レッスンレポート
2005.Jan.集中レッスン(6)
石原先生&秘書さんの集中レッスンレポート最終回です。目の動きができあがったところから、どう「理解」に導くか。その試行錯誤のバリエーションを解説しています。
○集中レッスン[2005.1.6~10]レポート 6
☆テーマ:「読んで、理解する」と「見て、理解する」の中間をつかむ
SRRの目指す速読術は逐次理解を伴う読み方です。これは仕事や学習で使える技術を目指す以上、当然の条件だと考えています。というのは、「右脳」をうたう速読術は「理解」を別物と考え、後で思い出すことで理解するという方法を採ることも多いのです。(そのため、速読術は修得したけれども、読んでも理解できない・・・などという得体の知れない状態になるのです。また、ある某教室インストラクターは1分で本を読んだ後、1時間かけて内容を思い出して書き出し、それで初めて理解できるのだそうです。まぁ、それはそれでうらやましい特技だとは思いますが。ちなみに、そのインストラクターさんは、雑誌などは普通のスピードで読んでいるそうです。)
さて、前置きが長くなりましたが、そういうわけで理解の仕方として、これまでと何ら変わりない境地を目指すことになります。
が、「何ら変わりない」というのは、言葉のアヤでして、実はかなり異質なものになります。あくまで「読んでいく片っ端から理解していく」という意味で同じだということであって、意味の受け止め方は、かなり変わってしまいます。
1ページ6秒を越えるペースになると、「読む」という感覚が薄くなります。「読む」とは、頭の中でかみしめる感覚です。普通は「音」にしますね。それが薄くなるというのはどういうことかと言うと、そういう「読む」感覚が「ゼロ」になるわけではない、ということです。
「理解」は残るけど「読む」が消えていく、と言ったらいいでしょうか。
そして、
「読んで理解する」から「文字を意味付きで受け止める」という感覚になるというふうにもいえるでしょうか。
この感覚をつかむのが難しいんです。これが1ページ6秒の、4000文字レベルの速読術の最大の壁になります。「理解」を求めると、どうしても意識が強く介入してくるんですね。そして、意識が介入すると、視野が恐ろしく狭くなり、目の動きがぎくしゃくし始めます。そうなると、突然、2000文字レベルの精読になってしまいます。
「理解」は欲しいけど、「読む」は欲しくない。
これを実現するために、さまざまな意識の保ち方を体験します。そして、これは2種類のトレーニングを通じて探っていくことになります。石原先生と秘書さんにも、2日間、ほとんどまるまるこの2つのトレーニングをやって頂きました。(ただし、午前・午後それぞれのトレーニングの最初には、必ず複数行把握トレーニングをおこないました。)
○擬似的速読トレーニング
このトレーニングは「理解」と「意識」・「視野」に焦点を当てて、そのバランスをとっていきます。
やり方は単純です。同じところを10回も20回も読みます。1回目は3分。「理解度B」で。この「理解度B」が大事ですよ。最初に理解(と記憶)を作っておかないと、何度読んでも新鮮な状態になってしまいますからね。そして、ここからがさらに重要です。理解度Bなんだけど、気楽に、リラックスして読むことを心がけます。
そこから何度も読み、同時にスピードを上げていきます。なお、1回読むごとに、目を閉じて、今読んだ内容を思い出してください。次に読むときは、思い出した内容を確認するような気持ちでのぞむと、楽になりますね。
2度目以降は「たった今、読んだ内容だから」ということで、リラックスして読んでください。「意識」を下げて、視野を広げるというつもりで。「内容を、見て、確認するだけの作業」と思えば、視野が広がるでしょうか?
このとき、どこまで意識レベルを下げ、視野を広げたら理解に影響があるか、内容確認ができなくなるかを確かめるようにしましょう。
2~5度目は1分読みます。それ以降は30秒。10回目に1ページ4秒で読めれば合格とします。
もし10回目で到達できなかったら、逆に、1ページ4秒ペースで、どのような意識だったら内容が伝わってくるか、視野の広さ、意識の状態をいろいろに変化させながら試してみてください。「意識の状態」といってもピンと来ないでしょうから、視野の広さを頼りにするといいかもしれませんね。
目標を超えるまで何度でもやります。
スピードを上げる時は、がんばってスピードアップ!ではなく、リラックスして視野を広げることでスムーズさを上げるというイメージがいいですね。
もし、ぜんぜんスピードが上がらず、また視野の移動が上下にぎくしゃく動いて、ぎこちないと感じたら本を変えてみましょう。
まず新聞。そして2段組。そして小学校低学年向けの本、最後に普通の本。という具合に。「目を動かさず、視野を広く保って読む」ということを大事にしてください。取り組んだものを広い視野で読めるようになったら、読むもののレベルを上げていきます。(このあたりはStep 6の1行読みトレーニングに近いですね。)
この擬似的速読トレーニングは、「もう何度も読んだからアタマに入っている」という安心感で視野を広げるという意味があります。そして、新鮮な記憶だから、活字情報に対する反応速度が速くなり理解が早くなりスピード感を味わえる(文脈を理解するというのではなく、文字をきっかけに記憶をよみがえらせるという感じですね)という意味もあります。
レッスンをやっていると「読んでいるのか、思い出しているのか分からないんだけど…いいの?」と聞かれました。ハイ、いいんです。この過程こそ、音声化を排除し、文字を見てそのまま理解するようになるための回路作りの過程なんです。
音声化は排除するものではなく、自然と薄れていくものと、他で書きましたが、このような同じ文章を何度も読み返すという作業を通じて脳内に理解の回路のショートカットが作られ、「見ただけで理解できる」という境地に到達できるものと考えられます。
目標を超えられるようになるまで、何度でも取り組みましょうね。
○本読みバリエーション
1つの本を(別の部分を)さまざまな理解度で読み、自分にとって快適に読めるところを探ります。当たり前ですが「理解度」というのは自分の中での主観的な尺度ですので、あくまで指標に過ぎません。適当にやってください。
まず、理解度A,C,Eの3段階で読みます。理解度Aはすっきりと頭に入ってくるという事が必要です。理解度Eは、雑な読み方ではなく「薄い読み方」と考えてください。
いかがでしょう?そうなんですよね。理解度Aなんていうと、ストレスに感じてしまいがちになるんですよね。そんなことありませんでしたか?
そこで今度は、理解度F,D,Bの3段階で読みます。「さっきよりも、理解度がそれぞれ1段階ずつ落ちた」というリラックス効果は得られたでしょうか。(今回は、必ず理解度Fから!)
こういうことを何セットもやります。やるごとに求める理解度(つまりはリラックス度だったり意識レベルだったり)を変えるというのがポイントです。
さて、これらの取り組みを通じて「理解度」と「視野」の関係を調節していくわけですが、それでも「これだ!」と思える感覚に出会えない場合には、さらにバリエーションを増やしていきます。
○その他のバリエーション
たとえば、ページ見わたしトレーニングをやり、最後の1ページ6秒まできたら、その延長で「少しずつ理解しようという気持ちを混ぜていってください」と指示を出します。1ページ6~10秒の範囲です。さらに、スムーズ追跡トレーニングの延長でもおこないましょう。(1ページ10~6秒の範囲)
他にもスピードを意識させる方法があります。
「1ページ6秒で」とか「3秒で」、あるいは「10秒で」などと、スピードに焦点をあてることで、理解しようという気持ちが自然に薄くなることを期待します。
これらの取り組みを通じて、秘書さんは6秒ペースなら非常に質の高い読書になり(これはそれまでのゆっくり読む読書よりも質が高いということでした)、2秒になると理解にムラができてしまうというレベルに到達しました。石原さんは、その感覚を立ち読みの時につかみかけたようです。(結局、それは失敗し、最後まで「1ページ6秒だと、入ってこない時が多いね」ということでした。)
立ち読みの時というのは、(理解しよう!というような)妙な気負いがなく、また、本に非常に強く集中できるので速読には適した状態なのかもしれません。また「中身は何だろう?」というような活字へのアンテナを強く立てた状態で、かなり楽に活字を眺めていくという姿勢も大きなカギになっている可能性があります。
なにはともあれ、「意識」「視野」「理解」のバランスをどうとるのかが最大の問題になるわけですね。目の動きを作れた後は、時間の許す限り、こういう「落としどころをつかむ」トレーニングをする必要があります。これはトレーニングなどと大げさにとらえず、実践を通じて感覚を磨いていった方が効果的です。
トレーニング後、2週間ぐらいは定着作業という意味も込めて、しっかりと時間を確保して実践的トレーニングをやって頂きたいものです。
ということで、集中レッスンレポート全6回の終了です。
P.S.
今日の書き込みは、かなり寝不足で眠い状態で書いたので、内容がおかしいところがあるかも知れません。書くのに1時間もかかってるし・・・。(--;
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