脳力開発関連
[01]右脳ブーム?
脳の働きについては、まだまだ未解明な部分が非常に多いわけですが、その「よく分かっていない」ことを逆手にとって、センセーショナルな書き方をする人たちがやたらと多いものです。最近の音読ブームに始まる健全な流れと別に、やたらと「右脳」を強調する人たちがいますね。「なんかすごそう」ということで、ビジネス的にはおいしいニオイがする分野でもあるのでしょうか。煽れば売れるという・・・。
受け手である私たちは、そういう情報に踊らされず、冷静に受け止めていきたいですね。
ここ1年ぐらい、東北大学川島先生の影響で「音読ブーム」とともに「脳力アップ」ブームですね。テレビ番組でも、それ系のものが非常に多くなりました。
まぁそれがどのくらいの長さ続くのか分かりませんが、メディアの扱う内容が非常に健全になったのはうれしいことですね。マスメディアの自己反省らしき流れは20世紀の末ぐらいからありますが、それがさらにいい方向に向かっているのかなぁなどと淡い期待を持ってみたりみなかったりしている今日この頃です。
それはさておき、川島先生が火を付けた脳力アップブームに乗って、再び「右脳」系の本がやたらと書店に並ぶようになってきました。福岡の書店でもやたらと「右脳」の言葉が並んでいます。
そもそも川島先生は、右脳だの左脳だのと騒ぐ方がおかしいと、今時の右脳珍重?をきっぱりと切り捨てていらっしゃいます。その先生の著作の影響で右脳がブームになってきているのだとしたら、これも皮肉なものですね。
ただ、売る側(これは著者だったり出版社だったりいろいろだと思いますが)は売れると思ったら、それを徹底的にあおり立てるものです。これは書籍だろうが新聞だろうがテレビだろうが同じです。商業主義というのはそういうものです。これは仕方ありません。
ですから、それを受け止める側が冷静になって、その流れの中に流されず、それでいてその中でキラリと光るものがあればしっかりと吸収する姿勢が必要です。
独特のノート術で有名なトニー・ブザンの弟子ジョイス・ワイコフは、その著書「マインドマッピング」(日本教文社,吉田八重訳)の中で、思考にしても創造にしても、そのプロセスは左右両脳の相互作用であることを指摘し、これらの言葉については、次のように語っています。(以下、同書P19より引用)
『脳に各々の専門的領域を持った二つの半球があるのは事実だとしても、右脳型のアタマのほうが左脳型のアタマよりも優れているとも、また劣っているともいえない。ここで忘れてならないのは、「右脳」「左脳」とは脳のそれぞれの側がより頻繁に担う役割を、便宜上あるいは象徴的に表した略語だということである。』(引用ここまで)
右脳・左脳の働きについて熟知し、脳力開発系の中枢にいた人が、このような言葉を書いているわけですね。
書き手・情報の発信者はともかく、読み手はこのワイコフの言葉を忘れないようにしたいものです。
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