速読術関連コラム
[21]速読教室をどう選ぶか(1)
ちまたにあふれる速読教室にだまされないための基礎知識をどうぞ。高いお金と、たっぷりの時間とエネルギーを注ぐわけですから、信頼できる教室を選びましょうね。
★何事にも、熟達者に直接指導を受けるのが一番! ・・・ですが
何事でもそうなのですが、その道でたっぷりと経験を積んだインストラクターに、直接指導を受けるのが一番です。その理由は、
1.書物を読んだだけでは伝わらない微妙なニュアンスを、分かる言葉で伝えてもらえる。
2.インストラクター自身の経験に基づいた、書物に書かれていないノウハウを教えてもらえる。
3.「目の動き」という、自分ではチェックのしようがないことを、客観的に見てもらえる。
4.「習いに行く」ということが刺激となって、モチベーションを維持しやすくなる。
ということです。
速読術はスポーツと同じで、正しいトレーニングを、こつこつと続けていって初めて修得が可能になるものです。ですから、常に自分の状態をチェックしてくれて、明日への処方箋を提示してくれるインストラクターは重要です。
しかし!逆に言えば、そのような「処方箋を提示してくれる」インストラクターでなければ意味がないわけです。あるいは、「処方箋ですよ」といいつつ、薬にも毒にもならない、とんちんかんなコメントしかくれないようなインストラクターでは、習いに行く意味がないんですね。
面白いことに、教室によっては速読術を修得していない人がインストラクターをしていることがあるんです。これは、某教室の元インストラクターである私の友人から聞いた話です(そして、そのFCから友人の経営する塾に「あなたも速読教室をひらきませんか?」という案内が届きました)。そこは、数時間程度のインストラクター講習会のようなものがあって、「速読の指導法」を学ぶのだそうです。そして、そこではインストラクターには「速読術を修得する」ことは求められず、「速読術トレーニングの指導方法を修得する」ことだけが求められるそうです。すごい話ですね。(^^;
私の知る限り、その流派の教室には、速読ができない公認インストラクターがかなりいるようです。怖いですね。まったく。詳細な実態は分かりませんが、少なくとも私の知っている4人のインストラクターだけみると、「速読できない率100%」!
インストラクターが速読修得者でないということは、上に書いた「1」、「2」、「3」がまったく得られないことになりますね。だから、その教室では「大丈夫!もっと速く読めますよ」なんていう根拠も具体性もないアドバイスしかもらえないそうです。読書スピードの測定では、教室の掲げる目標値を越えていないと、越えるまで測定を続けさせられ、家に帰してもらえないようなこともあったそうです(受講者談)。
もちろん、レッスンは自習形式で、目の動きを見た指導なんてありえない!とのこと。いったい、どうやってその人の抱える問題をチェックしているのでしょうね?
この系列の教室以外でも、似たようなことがおこっているようです。目標を越えられなければ「もっとトレーニングをしましょう」という言葉で片づけてしまって、インストラクターからのアドバイスがないのだそうです。
★速読できないインストラクターを、どう避けるか?
そういうわけで、速読教室だからといって、速読に熟達したインストラクターがいるかどうかは不明です。そして、まともなインストラクターがいない教室には絶対に通ってはいけません。
では、どうやってそのようなインチキ教室を見分ければいいのか?本を2冊程度持っていき、実演をしてもらう。これが一番確実です。
適当な小説、新書など、読書をたしなむ人なら誰でも読めそうな本を持っていきましょう。2冊(2種類)持っていくのは、その人の得手不得手がある可能性があるからです。
そして、実演をしてもらう時は、目の動きをしっかりと見せてもらうこと、読んだ内容を語ってもらうことが重要です。「はい、読みました。以上終わり。」ではダメですよね。(^^;
そして、実演を拒否するインストラクターはまちがいなくインチキこれは確実です。実演は受講希望者を引きつける絶好のチャンス!それを拒否することは、通常ありえない!のです。
「実演しないとダメなら、あなたは来なくていいです」なんて強気な教室もあるそうです(実話)。そんな教室には通ってはいけませんよ。実際、そういう私のアドバイスを無視して通ってしまったSRRユーザーさんは、結局、まったく満足な指導を受けられず、退会してしまいました。
あなたは、柔道の理論だけ学んで、柔道をやったことがない人から柔道を習って、柔道が強くなると思いますか?あなたが伸び悩んで困っているときに、そういうインチキインストラクターが助けてくれると思いますか?-私は思いませんね。
そういう教室でのレッスンは、自習形式になっているか、集団での一斉講習の形式になっています。インストラクターが受講者の目をのぞき込んでいない教室は避けましょう。これは体験会で確かめられますね。
★もっと根本的な問題もあるのですよ・・・
実はもっと根本的な問題もあるんです。それは、そもそも身につくかどうか疑わしい理論を採用しているということです。まず、欧米式を名乗っている教室はヤバイ可能性が高いと言えます。
欧米式というのは、目の跳躍運動のスピードを上げていくことで読書スピードを上げていくというものです。ですが、問題があります。というか、大きな疑問が。欧米の速読では眼球運動のスピードは重視されておらず(そういう考え方がまったくないワケではありません)、日本人が勝手に言っているだけです。もちろん、読書スピードの速い人の眼球運動は高速であるというようなことを書いた有名な論文はあるのですが、その著者ですら、読書スピードを上げるために目のトレーニングをするのはナンセンスと言っています。
時々、ケネディ大統領などの著名人が速読を修得していたことを持ち出して、速読術の有用性を説いたり、欧米式速読法のすばらしさを説いたりする教室がありますが、そういう人が学んだ速読法は、日本で語られる速読法とはまったく異質です。欧米式の速読法は、情報処理の技術であって、点を追いかけたり、記号を高速に見たりするようなトレーニングはありません。欧米式を名乗りながら記号訓練をしている教室は明らかにヘンなのです。
それから、誰でも簡単に身につくという宣伝は明らかにウソです。誰でも、簡単に、なんてことあるわけないじゃん。そんなことを言う教室は、そもそも修得させる緻密なノウハウがないのでは?と疑っていいですよ。
「本を読む」というのは、高度な知的活動です。知能テストでも文章読解力テストが入っていますよね?そういうものを、誰もが手軽になんてこと、あるわけがない。「1日○分間で」とか「パソコンの画面を眺めているだけで」なんてことはありえません。
う~ん。なんか、速読業界って、うそだらけ・・・(ーoー;
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