速読術関連コラム

[18]体験談商法?

 つい先日の日経新聞に「体験談商法に注意しましょう」というような特集記事が掲載されていました。
 「ガンに効く」というキノコを紹介した本を監修した大学の先生が逮捕されたという事件がありましたよね。あの本は、とにかく「私はこれで末期ガンが治った」というような話のオンパレードだそうです。実は「本」とは言っても、単なる分厚い広告の束同然のものも多いわけで、この本もその類のものだったわけですね。
 
 新聞の記事にも書いてあったのですが、いったいそのような効果がどれぐらいの人にあるのか、しっかりと確かめないといけません。
 

 本だけでなく、テレビ番組などもそうです。マスメディアとしてはセンセーショナルな番組に仕上げた方がウケるわけです。たとえば99人に、それほどの効果がなくても、1人に劇的な効果が見られたら、その1人を全面に出します。
 
 「煽られない脳力アップを!」でも書きましたが、そもそもその体験談すらねつ造されたものが多いのも真実です。とある速読に関するメルマガでも、作者さんが3年前には自分自身の体験として「私は2倍になりました」と語っていたのに、最近では「私は7倍になりました」と語っていました。それはどう考えたってねつ造でしょう!(笑)
 
 ねつ造とまでいかなくても、実はビジネスの世界では「その商品をたくさん売りたかったら、愛用者の声、体験談をできるだけ多く載せなさい」と言われます。
 
 SRRのアフィリエイトをしてくださっている方や、アフィリエイトの本部からも同じことを言われました。「もっと体験談や喜びの声を紹介して欲しい」って。もちろん、全部お断りしましたが。(^^; だって、「声」というのは、あくまで「特定の誰か」のものであって、誰もがそういう喜びを感じられるとは限りませんからね。ですからSRRでは喜びの声の代わりに全データを公開するようにしています。
 
 速読に関する本に限ったことではありませんが、体験談ばかりが紹介され、受講者の全体像などの実績が示されていないものは「誇れるだけの実績がない」と判断していいでしょう。(別にSRRの実績が「誇れる」ものとは思えませんが…。(--;)
 
 たとえば予備校や専門学校のパンフレットを見て(思い出して)みてください。喜びの声だけが紹介されて、どこの大学に何人中何人合格したか(あるいはどの企業に就職できたか)などというデータが示されていない学校に行く気がするでしょうか?

 予備校や高校であれば「延べ人数」だけが示されていて、「実人数」が示されていないところも「やばいんじゃない?」って思ってくださいね。一人で複数の大学に合格している例が多いですからね。

 さて、あなたの手元にある速読に関する本はどうでしょう?

 ただひたすら体験談のオンパレードになっていませんか?数値が示してあったとしても、どのような本をどういう理解度で読んだかも問題ですが、それについての解説はありますか?教室によっては何度も読み倒した「測定用の本」で測定して、その結果を公表しているところもありますからね。「理解度は問わない」みたいなところもありますし。(--;

 そもそも、読書という非常に知的な営みが、そんなにかんたんに変わるわけがありません。SRRの集中レッスンだって、2.5日とはいえ、20時間も詰めてトレーニングするんですよ。それですら「読書のパラダイムシフトを起こすスタートラインに立ったに過ぎない」んです。その後で、どれだけ本を読めたかで、「本当に自分の技術にできるか」が決まるんですよ。

 大事なことなので、もう1度書きますよ。体験談は、煽って購買意欲を燃えさせるために紹介される。しかも、しばしばねつ造されたものが平気で紹介される。ということです。

 では、何を信じたらいいの?ってことになりますが、それはあなたが決めればいいことです。SRRのメソッドだって、あなたにとって最善かどうか分かりません。とりあえず速読関連の本でいえば、体験談がやたらと多いものと、科学的解説に終始していて、実践的なトレーニングのノウハウについて語っていないものは避けた方が無難です。

 どのようなメソッド・教室を選ぶにせよ、ただ1つ確かなこととして言えるのは、読書の質とスピードを本当に変える力を持っているのは、あなたの読書の積み重ねだということです。トレーニングをしている間でも、少しずつ読書それ自体を楽しむことを忘れないようにしましょう。
●●

投稿者 てら : 2006年06月14日 18:53 

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