ビジネス速読術講座
[51]本からどう学ぶか?
本をどんどん読んで学びたいと思ったとします。「読書は最大の学びだ」といろいろな本に書かれています。
曰く「読書は投資だ」と。曰く「アウトプットせよ」と。
しかし、普通に読んでいたら「読書が投資」という感覚は分からないかも知れません。
確かにアウトプットまでおこなってこそ、読書が「力」になります。そして、その「力」の蓄積、知的資本の蓄積こそ「投資」ということになります。
でも、はっきり言うと、アウトプットだからといて、単に感想文を書いてもあまり力になるとは思えません。
どうアウトプットするのか?ということを、明確にして取り組んでこそ本当に力になってきます。
まず、本から「何を」学びたいのかということを明確にしなければいけませんね。「何を」という目的が明確になって、初めて「どう」という問いが出てきます。
時々、これを忘れてしまっている人がいます。
○何となく本を読む「べき」だと思っている。
○何となく多読する「べき」だと思っている。
○何となくアウトプットす「べき」だと思っている。
・・・。
この場合、「べき」という助動詞は「当然の助動詞」として使っているのだと思いますが、単に周囲の雰囲気に煽られているだけの「思考停止の助動詞」「主体不在の助動詞」「押し売り・責任転嫁の助動詞」になってしまっているんですね。
何も本は読むべきものではありません。
まずはネットにあふれる押しつけがましい「べき論」を捨てて考えてみましょう。情報化社会は、あなたに不要なコンプレックスを植え付けてしまっているかも知れません。そして、そのコンプレックスにつけ込み、「本を読むべきだ~」「速読できたらすごいぞ~」と煽り立てて来るかも知れません!
そういう雑音を全てカットした上で、他でもない「あなた」は、なぜ「本を読みたい」と思うのでしょう?
そして、「どういう力」を付けたいと思って、読書に、アウトプットに目が向いたのでしょう?
○「読書力」を付けたい。
○「ビジネスのヒント」を学びたい。
○思考力・論理力を高めたい。
などなど、いろいろな方向性があると思います。とことん具体的に考えないと、結局何をやっているのか分からない上に、求める力も育っていないということになりかねません。
「具体的に」と言えば、トップに書いた「読書力」というのも、実は非常に漠然としています。
これは「読書力」の先にある、さらに明確な「目的」によって具体的になってくるはずです。
前に「どこにフォーカスするか?」という話を書きましたが、その前段階を明確にせよってことです。
「よしっ!○○の資格をとるぞ!」という場合と違い、本を購入する時点で「なぜ、その本を買うのか」ということが明確でないことが多いからかも知れません。
あるいは、本を購入する時にはある程度の目的が見えているのに、読み始めたら「はまり」こんでいた…ということもあるかも知れません。
確かに、本は読み込めば読み込む程、いろいろなことが見えてきたり、思索できたり、学べることがたくさんあります!でも・・・、投資対効果を考えた時(もちろん「投資」は「時間」ですよね)限られた資源を徹底的に絞り込んで投下することで、確実に、高いリターンを得られるというのも真実です。
ですから、「高いリターンを得る」という第一歩として、割り切った読書を実践するようにしましょう。
その上で「その先」を目指します。本論はここから。
例えば、あなたが仕事上のスキルを高めたい、身につけたいと考えていたとします。
それなのに、読んだ本をマインドマップにまとめる作業をしたとしたら・・・それはすっごく無駄な作業になる可能性があります。もちろん、それも「書き方(描き方)」次第ではありますが・・・。
「本をまとめる」というのは、枝葉末節を取り払って、核心となる部分を残す作業です。中を流れる「心」を取り出す作業という言い方もできるかも知れません。
でも、身につけたいのが「具体的なスキル」であれば、本当に残すべきは具体的な事例であったり、具体的事例からインスピレーションを受けてひらめいたアイディアのはず。
そして、アウトプット作業としては、「明日の仕事に結びつく」ことを意識した書き出し作業であり、それを徹底的に意識し続けることで行動を変えていく作業ということになるでしょう。
例えば、私の場合は徹底的に「速読・学習の指導に結びつく」という視点で書き出しています。
いっつも、そういうアンテナを強烈に建てて本を読んでいますから、どんな本を読んでも「このアイディアは、こういう指導の場面で使えるな」という感じで線を引き、付箋を貼っていきます。
最近は、そういう目的意識を非常に絞り込んで、とんがったアンテナを建てて本を読みますので、「細部」「言葉」に意識を向けて読んでいます。そして、本の内容をマインドマップにまとめるという作業はしなくなりました。
ですが、その本に語られている思想や哲学、あるいはテーマを「本丸ごと」手に入れようと思ったら、やはりマインドマップに落とし込む作業が最適だと、今でも思っています。(もちろん、丸ごと手に入れるだけではなく、ある特定の視点・キーワードから発想を広げていくという作業もマインドマップの得意とするところですね。)
#私は「加速成功」という道幸さんの本は1冊丸ごと自分のものにしたいと思い、3回読んでマインドマップに描き、さらに何回も読み直しました。その後、自分のスケジュール帳のリフィルは加速成功の思想に従って作り、愛用しています。
>> http://office-srr.com/Recommend/JumpTo.php?id=KasokuSC
結局は「本を読む」のか「本で読む」のかという話につながることでしたね。実際、ここが読書の投資対効果を決めるポイントになります。
もしあなたがビジネス力を高めるために読書をするのであれば、ぜひ「本から何を学ぼうとしているのだろう?」ということを明確に意識して取り組んでみてくださいね。
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