ビジネス速読術講座

[04]読書をシフトする

 古い体質を捨てきれないが故に、新しいステージに昇っていけないということがよくあります。逆に、変わったことで一気にブレークする、向上するということがよくあります。経済社会でも、人の一生でも同じことです。20世紀の終わり頃から「変わる」「シフトする」という言葉をよく耳にするようになりました。

 時代は劇的に変わっています。変わるスピードの速さを形容する言葉が「ドッグ・イヤー」から「マウス・イヤー」に言い換えられるほどなのです。

 私たちは個人として生きて行くにせよ、社会・組織の一員として生きて行くにせよ、時代の変化に、しなやかかつ柔軟に対応し乗り越えていく、強さと軽やかさが求められています。そのためには、古い体質を脱ぎ捨てラディカルに生きていくこと、知恵も知識も常に新陳代謝を続けていくことが必要になります。「ラディカル」という言葉は「急進的」という意味合いでよく使われますが、原義は「根本的な、根源的な」というものです。つまり、物事の本質を見失わず、常に現状を点検し、自ら変わり、前進していく姿勢こそが「ラディカル」なのです。

★あなたの読書スタイルにパラダイムシフトを起こそう!─Shift and Reframe your Reading!

 では、あなたの知恵と知識は新陳代謝を活発におこなえているでしょうか。知恵・知識の源泉となる読書は、それにふさわしいものになっているでしょうか。
 今、毎日200冊近い書籍が新刊として登場しているといわれます。配信されるメルマガ、ブログ、その他の受信するメールとなると、もうカウントすることは不可能です。これらのマスメディア、パーソナルメディアとどうつきあったらいいのでしょうか。
 「だから速読術を身につけたいと思ったんだ」 ─そうおっしゃる方も多いことでしょうね。
 しかし、です。あなたがこれまで通りの「読書」のスタイル、枠組みから抜け出すことができなければ、速読術を身につけたところで、対処できなくなるのは目に見えています。10年前の10倍の量の情報を、これまで通りのスタイルで処理しようと思ったら、10倍速の速読術を身につけなければいけません。しかし、10倍速で読めば、絶対に読書の質は落ちます。ただ「本が自分を通り過ぎた」だけになりかねません。「読んだ」という実績だけで、あなたは満足ですか?新しい時代を生き抜く知恵を身につけ、新しい時代に認められる価値を創造するのであれば、それにふさわしい読み方が必要です。
 つまり、読書のスピードを高めるだけではなく、読書のスタイル、パラダイムをシフトしなければ、根本的な解決にはならないのです。

 私たちは、知らず知らずのうちに「とらわれて」しまっていることが多いものです。実は世の中で「読書家」とか「(天然の)速読家」とか呼ばれる人たちは、そのとらわれから解放された人という面もあるのかも知れません。
 たとえばどうでしょうか。次のことに思い当たることはありませんか?

  • 本は先頭から読み、しっかりと理解しながら読み進めないと気が済まない。

  • 難しいところは自然と眉間にしわを寄せながら読んでいる。

  • 難しい話はスピードを落とさなければ理解できないと思う。

  • 本はコラムなども含めて最後まで読み通してこそ「読んだ」と言えると思う。

  • 本には線を引いたり、メモしたりせず、きれいにしておきたい。


  •  逆に、次のようなことは考えたり、実践したりしたことがあるでしょうか?
  • 文章の理解と、文の理解、本1冊の理解は別物だ。

  • 本には読むべき明確な目的、知りたい主題がある。

  • 本から情報を得、知識を吸収したい場合には、同じ本を何度も読む。

  • 本の中で主体的に理解度をコントロールしながら(上げたり下げたりしながら)読み進める。


  • いかがでしょうか?
     確かに、眼のトレーニングや、瞬間的判断を鍛えるトレーニング、記憶力を鍛えるトレーニングも価値があります。それによってミクロの視点から「文字・文の処理スピード」を上げることができます。しかし、それと並行して、マクロの視点から読書を捉えて、「本の処理スタイルとスピード」を高める取り組みをすることこそ、本当の意味であなたと本の距離を縮め、読書の効率も質も高める上で重要なことなのです。
     その時重要になるのが、「いったい何のためにこの本を読んでいるのか?」というラディカルな問い直しです。その問いを踏まえて、ラディカルに読書スタイルをシフトし、読書スピードを上げていきましょう!
    ●●

    投稿者 てら : 2006年05月06日 16:01 

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