ビジネス速読術講座
[34]記憶に残すには?
前にマクロの理解を考えた読書をしてみましょうねって書きましたよね。その中で「目次をマインドマップで書き出します」という作業がありましたよね?
実はこの作業、内容を記憶に残す上ですごく大事なことなんですよ。
よく「目次に目を通してから本を読み始めましょう」って勧めているものがありますが、私はこれが苦手なんですよ。(--;
なぜかっていうと、目次に目を通しても、読み始めたら意識から消え去ってしまって「これって意味ないな~」って感じてしまうんですよね。あなたはどうですか?
で、これをマインドマップに書いてみると「ほほー」って考えながら書くことになりますし、みなさんの経験からも同意してもらえると思うのですが「書いたことは意識(記憶)に残りやすい」んですね。
しかも本を読み始めてからでも、ちらちらマップに目をやれば、現在位置を確認することができます。全体の中での位置づけ、前後の結びつきが確認できると、読んだものがすごく理解しやすいですし、記憶にの残りやすくなるものです。
とりあえず読書と記憶を考えるときに頭に置いておきたいのは、「1度読んだだけではなかなか記憶に残らない」ということ。
読んだものっていうのは、読むごとに記憶の深い海の底に沈んでいきます。時々、強く印象に残ったものがあると、それは海に浮かぶブイのような役目を果たして、その前後も完全に沈み込まずにすみます。
記憶が新鮮なうちは、沈んだものは1本のロープのようにつながった状態で(完全じゃないですが)沈んでいますが、時間の経過とともにぼろぼろになりますし、途中で切れると永遠に浮かび上がることのない部分まででてきます。
記憶ってこの海の底に沈んだものを、どうやって浮かび上がらせるかっていうことが問題なんですね。沈んでしまったといっても消えてなくなったわけじゃないっていう前提があります。
注意しないといけないのは、ぼーっと読んだものや気が散った状態で読んだものは沈んだのではなく、海に解けてなくなってしまったという感じですので、これは引っ張り出すことは不可能なんです。
だから、まずしっかりと意識というフィルターを通してやることです。このとき「覚えてやるぞ!」っていうストレスは、やはり記憶をじゃましますので厳禁です。
「沈み込んでも大丈夫」というリラックス状態で臨むこと、そして時々ブイを浮かべる作業をしてやるってことがポイントです。d(^^*
3色ボールペンで線を引きながら読むと記憶に残りやすいというのは、ブイを浮かべまくるからなんですね。あと、「あ~、あのことね!」なんていう発見や気づきなど、印象に残ることがあると、やっぱりそれらがブイになって記憶に残りやすくなります。これって経験あるんじゃないですか?
つまり、一度しか読まなければ記憶には残りにくいけれども、これは残っていないのではなくって、単に沈み込んでしまっている、つまり「思いしにくい」状態になっているってことなんです。そして、思い出しやすい記憶のブイを浮かべて(あらかじめ、でもいいし、読みながらでもいいし)おいてやると、そこからずるずると芋づる式に記憶は出てきやすいものなんです。
そもそも「記憶」って簡単に言いますが、プロセスとしては「記銘(記憶)」-「保持」-「想起(検索)」っていう3段階があって、ここで問題にしているのは「想起(検索)」のところです。
上に書いたように、気が散っていたり、過度のストレスを受けていると、「記銘」でこけてしまいますよ…。
では、どうしたら「想起」がうまくいくかってことですが、これは記憶するときに、強く印象に残るところを要所要所で作ってやるのが一番です。全部覚えようなんて思わず、ちょっとだけ印象に残す。すると、それに繋がる前後の情報がずるずると引っ張り出される!というわけです!(^^)!
これは読書日記でご紹介した「津川式記憶法」の基本原理ですよね。
難しい漢字を覚えたり、難しい英語を覚えたりする時に、全部覚えようとせずに「ここぞ!」とねらいを定めた部分だけをチェックして強く印象に残すわけです。
そもそも本に書かれている情報でも、漢字でも、それを構成しているパーツはまったく新しいものではなく、どこかで触れたことがあるものばかりのはずです。
そういうものは、一部を印象づけてやるだけで、後はセットで取り出せるって考えられるわけです。
もしこの記憶を強化しようと思ったら・・・
○イメージを使う(脳のいろいろな部分を使うっていう考え方です)
○感情に訴えかけて強く印象に残す
○書いてみる(体の運動の記憶に残します)
津川式の本には「薔薇」という漢字の覚え方が書かれていますが、あれに加えて、『薔』という文字をイメージに置き換えながら「へへぇ~~、土の中に人が2人も埋まってるんだ~」って、わざとらしく感心してみてください。『薇』っていう字は「微妙の微かと思ってたら、下は机の右側かい、をい!」みたいな感じです。(このとき、土の中に埋まっている2人の人とか、机の上に山がある風景をイメージしてくださいね!)
憂鬱の『鬱』も同じようにして「へ~~~、林の中にカンカンがまぎれてるんだ!」、「おぉ、必って文字を箱に入れちゃうんだ!」って感激してみてください。(^^)
どうです?覚えられました?
・・・とやたらと脱線モードになっていますが、本を読む前にマインドマップを書いておくってことは、あらかじめブイを浮かべておく作業なんですね。そして、読みながらそのブイに結びつけながら読んでいくわけです。「あ、さっきのアレね」ってぐらいで。
あとは、記憶の特性として
○関連性のあるものは、一気に覚えることができる(逆に言えば、箇条書きのものなんかは覚えにくい!)
○情報が構造化されるとサツマイモのように一本のツルから大量に情報が出てくる
○言葉とイメージなど、脳のいろいろな部位を使うと記憶に残りやすい
○手を動かしたり、心を動かしたりすると記憶に残りやすい
というものがあり、これもマインドマップの基本原理と照らして考えても効果ありそうって感じますよね?(^^)
もちろん、これは読んだものを記憶に残りやすくするための1つの手法でしかありませんので、本格的にマインドマップを書く必要はありませんし、枝の増やし方なんかで頭を悩ませる必要はありませんよ。
今回は、前回の内容から派生的に「記憶の残し方」ってことで書いてみましたが、いかがでしたか?ぜひ実際に試してみて、自分の読書スタイルに組み込んでいってみてくださいね。
●●
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL:
http://www.office-srr.com/mt/mt-tb.cgi/327




![[ビジネス速読MM] 2006.02.07号](http://www.office-srr.com/image/con_back.gif)


![[ビジネス速読MM] 2006.02.11号](http://www.office-srr.com/image/con_next.gif)





