ビジネス速読術講座
[19]停滞期からの脱出!(2)
停滞期は、できることならさっさと乗り越えてしまいたいものです。では、停滞期を乗り越えるためには何が必要なのでしょうか?実は、それに非常に有効なのが、初級編・上級編の両方に採用されている擬似的速読トレーニングです。
その1では、誰でも3回の停滞期がありますよということを書きましたね。そして、それを乗り越えるのに、まず必要なのは「今までと違う読書を受け容れる覚悟」だということも書きました。
私たちは「しっかりと理解するためにはスピードを落として読む」ことを習慣として定着してしまっています。もちろん、論理の展開が難しいものや、言葉になじみが薄いものなどはスピードを落とすことに意味がある場合もあります。
しかしたいていの場合、スピードを落とすということは習慣の問題でしかなく、必ずしも、それによって理解度が上がったり、読みやすくなったりするというわけではありません。
むしろ文脈をつかみにくくしてしまって、理解度を下げることになりかねませんよね。
さて、そういうわけで「スピードが上がることで、違う理解が得られる」ことを信じて、清水の舞台から飛び降りる覚悟を決めて取り組みましょう!
これまでにもさんざん書いてきたとおり、速読は「リラックスと集中」のバランス感覚を養うことが何より重要です。そして、この前書いたとおり、この感覚を養うためには文字追いかけトレが効果的です。
自分で本を読むスピードを上げたり下げたりするのは、なかなかできることではありません。というのは、
1.目を動かそうとするとどうしても、飛び飛びの動き(大雑把な動き)になってしまい、きちんと文字をとらえられなくなる。しかも目がとびとびの動きをするとき、脳(顕在意識)との連絡が切れ、情報が入ってこなくなる(=跳躍時抑制)。
2.「スピードを調節しよう」という気持ちが「雑念」となり、理解が上がらない。
てなことになるからです。
それにくらべて、文字が流れるように表示され、その表示スピードが勝手に変わる文字追いかけトレなら、リラックスしていても、自然と、表示される先頭の文字に意識が引き寄せられ、見方が雑になるということがありませんし、スピードが勝手に変わりますので、自分はリラックスと集中のバランスだけを意識しておけばいいことになります。
行う時はスピードを3程度にして、スピード調節を単調にして、15分以上連続して行うようにしてください。長い時間連続して行うことで、力みがとれ、効果が上がりやすくなるようです。
さて、それでもスピードが上がらないという人はどうすればいいのかということになるのですが、
1.本をかんたんなものに替えてみる。
スピードが上がらないのは必要以上にストレスを感じているせいである場合が多いものです。ですから、簡単なものに替えることでストレスを減らそうというわけです。
2.同じ本、同じページを何度も繰り返して読んでみる。;擬似的速読トレーニング
同じ本、同じページを数回繰り返して読んでみてください。そして、1回ごとにスピードを上げていくつもりで取り組みます。同じ本を何度も読めば当然スピードも上がってきますよね。これは、脳の中の「理解」の回路が強く、太くなっていっているということです。また、それまで「解釈」に要していた時間が不要になり(「想起」だけでよくなりますよね)、理解の回路にショートカットができるという側面もあります。
この2つの方法を組み合わせて「読書」に対するストレスを取りつつ、「速さ」に慣れていこうというわけです。
特に2の方法は有効です。そして、これには2つのやり方があります。(速読術パーフェクトマスター2に組み込まれているメニューには、ここで解説しているやり方を元に様々なバリエーションを用意しています。ここで紹介しているのは、その基本となる考え方、取り組み方ということでご理解ください。)
どうしても越えたい壁がある場合には、1回のトレーニングで10回程度、同じ場所を読むようにします。10回目のスピードの目標をあらかじめ設定しておくといいですね。
1~2回目は丁寧に読んでおきます。これで自分に安心感を与えておきます。そして3回目以降は同じ範囲を、できるだけスピーディーに読んでいきます。何度も同じ場所を読んでいるのですから、当然スピードが上がって当然!と自分に言い聞かせてください。
もし10回目のスピードが1回目のスピードと比べて1~2割しか伸びていないとしたら「何かの間違い」と考えて、少なくとも3倍のスピードを達成できるように、15回でも20回でも繰り返しましょう。
このトレーニングは擬似的速読トレーニングと呼び、SRRでは大きな壁に向かい合うステップで採用しています。スピード感を身につけるとともに、その目標を越えるために必要な視野の効率的な移動を身につけていただくためです。
もう1つ。上の方法のように「読み方大きく変えたい」というような明確な目標がない場合でも、日常の測定をず~っと同じ本で行うことで、同じ効果が得られます。
毎日トレーニングを続け、1回のトレーニングで10ページずつ読んだとしたら、3週間程度で1冊を終えられます。そこで本を交換するのではなく、また先頭に戻って読むようにします。3週間も前に読んだ内容ですから、明確に覚えていないかも知れませんが、それでも読むストレスは小さくなっているのではないでしょうか。
そのことによって、無理することなく少しずつ速さに慣れ、新しい感覚を身につけていくことが可能になるわけです。
いずれの場合も、スピードを上げるということは、リラックスと集中のバランス感覚を替えるということであり、視野を広く保つつもりで読まなければいけません。
この前の繰り返しになりますが、今まで通りの読み方を変えることなくスピードだけを上げようとしても、ストレスが増し、理解度が落ちるばかりです。
ひょっとすると「同じ本を何度も読めば、速くなって当然だろ!」と思う人もいるかも知れません。確かにそうです。でも、面白いことにこのようなトレーニングを積み重ねることで、「速さ」に対する慣れができてきますので、自然と「リラックスと集中のバランス感覚」が養われていき、結果として所見の本でもスピードを上げることができるようになると考えられるのです。
また、文章はある程度のパターンがありますので、そのようなパターンを理解する脳の回路が強く太くなっていけば、これまた初見の本でも(そのパターンに一致するものであれば)速く読めるようになるわけですね。読書家といわれる人たちは、このような強くて太い脳の回路をしっかりと作り上げているからこそ、トレーニングをしなくても速いわけですね。
このトレーニングで得られるのは、あくまで「リラックスと集中のバランス感覚」と「ストレスを減らし、リラックスして読む姿勢」を作るものであり、「そのような視野と精神状態で、効率よく文字を受け止めていくトレーニング」でしかありません。(まぁこれが重要なわけですが。)
なんといっても、その基本には日頃の読書習慣(読書量)が大前提としてなければいけません。ほとんど読書をしたことがない人が速読できるようになるとは思えません。「速読を修得すればいくらでも本は読めるよ」なんてうそぶいている人で速読を修得した人を見たことがありません。
あなたの今の読書力・速読力に応じて、気負わずに読書を楽しんでいく姿勢を忘れないようにしましょう。
●●
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL:
http://www.office-srr.com/mt/mt-tb.cgi/266




![[18]停滞期からの脱出!(1)](http://www.office-srr.com/image/con_back.gif)


![[20]速読トレへの取り組み方](http://www.office-srr.com/image/con_next.gif)





