ビジネス速読術講座

[08]速読術の基本

 速読術を修得するために必要なことは何でしょうか?
 SRRの提案する速読術トレーニングも、本当にいろいろなメニューで構成されていますが、いくらやっても成果が上がらないという人もおられます。それはなぜなのか。
 実は速読術を修得する上で絶対にはずせないものがあるんです。

☆速読の基本は意識レベルの保ち方!

 ここでは速読術を少々「科学的っぽく」解明していきたいと思っています。科学的といっても「右脳が…」とか何とか現代科学でもよく分かっていないようなことは扱いません。あくまで科学の世界で解明されていることをベースにして、経験的に確からしいことを踏まえつつ解説できる範囲で解説します。
 基本は「速読トレーニングを語る上で必要な限り」で語り、「ここで主張していることを絶対的なこととして断言はしない」ということです。自分の説や主張が間違っている可能性を常に正視していきます。私が一番避けたいのは、根拠なく断言したり、何かについて狂信的になることです。うそと思い込みを排除することが、シロウトにできる最も科学的なアプローチだと考えています。

 本題に入りましょう。
 まず、速読術の核心とも言える「秘訣」は何か?と言われたら、それはリラックスと集中のバランスをとって読書をおこなうことです。
 言葉にすると非常に単純なのですが、意外と奥が深いんですよ。これって。
 「意識」という面で考えると、リラックスと集中をコントロールすることによって、表層意識、あるいは顕在意識、つまり思考を働かせるレベルでの意識と、もっと深~いところで感じ、受け取る潜在意識、意識下の、双方の入力(の和)を最大限にするということです。

 ちょっと難しいですね。(^-^ゞ

 これを「視野」という面で考えると、しっかりと視て理解する視野(中心視野と呼ばれる領域)と、それをささえる周辺部(周辺視野)の境目を限りなくあいまいにして、広く、それなりに見る視野を作るということになります。
 ですが、こういうメンタルなトレーニングだけでは速読は成立しません。リラックスして視野が広がっただけで速読ができるなら簡単ですよね。^^; その広がった視野を「しっかりと読む」につないでいく眼の機能のトレーニングも必要ですし、それを処理する脳のトレーニングも必要です。

 この眼の機能を高めるトレーニングは地道なトレーニングを積むしかありません。まさに体育会系のトレーニングです。
 脳のトレーニングは・・・ということも大問題です。実際、ゆっくり読んで理解できない本は、当然、速く読んでも理解できません。しかし、私の経験では4000文字レベルまでは「理解力アップ」のトレーニングは必要ないと感じています。というのは、ゆっくり読むことで得られる部分、すなわち噛みしめること、考えることなどが軽くなる代わりに、スムーズに読み進め、全体像や文脈がつかみやすくなり、質の違う理解が得られるからです。

 もともと文章がへたっぴな、それでいて使う言葉が難解な学者さんの書いた文章などは速く読んだ方がいい場合の方が多いものです。(笑)
 でも倍のスピードで読んだだけで理解が薄くなるぞって感じている方も多いかも知れませんね。でも、それは最初の問題につながるんです。これまでどおりの意識レベル(集中に傾いている状態)、視野の狭い状態で読むからだめなんですよ。
 理解が損なわれないぎりぎりのリラックス状態(広い視野)で読むことができれば2倍、3倍のスピードは意外と簡単に得られる場合が多いものです。「理解の問題は、脳の問題ではなく、意識と慣れの問題」ということです。

 と、ここまでの内容を簡単にまとめておきましょう♪
○速読修得のキモは「リラックスと集中をコントロールする」こと。
○視野を広げるだけではダメ、眼の機能を高めて、広がった意識を「しっかり読む」につなげるトレーニングも必要。
○理解を上げるために必要なのは、脳のトレーニングではなく、意識改革。

 この「意識改革」が速読の第一歩の一番大きな壁になります。これについてもう少し深めてみましょう。

☆「覚悟」はあるか?

 速読術というのは、ある意味で今までの読書を加速させる試みでもあり、その一方でこれまでとは違う読書を手に入れる試みでもあります。ただ「今の読書を加速する」といっても、今の読み方のまま加速することはできません。目を一生懸命に動かしてみても、たとえスピードが上がったとしても、それから差し引いてあまりある質の低下が起こります

 ですから、やはり速読を修得するということは「これまでと違う読書を手に入れる」という考え方が必要になるのは間違いありません。そしてその基本となるのが「リラックスして本を読む」というものです。本を一生懸命に読む時、私たちはリラックスとはほど遠い精神状態である場合がほとんどです。その内容が難しければ難しいほどに。
 でも視野を広げないと、前後のつながりが悪くなりスピードが上がりませんし、結果として理解度も下がってしまいます。ですから、逆説的なようですが、内容が難しくなればなるほどリラックスを心がけるようにしないといけないわけです。

 そのときに必要なのは「覚悟」です。目の機能でも、頭の良さでもないんですね。「覚悟」です。

○視野を広げて、すなわちリラックスして読んだって大丈夫
○多少、理解が薄くなっても大丈夫
○細部に誤解があっても大丈夫
○ポイントを見落とさなければ大丈夫

と、自分に言い聞かせて、「えいや!」と視野を広げる(つまり、リラックスする)覚悟です。

 たとえば将棋をするときに、1つ1つの歩のことを気にしていては、大局的なゲーム作りができなくなりますよね。相手の歩などの駒を全部とっていこうという人もいないはずです。大切なのは、効率的に、的確に相手の王を攻め落とすことです。そして、そういう大局的な視点でゲームを眺められたときに初めて、1つ1つの歩も生きてくるものではないでしょうか。

 読書もそういうふうに考えて、まずはリラックスするところから初めてみましょう。それを支えるのは「覚悟」。これに尽きます。

○リラックスして視野を広げる覚悟
○細部に注意を向けすぎず、リラックスして内容を受け止める覚悟
○分からない、分かりづらい部分でも、あえて流し、全体の理解を優先する覚悟

 そういう覚悟ができれば、それだけで本を処理する効率は何倍にもなるはずです。逆に、この覚悟がなければどれだけ視覚系のトレーニングを積んでも、まったくスピードは上がりません。

 速読教室の宣伝にある「とばし読みや拾い読みではなく、一字一句を理解し、記憶する速読術」などという夢のような言葉に踊らされると、読書というものの目的や意味を忘れてしまいそうになります。
 まぁこれは速読教室の宣伝にはまっているというよりは、私たちの、そういう無い物ねだり的なあこがれを、速読教室がうまく刺激しているということなのでしょう。

 まずは、開き直ってリラックスし、軽く内容を受け止めながら読む。今の自分(の目的意識)には不要だなと思ったら、ばんばんページをめくっていく。深く内容に入り込まず、ひたすら言葉を受け止めていく。こういう読み方は、おそらくあまりしたことがないでしょう。だからこそ、覚悟がいるんです。
 速読本には、かならず「返り読みしない」「音声化しない」と書いてあります。私の書いた速読入門にも書いています。言葉通りだったら、単に「分からないことがあっても、理解が悪くても前にどんどん進んでいく」ということになります。そして、そのような読み方が意味のないものであることは、誰にでも想像がつきます。

 これはその背景に、覚悟を決めて全体を俯瞰するような理解の仕方に、気持ちを切り替える必要がありますよ、という考え方があるんですよね。(いやもちろん、他の著者さんがどういうつもりで書いているかはしりませんが。)
 まぁごちゃごちゃ説明すると、かえって混乱すると思うから、「まぁ、とりあえず返り読みせずに、スピード上げて読んでみろよ」と勧めているわけです。そして「スピードを上げる」ということは「リラックスして、言葉を受け止めながら読んでみろよ」というニュアンスを読み取らなければならないんです。(すみません。私の本も明らかに言葉足らずでしたね。というか、私自身がそこまで明確に意識できていなかったんです。)

 ただし、実際に仕事や学習で本・資料を読むとき、あるいは小説を楽しむときなど、内容をしっかりと理解しようと思ったら、立ち止まったり、返り読みしたりすることは当然あり得ますよ。(4000文字以上のスピードで流すときは基本的にあり得ません。私の場合、1冊の本を最初から最後まで4000文字ペースで読み終えることはあまりありません。1回の読書でケリをつけたい本は1500~10000文字の間でスピードを切り替えながら読みます。そういうときは返り読みをすることもあります。)
 ですが、速読トレーニングをする上では、まずは「返り読みをしたい」という気持ちが生じるような「今までと変わりない読み方」を捨てなければいけません。そういう覚悟が必要なんですね。そういう覚悟でトレーニングをして、速読が身に付いたら、あらためてスピードや質を上手に切り替えながら、自分が納得できる読み方をしたらいいわけです。

 速読トレーニングを開始して、2週間以上たっても1200文字を越えられない人がいたら、それは「脳力」不足ではなく「覚悟」不足です。いくらトレーニングをしても伸びる見込みはありません。逆に、覚悟さえ決めればトレーニングをしなくても何倍ものスピードを手に入れることができます。
 その上で、そのスピードに見合う質を高めるために、視覚系のトレーニングを積み上げていくわけですね。「覚悟」があって、その後にトレーニングがある。それを忘れないようにしましょう!
●●

投稿者 てら : 2006年06月14日 15:15 

トップへ戻る [07]推薦図書 [08]速読術の基本 [09]速読を科学する #1/5 カテゴリ:A_01のトップへ
SRR速読教室の新着情報
体験教材とメール講座で、ビジネス速読術講座を体験してください!
メール講座をご利用ください!

 ビジネス速読術講座の理論とトレーニング内容を体験・理解できるメール講座をお届けします。Windows版ソフトウェア(フリー版)は、これまでにのべ4万人以上が利用し「フリー版・有料版いずれの中でも最高の作品」という評価をいただいてきました。
 ぜひ【修得率98%】のビジネス速読術講座のトレーニングと理論がどういうものか、体験してください!


  • 成長できる読書、効率的・効果的な情報処理の方法について熱く語る無料メルマガ「ビジネス速読術講座」(まぐまぐ殿堂入りメルマガ/読者数約8800人)もお届けしますので、ぜひ読んでみてください。
  • メールマガジンは「まぐまぐ!」のシステムを利用して配信しています。
  • 「まぐまぐ!」が発行している公式メールマガジンには登録されません。

▲Topへ戻る

コメント

コメントしてください




保存しますか?